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TLP中国語クラスの先生インタビュー!   [李彦銘先生編]

大家好!(皆さん、こんにちは!)
文系中国語TLPクラスのK.A.です。

今回の記事でも引き続き、文系TLP中国語クラスの先生を紹介します。最終回である今回は、中国語初級(インテンシヴ)聴解を担当してくださっている李彦銘(リ イェンミン)先生です! クラスでは、李先生は根気強く発音を繰り返し教えてくれる素敵な先生との声が上がっています。そんな李先生の素顔に迫りましょう〜。

李彦銘先生



Q1 先生の研究について教えてください。

国際政治学(政治学の一つの下位分野)、戦後日中関係史、東大に来てからは中国政治、特に文革時代とポスト文革の転換、比較政治学に関心を移しています。


Q2 先生が東大にいらっしゃった経緯を教えてください。

 北京大学国際関係学院を卒業し、日中関係をさらに理解したいと思い来日しました。その後、慶應義塾義塾大学で11年間過ごし、修士・博士号を取得したほか慶應の東アジア研究所で3年間研究員として勤めました。2017年、TLP中国語がすでに発足され5年近くになるというタイミングで、東大で教える機会を得られました。私自身は東大で学んだことがないので、最初は学生の男女比や関西出身者の多さに驚いたりもしていましたが、東大の歴史と伝統を考えさせられるきっかけとなりました。いまは学生たちの勉強に対する熱意や知的好奇心の高さに感銘を受けつつ、授業を楽しんでいる毎日です。

日中関係について、中国と日本の両方の教育研究機関で学び研究なさっているのがすごいですね! 李先生が考える慶應大学と東京大学の違いについても詳しく伺いたいですね〜。


Q3 東大生に読んでほしい本を教えてください。

E.H.カーによる『歴史とは何か』(この5月に日本語の新版が出る予定なので、ちょっと楽しみです)、そして研究を目指したい人にはマックスウェーバーの『職業としての学問』と、バリントン・ムーアの『独裁と民主政治の社会的起源』をお勧めします。最初の2冊は一般教養として東大生なら読むべきだと思います。3冊目はちょっと古い本で(現在から見ると間違っている情報も入っています)、日本の研究アプローチにもあまり馴染みがないですが、私自身の政治学に対する興味の原点でした。現在の世界の急激な変化を理解するヒントも与えてくれます。また、「中国政治を勉強してどうするの」と思っている人もいるかもしれませんが、「政治学ってこういうスケールで世界を考えられるんだ」という感覚も得られると思います。


岩波書店 画像:https://www.iwanami.co.jp/book/b605144.html
岩波書店 画像:https://www.iwanami.co.jp/book/b248663.html
岩波書店 画像:https://www.iwanami.co.jp/book/b452023.html

Q4 おすすめの中華料理を教えてください。

本郷キャンパスなら「西安刀削麺」です。渋谷でしたら火鍋料理、「小肥羊」「小尾羊」「海底撈」など名店が多数ありますので会食OKになったらクラスメイトと食べ比べをしたら楽しいと思います。自炊なら「西紅柿炒蛋」、料理したことがない人でもすぐに美味しく作れます。作り方はyoutubeで検索したらすぐ出てきます。ちなみに私は北方出身なので、砂糖を入れる作り方が好きです。

筆者は一人暮らしなのですが、最近自炊ネタが尽きてきて困っていたので今度西紅柿炒蛋を作ってみたいと思います!美味しくできるかな…?

画像:https://dancyu.jp/read/2020_00004072.html

Q5 中国語で好きな言葉を教えてください。

胡適の言葉「多研究些问题,少谈些“主义”」,理由を書くと長文となるので、割愛します。興味ある人は、胡適や新文化運動、「問題と主義論争」を検索してみてください。


Q6 中国語学習で心がけるべきことを教えてください。

いま日本では中国語を母語とする人と交流する機会が多いので、友人を作って中国語を学ぶことはとてもいい方法だと思います。ただ、ぜひいろんな出身の人と話してみてください。

これは菊池先生のインタビューでも言及されていたことですが、やはり中国語を母語とする人と実際に話す機会というのが大切なんですね! 母語話者と話すことは会話の練習になるだけでなく、中国語学習のモチベーションアップにもつながりますよね。


Q7 中国語学習で一番難しいと思う点を教えてください。

発音、ピンインですかね。ぜひ失敗を恐れずに練習しましょう。

日本語にない発音は本当に難しく感じます……。失敗を恐れずこれからも練習を繰り返していきたいと思います!!!


Q8 先生方の考える中国語の面白さ/学ぶ意義を教えてください。

語学全般でいえるかもしれませんが、一番努力が報われることだと思います。語学の学習を通じて達成感が得られるし、さまざまな人や考え方に触れる機会も得られます。中国語については、やはり地域の多様性が富む国なので、同じ中国語を話す人でも全く違うことを考えていたり、違う生活を経験していたりします。新しい物事が好きな人やチャレンジ精神が強い人、違う角度から考えてみたい人にとっては、面白い材料をたくさん提供してくれると思います。

李先生の中国語の授業では、時たま北方の人々と南方の人々の発音の違いが話題に上がります。発音の違いに限らず、さまざまな面で地域により多様な表情をもっているのが中国の魅力の一つですよね。コロナウイルスによる入国制限が緩和された暁には、ぜひ中国のさまざまな地域を訪れてみたいものです……!


Q9 他クラスと比べたTLPクラスの特徴があれば教えてください。

平均的に学習意欲が高く、クラスとしての連帯感が強いです。

クラスとしての連帯感の強さは、入学一ヶ月にしてもうはっきりと現れていますよ!


Q10 先生方から見たTLPの良い点、悪い点を教えてください。

良い点は上記、悪い点の定義は何でしょう……教員側からは定義できませんが、学生から見ればプレッシャーを感じやすいことですね。

TLPには修了要件というものが存在します。英語や中国語に関して一定の要件を満たさないとTLPを修了したことにならないのですが、要件を意識してプレッシャーを感じる学生も多いみたいです……。(筆者もまた然り)


Q11 東大生に直してほしいところを教えてください。

もっと周りに関わった方がいいと思います。特に1年生は、友達作りで失敗しても自分を知る大事なチャンスですから、ぜひ積極的にいろんな人と話してみてください。

東大生に限らず、この記事を読んでいるみなさんにも当てはまるであろう至言ですね!


Q12 東大生に一言お願いします!

 本当に興味を持つことを見つけましょう。

今年の東大の入学式での河瀬直美さんの祝辞にもあったように、何か一つのことに集中して取り組むことが困難な今だからこそ、本当に興味を持つことを見つけることは大きな意味を持つように思います。


Q13 最後に、東大を目指す高校生に一言お願いします!

社会の変化や世界の情勢にも関心を持ちましょう。


たくさんの質問に回答してくださった李先生、ありがとうございました! 最後までこの記事を読んでくださった読者の皆さんもありがとうございます。他の先生方を紹介した記事もあるのでぜひそちらもご覧ください。それでは改めて、谢谢!


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