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鼻血で“生命の危機”を感じた20分|覚えておきたい血が止まった後の過ごし方

これは私自身の経験にもとづいたエッセイです。

誰にでも起こりうることなので、万が一に備えて次のことは覚えておきましょう。

✅鼻血の止め方
✅鼻血が止まった後の注意点
✅鼻血が止まった後の寝方



このところ夜10時を過ぎると眠くなることが多い。以前はテレビを見ながら寝落ちするようなことはまずなかったのに・・・。

最近はPCでnoteを開いて記事を読んだり書いているつもりが、船を漕いでいたなんてこともしばしばある。

睡魔と戦いながら、「なんか物足りない」との気持ちから起きていようとあがく。

そんな風に早ければ11時前、遅くても日付が変わらぬうちに寝ることが増えた。

8月8日6時50分

8月8日(木)は朝5時前に目が覚めた。

スマホでXやnoteをチェックしたり本を読んでいたらカーテン越しに空が白むのがわかった。

二階の寝室から階段を下りて一階の洗面所で顔を洗った。なにげなく「ふん」と鼻をかんだ。

タラーーー

左の鼻の穴から一本の赤い筋が流れ出た。

「あ、鼻血だ」

1か月ぐらい前にも似たようなことがあったので、さほど慌てることなく鼻を指でつまみ少し上を向いた。

この前はティッシュで鼻の穴をふさぎ、背もたれのあるイスで安静にしていたら5分程度で鼻血が止まった。

二階に上がって寝室にあるイスに座って、そのときと同じように少し上を向いてじっと耐える。

「ん!? なんか様子がおかしい!」

異変に気づくまで2分もかからなかっただろう。

鼻血は止まるどころかどんどん出てきて、喉にまで流れ込んだ。

「ヤバい!」

私はまた1階に駆け下りて、洗面所に向かう。今度は洗面台が真っ赤に染まった。

「ゴボゴボ」

ゴホッゴホッという軽い音ではない。重量感のある音とともに口から血の塊が溢れ出る。

「このままだと出血多量で倒れる。手遅れになったら命を落とすかも知れない」

コンマ何秒の間にそう判断して、キッチンで朝食の支度をしている妻になんとか助けを求めた。

「救急車呼んで」

彼女は冷静だった。まずは近くの総合病院に電話して鼻血が止まらないときの対処法を聞いた。

「鼻の付け根あたりを指でつまみ、うつむいた姿勢で安静にしてください」

妻が病院の指示を復唱した。

「血が喉に流れ込みますから上を向かないように。口の中に血がたまったら飲み込まずに吐き出して下さい」

的確な指示だが、私は先ほどから体験済みだ。

それよりなにより血が止まらない。

妻がそのことを伝えたら病院から次の指示があったらしい。

「119番ですね。わかりました」

そのように応じた妻はようやく119番に電話してくれた。7時10分になっていた。

「はい、救急です。鼻血が止まらなくて、もう20分以上になります」

「もうすぐ救急車が来るんだって」

その言葉を聞いてホッとした。まだ鼻血は出続けているが「生命の危機」という緊迫感は薄らいでいく。

本番はこれから

鼻血が出ているものの、今のところそれ以外はいたって元気である。

救急車のサイレンが早朝の住宅街に響き、我が家の前でとまった。

自分で歩いて車内のベッドに横たわり、救急隊員の方々から問診を受けた。

体温、血圧、脈拍など異常はないが鼻血が止まらない。

近くの総合病院に救急搬送されると、救急外来で治療用のイスに座る。

鼻血が出たのは6時50分。搬入されたのは7時30分ごろだったと思う。

男女3人の看護師さんが処置してくれた。鼻の付け根を指でつまむしかないらしい。

「うーん、止まらないねぇ」

「(指でつまむのを)そろそろ代わろうか」

3人の会話からやっかいな鼻血であることがうかがわれた。

人差し指と親指でつまむわけだが、数分も続けると疲れてきてなかなか辛い。

私も交代の対象となり、自分の指でつまんだからよくわかる。

鼻の付け根あたりと言っても、押さえるポイントが微妙に違うらしい。

看護師さんが「もうちょっと下。このへんですね」と教えてくれた。

「お、止まったかな」

希望を感じる声が聞かれたときは8時を過ぎていた。

