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拝啓、「ワールドエンドヒーローズ」へ

「ワールドエンドヒーローズ」のサービス終了の一報が届いたのは、昨日の夕方5時だった。


8月末に物語は「完結」し、同時にサービス終了。


去年「千銃士」のサービス終了にひどく悲しんだ私だったが、2年連続で好きな作品のサービス終了を見届けることになるなんて、夢にも思っていなかった。

昨日は気が動転して、悲しくて悲しくてしょうがなくて、涙がたくさん出て、前を向こうとしてもうまく向けなかった。

どこか悲しみで冷静になっている頭で苦手な書類作業を冷徹にこなし、そして、早くに眠りについた。



一日経ってみて、自分の気持ちが幾分か落ち着いたのを感じる。

しかし、ワールドエンドヒーローズという「日常」があと3ヶ月経たずで消えてしまうことは、あまりにも辛いことだった。




しかし、サービス終了とはいえ、「物語は完結する」。

そう、確かにゲームは終わるけれども、彼らの物語は打ち切りじゃない。最後まで描かれる、どころか、8月の終わりまで新規イベントや新規ストーリーも更新されていくそうで、一般的に言われる「サービス終了」とはまた違った意味合いを持った終わりを迎えるようだ。


それが救いだと思った。




だけど、毎日朝起きて、ワールドエンドヒーローズを開いて、推しにおはよう、と挨拶して、デイリーをこなすーーそんな日常が失われることには間違いない。

彼らとの生活には終わりが訪れる。それが悲しかった。



千銃士が終わった時もそうだった。

千銃士には「基地」という概念があった。仲間たちが自然とうろつく私たちの「基地(ホーム)」。

サービスを終えてからもうすぐ1年。今でもあの基地に帰りたい、と強く願う時がある。

あの基地に帰れたなら。

あの家に帰って、みんなに挨拶できたならば。

どれだけ私の心は満たされることだろうか。


しかしそれはもう叶わない夢だ。

「千銃士」は新規アプリ「千銃士R」として生まれ変わる。

私の基地は、二度と帰ってこない。



あの喪失を知っているからこそ、ワールドエンドヒーローズの完結が怖いのだ。

ワールドエンドヒーローズには、「基地」ではなく「合宿施設」という概念がある。リアルタイムでみんなが各々お喋りしたり、椅子に座っていたり……その日常を眺めるのが好きだった。


それが失われる。

私の家はまた無くなってしまう。


心の中にならいつでも再現可能だろう。いや、再現ができるように、写真や動画もたくさん撮っている。


ああ、本当に終わってしまうんだね。



…………。



私の大好きなゲーム、ワールドエンドヒーローズへ。

物語完結の目処がたったこと、おめでとう。物語を完走できずに終わってしまう作品もたくさんある中で、あなたはきちんと完結してくれると言う。それはファン冥利に尽きます。本当におめでとう。

私が初めてあなたをプレイしたのは去年の3月末。ちょうど「春の昨日の、その明日。」のイベントが行われている最中でした。

友人に「緒方恵美さんが声をやっているキャラがいる」「北村倫理っていう、岡本信彦さんが声をやってるヤバイキャラがいる」と教えられて、いいな、声聞きたいな、と思って始めたのが最初。

システムが簡単で、分かりやすくて、そしてなによりストーリーが面白い!私はあっという間にあなたの魅力に引き込まれました。

あなた以上に「キャラが生きて喋る」ゲームを、私は知りません。他のどんなゲームをやっていても、あなたを超えるほどの会話劇をしてくれるゲームは存在しないと思ってしまいます。

それくらい、あなたの物語、会話劇は凄まじいレベルだったのです。


15人全員、とっても可愛くて。まるで一気に15人も子供ができたみたいだった。

推しは北村倫理だったけど、当然、全員大好き。全員が愛おしく、この子たちを守りたいと本気で思った。それが「指揮官」としての使命だと思った。

重たいもん背負って、暗いもん背負って、辛い過去も何もかも背負いながら、それでも前を向いて、ハッピーエンドに向かっていく彼らの姿を、最後まで見届けると約束します。



それから、北村倫理へ。

君が好きだった!地獄の底にいる君が。

君は私のヒーローだった。底辺にいる私にとって、一番のヒーローは君だった。

君は私のことを、愛してくれるかい?

底辺にいる私から、底辺のヒーローへ、愛を込めて。

……。

倫理。君のアイデンティティに関わる発言をあえてさせてもらう。

どうか、幸せになってくれないか。

不幸に突き進み、不幸こそが存在意義である君にこんなことを言うのはきっとお門違いなのだろう。間違いなのだろう。悪いことなのだろう。

けれど、どうか。どうか。幸せになってくれないか。

それが、私という指揮官の願いーーいや、ワガママだ。

地獄の底から這い上がれとは言わない。しかし、共に生きることはできる。

どうか、幸せになってくれ。例え地獄の釜の底であったとしても。



物語の完結を素直に喜べなくてごめんね。まだ悲しくて涙が出ます。

いつか、笑って終われるように。毎日を大切に、ワールドエンドヒーローズとの残された日常を生きていく。そう誓います。

タイムリミットはあと3ヶ月。精一杯楽しみ抜こう!



ありがとう。ずっと愛してる。

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七五三(なごみ)
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