ブリ猫。さんという人のはなし ②
私事ですが、親しい友人が2017年5月当時、うつ病を患わっていました。
また、家族も適応障害の診断を受けていたのもあり、
「うつ病ってなんなんだろう、心の病ってなんなのだろう」と
ひどく関心が高まっていた……。
それもあって、ブリ猫。さんとお会いしたのです。
当時、『うつ甘』は描き出されてまだ日がたっておらず、分量としてはそこまで多くありませんでした。
この内容を本にしたいと、ブリ猫。さんは熱弁してくれました。
そもそも、私は普段、
ティーンズラブといって女性の性が滾る漫画を作る編集者をしています。
漫画家さんと打ち合わせをして、オリジナルラブえっちストーリーを作る。
そんな編集者歴が長いもんですから、まず持ち込みのエッセイ漫画を受け取ったことがありませんでした。
つまりエッセイ漫画のよしあしをつけるのに自信がなかったのです。
そもそも、エッセイ漫画の良さはその人柄すべてをさらけ出したところにあるんじゃないかと思っていたのありました。
それもあって
「なんで擬猫化して描いちゃってるんですか?」
とストレートに聞いたことを覚えています。
つまり言いたかったのは、
「エッセイなんだから、人間じゃないとダメじゃない?」ということ。
それに対してのブリ猫。さんの返事は、
「自傷行為に関する表現もあるから、、、、」
この目の前にいる元気そうな人が病気で、過去、自傷行為をしたんだ……ということが、まったく感じ取れなかったんです。このときは。
ただ熱心さや、人柄の良さ、なんていうか、
人懐っこさ
初対面にも関わらす、つい個人的な話をしてしまう話しやすさがブリ猫。さんにはありました。
それは今も変わらぬ魅力のひとつです。
つ、つづきます。