川端康成『朝雲』を読んだはなし
文:wisteria
本稿は令和元年5月刊行の『Liliest vol.2』に収録された記事の再録版となります。あらかじめご承知おきください。
1. はじめに こんにちは。代表のwisteriaです。今回はターゲットを私と同じ初心者の方に絞って、軽く最近読んだ作品を紹介するという形で失礼させていただこうと思います。ということで本稿は、『朝雲』を文学的な側面から論ずる文章ではありませんし、百合文化の文脈の中に位置付けようという記事でも、他の川端康成作品と比較しその特殊性を明ら