5.重石の膨らみ
🐟この記事は暗くなっていく話です
言葉が出なくなるきっかけ
1の記事で書いた会議の一件から先方チームの意思系統、報連相の流れに気を遣いながら
プロジェクトを進めていくことになった
プロジェクトは、現場の作業の安全性や利便性を意識して新しい仕組みを作ることだったため、ヒアリングは必須だった
私の以前の仕事のやりがいはヒアリングにもあったが、今回からヒアリング対象への接触すら先方にお伺いをたてなければならない
しかし、中間層にしても具体的にリクエストをまとめる役割があまりはっきりしておらず、現場の希望を代弁してくれるひとはいない
仲の良い後輩に水面下でヒアリングし、
それを勝手にヒアリングしたと思われないように
先方でも話が通しやすいメンバーに共通認識をもってもらいながら、報告会を行なっていた
社会人にとって、プロジェクトの締切は非常に大事なものだとは理解している
ただしその締切を決めるのは議論が必要
先方はこちらの都合を説明しても仕組みづくりの締切を守れといってきた
締切は、なる早
なんではっきりと先に決めた期限守れるといえないの?という先方に対し、
なる早という直近の期限、
ギリギリだから絶対とはいえないと説明すると、こちらの仕事が甘いといいたいような口ぶりで押し問答
それ以外にもやらなければいけない基盤の仕組みを変える必要が山ほどあり、専門的な知識と背景理解がなければ締切の説明は難しかった
私はその説明を省略したわけではないが、
元々ギリギリなスケジュールで、最速でやるがこぼれてしまうかもしれないことを、ご納得いただけないようだった
ちなみに社外に顧客がいて外部からお金をもらって発生している納品の話ではない
社内に提供する仕組みのため、構築に関わる私側のスタッフからすると、なぜなる早なのかが疑問であった。たくさんのプロジェクトが並行しているなかで、納品期限に理由がないものでなる早といわれるのが最も厄介なのである
私は精一杯、なる早で言われた期限を守るが他のプロジェクトは遅延する旨を伝えた
多分そのほかのプロジェクト自体を知らなかったことも気に障ったかもしれない
なぜ時間がかかるかを説明する必要があった
とにかくなる早を通したい先方に詰められてるなか、
私の信頼する専門側のメンバーがフォローして話してくれた
すると
なるほど、理解しましたと急に声色をかえて
そう説明してくれたらわかりやすい
といわれたのだ
はぁーと安心すると同時に自分の不甲斐なさ
これから言われる嫌味か冷ややかな目線を
想像すると胸がとても苦しい
会話の矢印を向けられての直受けも辛いが、
矢印が別に向けられて横目で言われる嫌味も
違ったえぐられかたであり、
むしろもうここから抜けたいと思う気持ちも生まれた
止めようがないこの流れ
絶望感から下から下からで対応する
🐟もう私の話は通じないんだろうな
それ以降、先方が機嫌よくはじめた会議のアイスブレイクでも笑えなくなっていた
コメントしたら反論される
その恐怖が拭えなかった私
他の皆は先方のテンポをわかっている人が多かった
先方側には触らぬ神に祟りなしと念じて無言を貫く長年の部下たち多数
初絡みの後輩はびっくりしていた
なんであんな強引なんですか?そんな急ぎな理由あります?と不思議そうだった
「そういうひと」
先方のキャラクターは、詳しい分析は
なくてもつたわる「そういうひと」
だから仕方がない、と知らないで関わる方が悪い、と感じるしかない
私は「そういうひと」とわかっていたけどまさか長年の付き合いがあり
他のひとよりも相互理解できていると思っていたけれど
仕事だからだとわりきっても
「そういうひと」の攻略が浮かばなかった
だからといってもう同期のよしみで
ニコニコもできない
「そういうひと」を具体的に文字にあえてしないが、多分上の人にしか止められないけど、上の人がいる前での行動とはまるで違うので、鉢合わせないと表現が難しいやつ
「そういうひと」
攻撃のよけかたすらわからなかったけど、それ以上に受けた攻撃のあとの修復を自分の力でできなかったことの反省だけは一応した
今考えたら草原で地雷踏んでしたあの場所に行かなければと後悔くらいしかできないようなものだった
反省、するとどんどん重石がずしんずしんと蝕んでいく
どんよりした気持ちの中、会議あとの作戦会議ではきはきして調整してくれたスタッフの後輩に助けられた
戦時中の避難先、信頼関係は命綱のようなもの😩
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