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嬉しい

下宿を始めてはや2ヶ月。クローゼットの前にちゃぶ台を置き、そこに座って食事や作業の全てを行ってきたことにそろそろ嫌気がさしてきた僕は、ついにテーブルと椅子を導入することを決めました。(遅すぎる) Amazonのセールを待っても良かったのかもしれませんが、来週に客が来ることが決まっているため早めに済ませたいと思い決意しました。

コスパ重視なのでなるべく安いものをと思いつつも、憧れのゲーミングチェアはどうしても手に入れたく、利便性と安さを天秤にかけながら熟考した結果、机は5,000円くらい、椅子は10,000円くらいのものに決定。よく見る赤や青のチェアはあまり好きではないので白黒のものを選び、それにあわせて机も白でモノトーン。綺麗にカラーコーディネートが決まりました。


先に届いたのはゲーミングチェア。家に帰ると四方1mはあろうかという薄い段ボール箱が玄関の前に立てかけられていました。一応中に入るのにもロックがかかっている建物なのですが、どうやってここまで運んだんだろうか?という一抹の疑問と不信を抱きつつ、昼間から作業を開始します。研究室の学生は (環境にもよると思いますが) 平日の昼間に勝手に家に帰ってこういう作業ができる自由さがあるのが魅力です。イヤホンを耳に入れ、取りこぼしていた星野源さんのANNを聴きながら必死で組み立てます。全裸で自作PCの制作に明け暮れていたいつかの源さんには及びませんが、少しずつ出来上がっていくそれを見るとなんだか少しずつ愛着が湧いてきました。1時間くらいで完成。試しに座ってみるとキャスターが取れて一時パニック。どうやら押しが甘かったようで、力を込めて溝にはめると安定しました。大惨事にならなくて良かった。

その日の夜、風呂から上がってゲーミングチェアに座ると、やってもいないサウナと水風呂の記憶が蘇ってきたような気がしました。
「明日はここに机も届くのかあああ」
135°のリクライニングにもたれながら、フライングで幸せに浸りました。


次の日、午前中に届けるように指定していた机が恋しく、十分な睡眠も取れていないのに自然と目が覚めてしまった僕は、洗濯やゲームをしつつ大学を午前休にしてまで首を長くしてそれを待ちました。10時前、案外早めにやってきたそれはゲーミングチェアと同じくらいに大きな箱で、しかも天板の分より重く、引き摺るようにして運んで開けると、またもや多数の部品がビニールに詰められて並んでいました。この日もイヤホンを耳に入れ、今度は佐久間宣行さんのANN0を聴きながらまた組み立て。1時間少しかかって完成したそれは、椅子と合わせると想像以上のフィット感で、自分の潜在能力の高さに驚きつつ、しばし眺めて多幸感に浸りました。

さらにめんどくさくなる前にとゲーム機や配線の類を机周りに移動させます。延長コードは隣の冷蔵庫の上に置き、そこから各機器につなげます。長めのケーブルのを買っておいてよかった。
こうして完成したMy new desk, いかがでしょうか?


今日、新しい部屋に帰って思うのは、ただ「嬉しい」という純粋な感情。

自分で組み立てた家具だからでしょうか?
それとも、2ヶ月間の抑圧があったからでしょうか?

いや、そんな詳しいメカニズムなんて気にしてられません。とにかく今はただ、手に入れたかったものを得られた喜びに包まれています。
今夜はパーっと酒でも呷って寝たい気分です。


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