種子法と種苗法が、ヤバい ①

種子法の廃止、種苗法の改正も日本を滅亡に向かわせている大きな要因です。

種子法とは、もともとは日本国民が飢えない目的でできた法律です。国民が米や麦、豆といった農作物を安く安全に食べられることを目標に制定されましたが、2016年10月に行われた政府の合同会合内において「現状の種子法は民間の品種開発意欲を阻害している」等の理由から、初めて種子法廃止が提起され、2018年4月に廃止となりました。

一方、種苗法とは、農作物の知的財産権を守るため1998年12月から施行された、いわゆる「種採り」の法律です。農林水産省に出願した品種が登録品種として扱われるようになると、一般的な農作物は25年、樹木は30年の育成者権や独占的販売権が認められるようになります。独占的販売権が認められるのは登録品種のみで、伝統的に栽培されてきた品種や登録品種以外の品種の独占的販売権は認められません。

問題は、2022年4月から施行されている種苗法の改正のほうだといわれています。農水省は「改正の影響を受ける品種は少ない」「種苗法に占める許諾料の割合は低い」と説明していますが、実際のところはそんなことはありません。ちなみに、今回の種苗法の改正のポイントは大きく分けて次の2点です。

・栽培地域の指定
農作物の品種の開発者が、種や苗を輸出する国や栽培する地域を指定できるようになった。これに違反し、指定外の国などに故意に持ち出した場合、刑事罰や損害賠償の対象になる。

・自家増殖の許諾
農家が収穫物から種や苗をとって、次の栽培に使用する際は、品種開発者の許諾が必要になる。

今までの農家は、種を植えて収穫後にできた種を自分でとって、その種でまた農作物を育てていく、ということができました。ところが、今回それが禁止になるよう法律が改正された理由は、「海外にいい種が流出するから」という国の言い分によるもの。登録品種を海外に持ち出すことを規制する法律がなかったため、日本で開発された品種が海外に持ち出されるケースがあった、ということになります。

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