新築の際の「外構・エクステリア」の考え方
「家を買うということ」は、大抵の人にとっては人生で一番大きな買い物になるのではないでしょうか。
この点だけは気を付けて!という話をしておきます。
家の計画をする時に、
外構・エクステリアのこともちゃんと計画に入っていますか?
ちゃんと考えて設計しないと、後で後悔しても遅いですよ。
家だけ建てて終わり、という建築会社に頼んでしまっていませんか?
まだこれから家を建てるという方はぜひ一度見直してください。
外構・エクステリアは知り合いや別の会社に頼むことができる、という方でも家を建てる時に計画だけはしておいた方がいいです。
多少金額が高くなっても建築会社の営業マンに相談した方がいいです。
新しい情報をきちんと掴んでいる住宅の営業マンは常に貪欲です。
外構・エクステリアのことも、いい家を建てる為には重要だと理解して設計しています。
敷地・隣接道路に対しての住宅の配置・導線の確保・高さの取り合いなどを外構・エクステリアを無視して考えることはできません。
これだけははっきりと言えます!
「外構・エクステリアのことはよくわかりません。」という住宅営業マンに当たってしまったら担当を変えてもらうか、建築会社を変えましょう。
ほとんどの人にとって人生で一番大きな買い物です。失敗はできないのです。
なぜ、新築時に外構・エクステリアの計画をすることがいいのか。
理由はいくつかあります。
1.外構・エクステリアの費用は意外に高い。
一番大きな買い物は☆住宅ローン☆なんですよ。 | 兵庫県加西市の新築・リフォーム設計・施工は高井建設株式会社
2019年の住宅を新築する際の全国平均の金額は土地の金額抜きで「3,300万円」程となります。※土地込みだとおよそ「4,000万円」が全国平均です。
※参照:住宅金融支援機構 フラット35注文住宅融資利用者の趣旨指標
年収が600万円の人の月々の返済は、約10万/月 となります。条件の差があることはご容赦ください。
フラット35の申し込みの統計なので、建物のみ なのか 外構 まで含まれているかの比率まではわかりませんが、家を建てる時に3,300万円のローンを組んでいるということです。
もし、住宅のみで3,300万円のローンを組んでしまったとしたら外構・エクステリアに費用を回せるのはいつになるのでしょうか。
外構の費用はおおよそ、住宅の10%程と言われます。
なので単純計算300万円~400万程となります。
毎月10万円の返済をしつつ追加で300から400万円の借金を負うことには、
おそらくためらいが起きてしまうと思います。
10年ローンとした場合は金利なしで2.5万円の月額返済の追加です。
さすがに厳しく感じてしまいますよね。
なので、当初の住宅ローンの中の金額に入れてしまうことをお勧めします。
住宅ローンは通常のローンより金利が低く設定されているし、
なにより返済の金額が最初から見込める、というのが大きいです。
2.家だけだと見た目が良くない。
新築の外構で最低限やっておきたい3つの工事
よく、広い敷地に住宅だけポツンと建っていて玄関前と車を止めるスペースに砕石が敷いてあるだけ、という新築住宅を見かけます。
「かわいそう」って心から思ってしまいます。
せっかく、うん千万もかけているのに。
予算の問題もあるのかもしれません。ですが、
これは、住宅を建てる建築会社のレベルが低すぎます。と言いたいです。
営業マンの説明不足にも程があります。
大事に育てた子供(新築住宅)を下着一枚(砕石敷き)で街中に放り出す行為です。
ひと昔の住宅建築会社は「家を建ててナンボ」の世界だったと思いますが、時代は変わっています。その流れのままの会社は進歩していません。見切りをつけてしまっていいかと思います。
確かに、住宅を建てる方が利益率はいいはずです。
早く引き渡して、次の物件に取り掛かりたいと思っているのかもしれません。
しかし、住宅は外構・エクステリアがあって初めて映えるものです。
街並みから、敷地、住宅まで調和を初めから考えることを強くお勧めします。
3.防犯面の不安がある。
敷地の境界にフェンスや塀などすらなかったら、誰でも入り放題ですね。
家の中の状況もすぐにわかってしまいます。
空き巣などを目的としている犯罪者には格好の獲物となってしまいます。
ここは自分の敷地です!と明らかにするためにも、境界の部分にフェンスや塀などは最低限必要ではないでしょうか。
お隣さんがある敷地では、隣地問題に発展してしまう可能性もあるのでやはり住み始める時に計画はしておく必要があります。
4.敷地内での家の配置の位置は後からは変えられない。
これは意外に盲点になっています。
よく「プランを考えてほしい」とお話を頂くことがあります。
現地を見に行くと、敷地に対しての住宅の位置のコンセプトが何もない、ということが良くあります。なんとなく敷地の北西の位置に住宅を建てました。っていう。
基本的には間違ってはいないのでしょうが、どのように庭を造ればいいのか施主さんもわからずに相談に来ています。
どの様にしたいのですか?と聞いてもこの住宅の配置でその要望は難しいぞ、ってことが良くあります。
例えば「駐車スペースは3台ほしい」と言われましても、どうするんですか?家動かしますか?
ってことが昔ありました。物理的に不可能なことを平然と言われたことがあります。
予算は?と聞くと、やはりそんなにかけられない。の返事。だから新築の時にやっていなかったんでしょうけど。
プランを作成するには困難になってしまうことが多いです。
予算が限られている中で配置が決められてしまっている。
プランナーの腕の見せどころではあるのですが、制約が多いのでやはり最高のプランは作れません。
住宅を建てる時に施工は後回しにするにしても、おおよその計画だけは練っておいた方がいいと思います。
駐車スペースは2台のつもりだったが、どうしても3台停めたくなった。
とか想定外のこともあるかもしれませんが、その時はその時。
諦めもつくし、計画の若干の変更で済む可能性もあります。
まとめ
ひと昔に比べて、新築時の外構・エクステリアの設置状況は変わってきました。
住宅建築会社の中で、住宅と外構・エクステリアはセットで初めて住み始められるという考えが広まってきていると思われます。
それでも住宅に予算を使い切ってしまうという話もまだあります。
仕方ない部分ではあります。
実際に生活するのは家の中ですから。
居住空間を良くしたいという気持ちはよくわかります。
なので、これだけは伝えたいです。
新築時は「外構・エクステリア」をちゃんと計画に入れましょう!
外構・エクステリアは「トイレがない」、とか「台所がない」、
など生活ができなくなってしまうというものではありません。
その気があればご自分でDIYで作成することもできるでしょう。
プランだけは専門家の意見を取り入れておくことをお勧めします。
以上、新築の際の「外構・エクステリア」についての考え方のお話を書きました。
参考になれば幸いです。
素敵なお家になりますように!