「耳鼻咽喉科の先生が8時30分に出勤しますから」

鼻血はとりあえず止まったが、本格的な治療はこれからになるという。

耳鼻咽喉科での治療

耳鼻咽喉科まで救急外来の看護師さんが車イスに乗せて連れてってくれたのは助かった。

待っていた女性の医師が、手際よく鼻の穴から細い内視鏡を突っ込んで状況を見せてくれた。

左の穴は血が残って全体に赤いが、右の穴の中は肌色できれいなものだ。

「左の鼻の血管が破れていますから、ここを焼いて止血しますね」

先生はそういうと、看護師さんに指示して準備をはじめた。

「麻酔をかけますけど、痛いかもしれません。我慢して下さいね」

言うが早いか、左の鼻の穴に細いコテのようなもの(たぶん)を差し込む。

「ジュッ」と焼く感じとニオイがした。痛みは感じなかった。

「これで大丈夫だと思います。もし出血したら、このあたりを指でつまんでください」

先生が示したのは小鼻に近い部位だった。

一般的には鼻の付け根を押さえるのが効果的とされるが、柔らかい小鼻のあたりをつまんで押さえるとよいそうだ。

病院で治療を終え、自宅に戻ると9時半を回っていた。


鼻血は止まったがショックはすぐに癒えない。処方してもらった止血剤を飲んでも安心できなかった。

いつまた鼻血が出だすかわからない。常にその不安がつきまとう。

ネットで検索して「鼻血が出た後」に気をつけるべきことを調べてみた。

すでに知っていることが多く、肝心なところに触れていない。そうなるとよけい焦ってしまう。

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ここで私なりに得た情報を整理してみたい。

鼻血の止め方

・鼻血が出たら鼻の付け根あたりを指でつまむ(小鼻説あり)。
・イスなどに座り、うつむいた姿勢で安静にする。血が喉に流れるため上を向かないこと。
・冷たいタオルなどを額にあてて冷やせば止血効果が期待できる。※猛暑などにより体温が上がると鼻血が出やすくなる。

鼻血が止まった後

・病院で治療を受けた場合、鼻血が止まった後の注意点を聞く。再度出血した際に鼻のどこを指でつまむとよいか教わる(小鼻説あり)。

・鼻血が止まった後も30分間は安静にする。鼻をいじったり、かんだりしない。鼻にティッシュなどを詰めない。

・入浴は避けてシャワーを軽く浴びる程度にする。※体温が上がると血行がよくなり、再出血しやすいため。

・カフェインの摂取を避ける。コーヒーや紅茶、チョコレート、ココア、栄養ドリンクなどを控える。アーモンドなどナッツ類を摂りすぎない。

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鼻血が止まった後の寝方

「鼻血が止まった後の寝方」に関しては検索しても適切な答えが見つからなかった。

仰向けに寝ると、万が一再出血した際に喉へ流れ込んでしまう。

これは鼻血の止め方で覚えたから納得できる。ではどのように寝ればよいのか。

自分で考えてみた。

鼻が心臓より低い位置、あるいは同じ程度の高さにあると出血しやすい。

そこで、枕を通常より高くしてみた。

もし鼻血が出て喉に流れ込んだ場合、吐き出せるように洗面器を枕もとに置いた。

少しでも安心して寝られるように考えた苦肉の策だ。


頭が高い位置になるよう、枕やクッションを重ねてみた

これならば仰向けに寝ても、寝返りを打っても、よほど寝相が悪くなければ鼻は心臓より高い位置を保つ。

私は実際にこの枕の高さで8日の夜~11日の夜まで寝た。はじめは少し違和感があるものの眠ることができた。

あのトラウマ級の鼻血が再発することを思えば、枕が変わるぐらい気にならないからだろう。

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鼻血が出たエピソードと鼻血の対処法について書きました。

最後までお読みいただきありがとうございます。万が一のとき、お役に立てば幸いです。

#鼻血 #鼻血の止め方 #鼻血が止まった後 #鼻血が止まった後の寝方

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