うつしの森

にほんのはじまり、阿武隈高地のあたりでひつじとたまごときゃんぷやさんしてます。 看板はありますが、迷わずこられた人はほぼ話合います。よろしくね。

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最近の記事

無神経な繁殖の話

既婚で子供がいないというと「これから!」「まだがんばって!」「そのうち出来るよ!」などと、諸先輩方から励まし?のお言葉をたくさんいただく。 いらん。 それな、不妊の人が言われたらいやな思いをしたり、傷つくと思わないか。 先天的に臓器がなかったり、流産体質の人だっているだろう。 なにせ経産婦の皆様は、男よりもよっぽどよその女に産ませたい。 狂ってるなと思うこともある。 子供が生まれて幸せ~~家族も幸せ~~ なら、悲惨な子殺しはなぜ起こる?親殺しはなぜ起こる? 子供がいな

    • ものすごく売れるということ

      昨日は、お世話になっている産直ECでダントツ売り上げている生産者さんの話を聞くことができた。 産直で売れるとはどんなことだったのか。 その生産者さんは「クレームは無くならない」としながらも、お客さんとの期待値(例えば、柑橘の皮を使いたくて注文する方と、皮が荒れているけど中の味がとてもおいしいとして出品する生産者)の溝をなるべく埋める取り組みをしていた。 通常マイナスとされる「皮が荒れた」写真もきちんと乗せ、自然の中で作られるものだからこういうものも入っています。と添える。

      • 群れの羊とソロの羊

        羊は本当に不思議な生き物。 ものすごく臆病で、ものすごく勇気がある。 臆病なのは、群れているとき。 みんなでわーーーっと集まって、みんなでわーーーっと同じ方向に集まる。 特に考えない。だって、体がぶつかっていれば安心だから。 脇目を振らない。怖いから。 視野は広いけど視力はちょっと弱い。 だから、みんなでわーーーっと走ると安心だけど、その後ケツを押されて首を掴まれると簡単に捕まっちゃう。 で、群れてたみんなはね、さーーーっと別のとこ行っちゃうから。 助けたりはしないのよ。ほ

        • 処理落ちが来る肌感

          こんばんは、うつしの森です。 生産能力の限界 発送能力の限界 消費能力の限界 購買能力の限界 このタイムリミットが、足音を忍ばせながら来ている気がする。 そんなことないよ、と思いたいのはやまやまだが、それは目をつぶっているに過ぎず、怖くて目を背ければその分対応が遅れる。 リミットが来るなら。 その時までに何をしておくか。 リスクの分散? 配分の変更? 方向の転換? どれも正解だし、「やらなくていいなら」それも正解。

          誰にでもいい顔をしない

          こんにちは、うつしの森です。 商品を販売するにあたり、万人受けする表現というのは、とても訴求力が弱くなってしまいました。 昭和の時代(といっても私は昭和の端くれなので特に昭和のことを語れるわけではありませんが)、誰もが憧れた、ちょっといい生活。あこがれのもの。ステイタスを求めて、上を目指せた時だったのかもしれません。 …から、30年。 何にも困らなくなりました。 テレビも当たり前、娯楽も服も嗜好品も溢れんばかりの豊かさを得ました。 食べ物だってそう。世界中の食べ物が集まり、

          誰にでもいい顔をしない

          産直はチャーター便である。

          こんばんは、うつしの森です。 農家漁師から直接商品を買う産直EC。…で、やはり気になるのは「送料」らしい。 amazonや楽天など、大きなモールは独自の倉庫や物流システムがあったり一定金額以上で送料が無料になったり。そう、送料とはなんぞや? 東京の友人がしきりに気にしていた「送料高い」。 高いと言われても、私は物流屋さんではないし、それは物流屋さんに言うべきでは…とも思うのだが、そのお品物はもしかして特別にチャーターしたという観点が抜けてはいないだろうか? そう、「特別に」

          産直はチャーター便である。

          チョクでつながるってどんなこと?

          こんばんは。 生産者とお客さんが直接つながるサービスが複数あって、さて販売以外にどんな良いことがあるのかな?と考えてみた。 ・食べる人を思い浮かべられる ・感想を聞ける ・「これも食べてみてもらいたいなぁ」と、お客さんに新たな提案をしたくなる →美味しいという世界を届けたい では、お客さんになった気持ちで、そちらサイドを考えてみよう。 ・ギモンを聞ける ・生産現場を垣間見ることができる ・食べ物を買う、だけのことからちょっと意識があがる(応援の気持ち) →美味しいだけじゃ

          チョクでつながるってどんなこと?

