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「愛だな」と感じたこと

 有難いことに、私には小学校からの、いわば十年来の親友が何人かいる。

 中学生になるまで、私はとてもわがままだったと思う。

 今の自分に「あの頃の自分と友達になりたいか」と問うたら、鼻で笑って「NO」と言うだろう。

 本人ですら人として関わりたくないと思うような奴と友達になって、また現在に至るまで縁が切れていない親友たちには感謝している。

 だから私は数年前、みんながそれぞれの進路のために地元を離れるとき、手紙を書いた。古臭いと思われるかもしれないが、自筆の方が感謝の気持ちが伝わると思ったのだ。

 最後にみんなで遊びに行くとき、一人一人に手渡した。みんなびっくりして笑っていたのを覚えている。

 その日は楽しく遊んで帰った。家に帰ってしばらくすると、スマホのLINE通知が連続で鳴り出した。

 今までにないことだったので「え、怖っ」と思った。LINE画面を開いてみると、手紙を渡した親友たちから手紙の返事が続々来ていた。

 その時は本当に驚いた。返事があるとは思ってなかったのだ。時間をかけて書いたので、渡してから一仕事終えた安心感でその続きがあるとは思っていなかった。

 開いてみると、「ありがとう」の言葉を皮切りにそれぞれの想いが綴られていた。

 そこで腑に落ちた。

「ああ、これが愛ってやつかな」

 クサイ台詞だが、何かが心の中で綺麗にハマったのだ。ストンと納得してしまう感じ。

 私は一切、その子たちからの見返りは期待してない、というより思いもつかなかったのだ。ただ、その子たちがこれから新しい場所で生きるとき、大変なことが多いだろうけど、私の手紙で笑ったり元気をあげられたらいい、「自分は愛されてるな~」と感じてもらえたらいい、そのことしか頭になかった。

 「本当にみんなが大好きなんだ、自分」と納得した。見返り(返事)を思いつかないほど。そして、彼女たちも私のこと好きなんだ、と思ってとても気持ちが舞い上がったのを覚えている。

 最近は年に一回(趣味が一緒の子だと半年に二回ぐらい?)、連絡をとっている。少ないと思われるかもしれないが、それぐらいが私たちには丁度良い。近況を報告し合って、いつになるか分からないが旅行の計画をたてたり、今自分がハマってる沼に引きずり込んだり逆に引きずり込まれたり(笑)

 小学生の頃に彼女たちに知り合えたことは本当に幸運だと思う。いい意味で性格を変えてもらったし、人に不愉快なことを言われても、「ま、最高の親友に愛されちゃってるし? あなたに嫌われても興味もないが?」とメンタル強くなった(笑)

 今、厳しい環境だけど、またみんなで居酒屋で飲み会できるといい。まだ一回しかしてないから。それでまた手紙も書きたいな。

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