記録#30
まだ少し先だと思うけど、ホスピスに入るのも、けっこう楽しみになってきた。
個室だし、共用キッチンがついていて、ちょっとしたあっためとかはできそうだし、たまにはペットにも会えるし、普通の病棟よりはいろいろと自由がきくっぽい。
お庭は地面と屋上とにあるから、気分転換もできそう。
って、夢は膨らむけど、いざ入院したらそんな状況じゃない気もする。入るタイミングが「在宅医療が難しくなったとき」だから、ホスピス入った時点で、もうあんまり動けないかもしれないしね。
10日程前に救急で入院して以来、もうおしまいにしたいくらいずっと体がつらくて、これが続くようじゃ死ぬのも楽じゃねーなと思ったけど、今は再び平和な状態が戻っている。
よく「今日一日が穏やかでありますように」てなことを挨拶代わりに書くひとがいて、紋切り型な表現に思えてあまり好きじゃなかったんだけど、穏やかな時を望む気持ちはわかるようになってきた。
穏やか、というか、なにごともないことを願うという感じだろうか。
なにごともないことが、今の自分を穏やかに安心させてくれる。
健康なときは、平和な日本にいてなにごともないことを願うなんて、よくない意味で保守的だと思ってたのに、もう今はなるべく望まぬチャレンジはしたくないという、ずるいフェーズに入っている。
でもこの弱った体ともう少し一緒に生きるということは、望むと望まざるとにかかわらず、ある程度のチャレンジは強いられるだろうな。まあ、受けて立とうじゃないの。
なんて今は強気でいるけど、またコンディションが悪化したら半べそかいて、おしまいにしたいよぉとか思うんだろうな。へへへ。