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TLP中国語クラスの先生インタビュー!   [菊池真純先生編]

大家好!(皆さん、こんにちは!)
文系中国語TLPクラスのK.A.です。

今回の記事でも引き続き、文系TLP中国語クラスの先生を紹介します。
第3弾である今回は、中国語初級(インテンシヴ)会話を担当してくださっている菊池真純(きくちますみ)先生です! クラスメートによると、菊池先生は基本的に褒めてくれる優しい先生なんだそうです。褒めてもらえると学習へのやる気も格段にアップしますよね!
それでは本題に移りましょう。

菊池真純先生

Q1 先生の研究について教えてください。

A1 自然資源管理に関して、中国農村(いつもとても辺鄙な場所ばかりです)での現地調査を通じて、政策の下での住民生活への影響と変化を研究しています。

筆者はなぜか中国の辺鄙な農村にロマンを感じます……。そんな場所で現地調査を行っている先生が羨ましいです。日本ではあまり知られていない中国農村の実態について、ぜひ菊池先生のお話を伺いたいですね!


Q2 先生が東大にいらっしゃった経緯を教えてください。

A2 中国の南部(広州)と北部(青島)の大学で講師をした後、早稲田大学へ転職し、その後、8年前に東大に転職しました。


Q3 東大生に読んでほしい本を教えてください。

A3 James C. ScottのTHE ART OF NOT BEING GOVERNED(Yale University Press)です! 東大生に読んでほしい?というか、単に私の好きな本です。

The Art of Not Being Governed こちらからチェック!


Q4 おすすめの中華料理を教えてください。

A4 広東省や香港の广式早茶の点心(特に肠粉、水晶虾饺、蛋达)、その他、麻辣香锅、水煮鱼などの辛い料理もおすすめです。

点心というと、小籠包のようなものを想像しがちですが、本場・中国で点心は、一口で食べられるような軽食を意味するそうです!軽食(朝食を含む)、菓子、間食全てが点心なんです。(参考・引用:https://blog-iwaen.com/tensin/


Q5 中国語で好きな言葉を教えてください。

A5 “上有政策,下有对策(上に政策あれば下に対策あり)” 中国農村での調査を長年するなかで、地域住民が様々な厳しい環境の中、たくましく、したたかに、またしなやかにこの言葉を使い、また生活の中で体現している様子を常に見てきました。それゆえ、この言葉が深く心にしみています。


Q6 中国語学習で心がけるべきことを教えてください。

A6 中国人の友達と中国語で話す、中国映画を観ることができるようにする、中国語の論文を読めるようにする、また単位を取るためなどの理由はもちろんあると思います。しかし、それだけではなく、もっと広い視野での大きな目的を持ってください。
言ってしまえば、中国語ができなくても十分生きていけると思います。しかし、英語さえあれば世界を渡り歩けるとしても、今後の自分の進路に中国語が直接関係ないとしても、第三外国語の中国語を極めることによって、自身の発想や考え方、ものの見方に大きな影響があるはずです。自信の世界を見るための解析度を高め、創造性、独自性の幅や多様性を持たせることは大きな財産であり、武器になるはずです。

確かに、新しい言語を習得するというのは、単にその言語を操る事ができるようになるというだけでなく、自分の考え方に広がりや深まりが生まれるということでもあるのかもしれません。筆者自身も、「単位を取らなきゃ……」という目先の義務感からではなく、空間的にも時間的にもより大きな視野を持って中国語学習に励みたいと思います!!!


Q7 中国語学習で一番難しいと思う点を教えてください。

A7 なんと言っても発音でしょうか。1年生の4月は皆さんとても苦労していますが、それでも習得も早く、毎年本当に感心しています。またある程度力をつけた後に、中国語を使う機会がない、という人が案外多いことでしょうか。教室外でも自分から積極的に中国語を使う機会を設けてみてください。

教室外で中国語を使う機会というのは現状あまりないように感じます……。だからこそ、東大に留学している中国人留学生と知り合う、中国の大学の学生と交流するプログラムに参加するなど、自分から積極的に動く事が大切ですね!


Q8 先生方の考える中国語の面白さ/学ぶ意義を教えてください。

A8 日本語話者にとっては、大変馴染みのある漢字ではありますが、全てが同じわけではもちろんなく、日本語と中国語で同じような意味を持つ単語であっても、使い方は大きく違う場合も少なくないため、そうした発見・比較は面白いと思います。また表現方法は、日本語よりも中国語の方がずっとストレートな場合が多く、言語と文化はやはり切り離すことができないものだと感じます。言葉を学ぶと同時に、その文化背景を学ぶことに面白さがあると思います。


Q9 他クラスと比べたTLPクラスの特徴があれば教えてください。

A9 少人数でのクラスで授業が受けられる利点があり、また同じクラスの仲間と団結しやすいと思います。

一クラス20人弱の少人数クラスのお陰で、授業中に質問したり発言したりすることへの心のハードルは低いです! アットホームな雰囲気なので、中国語の苦手な筆者でも楽しく授業を受けています〜!


Q10 先生方から見たTLPの良い点、悪い点を教えてください。

A10 
TLPの良い点:
少人数で授業が受けられる。クラスが団結しやすい。中国語のコマ数が週4~5回あるのでしっかり打ち込める。教員との距離が近い。検定試験(*1)の費用を出してもらえる。サマースクールやウィンタースクールがある(*2)。
悪い点:
慣れてくると、恵まれた環境にいることを忘れてしまう学生が多い。中国語のコマ数が多くて大変な思いをする学生もいる。また、これは悪いことでもないのですが、中国語よりもむしろ英語で苦しんでいるTLP生は多いです。

(*1 HSK(漢語水平考試)と呼ばれる中国語の検定試験のことを指します。)
(*2 スプリングスクール:台湾での研修(1年次)、 サマースクール:南京大学中国語研修(2年次))


Q11 東大生に直してほしいところを教えてください。

A11 国内外の様々な大学で教員をしている友人達も同様のことを常々言っているので、東大だけの問題でなはいようですが、やはり学生から教員へのメールの書き方でしょうか。もちろんとても丁寧で礼儀正しい人もいますが、そうではない場合も多く、また問い合わせに対する教員からの返信があれば(用が済めば)その後一切返信がないことはざらにあります。推薦状も然り。ギリギリの提出期限を伝えられても、こちらは心を込めて必死で締切に間に合わせて推薦状を出しますが、その後一言もなかったり……。また、 その後どうなったか結果報告をしてくれるきちんとした人も本当にごく稀です。

身に沁みるお言葉です……。どんな時もどんな人にも礼儀を忘れてはいけませんね。ご指摘してくださったことを有り難く思い、今後気をつけます!


Q12 東大生に一言お願いします!

A12 楽しく学んでいきましょう!


Q13 最後に、東大を目指す高校生に一言お願いします!

A13 TLP中国語は皆さんをお待ちしています!!


菊池先生、丁寧なご回答ありがとうございました! ここまでこの記事にお付き合いくださった読者の方々もありがとうございます。
TLP中国語を担当してくださっている先生方は全部で6人いらっしゃいます。他の先生方へのアンケートを紹介した記事もありますので、ぜひそちらもご覧ください。
それでは、再见!


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