デジタル・ヒューマニティーズ(DH)とは | DH入門編その1
デジタル・ヒューマニティーズ(デジタル人文学:DH)とは
人文系と情報系がオーバーラップする分野の学問です。人文系の学問をデジタル処理することでさらなる可能性を広げようという動き、とも言えます。文系でコンピュータに強い方にとっては、強みを生かせる分野といえるでしょう。
私は以下の本でその学問分野の存在を知りました。
私は学生でもなければ研究者でもなく、日本デジタル・ヒューマニティーズ学会(JADH)にも所属していない、在野の好事家ですので、分かる範囲のことややっていることを書いていこうと思います。
デジタル・ヒューマニティーズの具体例
デジタル・ヒューマニティーズの研究者の方々はどのような取り組みをしているのでしょうか? 具体例としては、以下のようなものがあげられます。
SAT大正新脩大藏經テキストデータベース
東京大学が運用している仏典のデータベースです。仏典の翻刻(文字起こし)したテキストを選ぶと、その発音や意味などが出てきます。
みんなで翻刻
知っている人は知っている、「みんなで翻刻」です。市井に眠る崩し字資料を、インターネットの力でいろんな人に翻刻(文字起こし)してもらおうというプロジェクトです。
渋沢栄一ダイアリー
今の一万円札の肖像画になった渋沢栄一の日記をデジタル化し、人的ネットワークを表現したり、行動の記録を地図にプロットしたりしているサイトです。
TEI(テキストエンコーディングイニシアチブ)
TEIはText Encoding Initiativeの略で、文字情報をオンラインで見せる際の一つの手法であるXML(データベースも作れる言語)で、テキストに著者名や言語名などを入れる際の一定のルールについて定めたものです。
上述の渋沢栄一ダイアリーはこのTEIを用いて書かれています。
参照サイト
デジタル・ヒューマニティーズの歴史や活用例をまとめたものとしては、永崎研宣さんの書かれた以下の資料にまとめられています。
https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000122212.pdf