フェミニズムについて

 フェミニズムについてよく誤解されていることがある。

 『フェミニスト』を名乗っていた方の言葉を引用するが、自分なりの言葉に置き換えておおまかに。

「『フェミニズム』とは、本来SNS上で話題になっているような『女尊男卑』の考え方ではない。彼ら彼女らの言葉が過激なため、注目されがちだが、本当の意味では『女性の権利を男性と同じくらいにして欲しい』という思想である。決して『女性が上で男性が下』という考え方ではないのだ」

 つまり、歴とした『男女平等』を目指す思想が『フェミニズム』である。

 例を挙げると、

・同じ仕事量をしている男性と同じ給料にして欲しい

・ライフステージで「結婚」「妊娠」「出産」「子育て」があるとしても(そもそも男性も同じはずだが)、男性と同じだけの昇進の機会が欲しい、キャリアアップをしたい

・選択的夫婦別姓を取り入れて欲しい

などがある。

 世界的に有名な『フェミニスト』には『エマ・ワトソン』さんがいる。

 彼女のスピーチを見ればわかるが、彼女は決して『女性が上で男性が下』というような差別する言葉は出していない。ただ、『女性にも男性と同じ権利が欲しい』と主張しているのだ。

 本来の『フェミニスト』たちの目指す世界は、女性だけでなく男性、そして『LGBTQ』の人々にとっても生きやすい世界だ。

 今、日本だけでなく世界的にもどんどん『女性の権利向上』や『LGBTQへの理解』が広まっている。ダイバーシティ(多様性)という言葉もしばしば耳にするようになった。

 よく聞くようになったということは、色んな人たちが『意識を変えていこう』『色んな人が住みやすい社会に変えていこう』と発しているのだ。

 私は、『自分が誰かを差別しており、自分もまた差別されている側である』という意識を忘れないようにしている。

 「私は誰も差別していない」と思っているより、「意識的か無意識的かでも、誰かを差別している」という考えでなければ、人は「自分に絶対的な正義がある」と考え、他者に対して残酷になれるからだ。

 幼い頃は明確な「正義」と「悪」があった。しかし、大人になった今では「絶対的な正義」はありえないと考えている。人それぞれ育ってきた環境も価値観も考え方も違うからこそ、その人が持つ「信念」がある。

 「信念」とは「正義」とニアリーイコールだ。しかし、「正義」はあまり使いたくない。言葉が強すぎるからだ。なので、私は「信念」という言葉に置き換える。

 私が持つ「信念」は、

・『フェミニズム』の意識を持つこと(ただ、誤解がまだまだ大きいので自分からあまり名乗っていない)。

・家族、友達を大切にすること

・自分の趣味に好きなだけ力を入れること

 ざっとこんなものだろうか。これらは「正義」という言葉より、広義的かつ内に強く秘めている意味でとれる「信念」の方がやはり似合う。

 これだけ『男女平等』や『ダイバーシティ』などの言葉が広まっていても、まだ社会の根本を変えるほどではない。

 劇的な変化の波が必要なときもあるが、私は細々と主張をしたいと思う。なにぶん繊細なので。

 これからも世界の動向や日本での動向を見て見識を深めつつ、考えていきたいと思う。

 最後に、『フェミニズム』は決して過激な思想ではなく、誰もが生きやすい世界を目指す思想である、ということを覚えていて欲しい。

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