          あらためて品質本位。

          「商品を作るときに品質にこだわる」のは当たり前? 当たり前かもしれません。でも、それでも「品質本位」と書かれていたら。 世の中にはいろんな商品があって、手軽さ、手に取りやすい価格、または世界に一点のもの、受注生産など。あらゆる軸において作られています。 そして、その価値や設計によって品質のランクが決まります。 お手頃であれば一個当たりの原価は低く、一点ものであればかかった原材料のお値段に。 その中で「品質に一番重きを置いて作っています」となれば、商品にどれぐらい力と心を注

          あらためて品質本位。

          会津地鶏の卵という価値。

          肉が先で、卵があと。 牧場を作った時から使い続けている、会津地鶏という品種のにわとり。 改めて、どんな鶏か書いてみる。 県内ではお肉の業者と、卵の業者があり、どちらもやっているのは私含め2か所。 お肉と、卵。 卵肉兼用種とはなっているが、やはりお肉の出荷のほうが圧倒的に多く、 通常の鶏肉がおよそ60日で2~3kgになるのに対し、会津地鶏の肥育時間は100~120日。倍かかる。 でも、特に晩生の品種でなければ120日も育てると卵を産むので、出荷か卵かどちらかということになる。う

          会津地鶏の卵という価値。

          商品とお客様

          …の関係は、羊における牧草のかたちとほぐし具合に似ている。 牧草は30キロの塊を、だいたい10個くらいの小分けにできる。 この、一枚剥がしただけのものはめちゃくちゃ圧縮されていて、そのままでは羊たちはむしり取りながら追いやってしまうことがほとんど。 朝は特にはらへりなので、その1枚を半分にちぎりながら配っていく。 当然、1枚と、はんぶんにちぎったものと、それをほぐしたものでは食いつきが違う。 一枚をしつこく一途にむしって食い続けられるのは、群れでも1~2頭。 半分にちぎると

          商品とお客様

          平飼いの振り幅

          さて、ちょっと前に「鶏の飼い方といろんな規格」について書きました。 放し飼いという、お庭付きの放牧鶏は過密飼育はちょっと無理にしても 「平飼い」という飼育方法は「足が地面に着いていればいいのか?」という過密な時もあるのでちょっと書いてみます。 平飼いは、小屋の中で「自由に歩き回れる」ということです。 しかし、一羽あたりの面積はどうでしょうか? 試しに地鶏の飼養基準に沿って考えてみましょう。 ーーーJASで「地鶏」と呼べる飼育環境基準は、1㎡あたり10羽以下。ーーー …とな

          平飼いの振り幅

          価値ってふんわりしてる。

          こんにちは、うつしの森です。 買い物する時のお値段への考え方って、普段はどうしていますか? 私は、 ・コーヒーなどの日常品→大それて平均相場より高価でなければ (さがす、買いに行く時間を減らす。そもそもずっと牧場なので日常品の使用頻度がものすごく低くなった) ・地場産品→流通していない珍しいものは、その価格で ・旬の品→保存性がないものは、今ためらうと次に食えるのが一年後… というわけで、「一円でも安く、いいものを」という、主婦であれば疑いようのないマインドをやめました。

          価値ってふんわりしてる。

          平飼いってな~に?

          うつしの森です。 今日は鶏の生活・飼い方についてちょっと書いてみようかなと。 3種類の養鶏方式があります。 1、ケージ飼い(caged) これは鶏が入る大きさのスペースに一羽在籍してもらい、餌とお水を与え効率よく卵を回収する方式。 2、平飼い(free cage) 小屋の中で自由に歩き回れる飼育方式。餌や水は自分で食べに行く。日向ぼっこも各自好きなタイミングで行う。寝るときは集団で止まり木に止まるか、産卵箱の上に集まる。 3、放し飼い(free range) 平飼いプラ

          平飼いってな~に?

          羊肉はダイエット食にあらず

          「ヘルシーな羊肉で女子も嬉しいダイエット効果!」「L-カルニチンで脂肪燃焼!」…などと、羊肉を取り巻く情報、売り方は偏っている。 何年かブームが来て、そのあと廃れ、また10年後にブームが… できればそのブームのところで(国産の羊を食べて)美味しさにハマって常食化してもらいたい効能があるのだが、その理由を今から書く。 最初に言っておく。 (不適切に)食べたらふとる。 たべなきゃ、やせる!それだけのことだ。 食べてやせるお肉は、食品として冷静に考えるとヤバイものである。 羊肉

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          馬と鹿について考える

          馬と鹿。ならべて、ばか。なぜ馬鹿というのか?ばかってなに? あくまで私見による馬鹿の由来について考えてみた。 なんでそんなこと考えるかって?ポニーと鹿が牧場にいるからです。 彼らは彼らの本能に従って生きているのであって、誰かに蔑まれることってあるのかな?それはどんなところ? 言葉として調べてみた。 馬鹿…知能が低くて愚かなさま。社会的な常識に外れていること。 うーーーん、ポニーの性質について考えてみる。 人を見る…侮ってはいけないひとと、チョロいなっていう人を見分ける。

          馬と鹿について考える

          たまごについて考える

          毎年冬の時期を迎えるころに、鳥インフルエンザの報告がやって来る。 記憶に新しい2020-2021年の処分羽数は過去最悪987万羽にものぼった。 2021-2022年も、おととしほどではないにせよ、既に擬似患畜10例目のメールが届いたところである。 どこか遠いところの話だと思いがちな、あまりにも遠い生産現場。痛みはほぼ届いていないといったところだろう。 卵はこんなに家庭の食卓に身近なのに、物価の優等生と言われて1パックあたり10円上がってもブーイングは凄まじいのに、肝心の鶏たち

          たまごについて考える