「油断めさるな」令和の米騒動は序章に過ぎない【ステルス値上げ対抗宣言】
「ステルス値上げ」
なにやら物騒な響きではないか。
「ステルス戦闘機」や「ステルスマーケティング」と同じく“ほぼほぼほぼ”よいイメージがない。
どうやら「ひそかにこっそり隠れて」イッパンピーポーにけどられないよう商品を値上げしたり、価格は変えずに内容量を減らしたりすることをいうらしい。
我が家の山の神はスーパーマーケットにドラッグストア、道の駅(産直品販売)、生協のカタログなどを網羅して物価の研究に余念が無い。
もちろん家計を守るためだ。
明日の献立を考えてメモしている山の神に、脈略も無く切り出してみた。
「ねえ。最近、知らんうちに値段が上がったモノって何がある?」
「突然なによ風太郎。そうねぇ・・・」
彼女は真剣に考えたうえでこう答えた。
「なんでもかんでも値上げしちゃって、もうわからん」
「え?そうなん!」
「お米とか“最大価値屋”も“秋桜薬局”も倍近く値上がりしとるっちゃけん」
値上げは現場で起きてるんだ!
8月から9月頃にかけて全国各地で「店頭からお米が消えた」とメディアが取り上げた。
いわゆる「令和の米騒動」だ。
一時は世間がざわついたものの、9月半ばから新米がボチボチ出回りはじめて収束しつつあるように思えた。
メディアも「米騒動」より“ほぼほぼほぼ”自民党総裁選の話題を多く取り上げていたのだから、そっちの方が一大事だったのだろう。
わたしは「値上げは現場で起きてるんだ!」と声を大にして訴えたい。
山の神によると行きつけの店舗で実感した米の価格上昇は次のようなものだったという。
「夢つくしが、いつも5キロ1,680円なのに3,200円だった。もうちょっとで2倍よ!」
「玄米は2キロで998円※1,538円(聞き取りミスのため10月5日修正)。いつもは白米2キロより高いのに、白米より安かった。だから玄米2キロを買ってきたわ」
我が家は玄米もよく食べるから味覚的には問題ない。しかしなぜ玄米の方が安かったのかは不明だ。
しかも多くの店舗で「お米はお客さま一人につき一つとなります」と数量限定で販売している。
頼みの綱の「生協のカタログ」でさえ「お米は数量限定です。ご注文が多い場合は抽選となります」ときた。
「そんなの予定が立てられんけん、注文せんやった」
もう山の神はボヤキが止まらない。
「とにかく、野菜も高くなっててさぁ。高いのに小さいとっ」
「キュウリとかこんくらいしかないっちゃけん。大根は中身がスカスカやし」
彼女が不満をぶちまけていると、テレビで流れていたニュースが追い打ちを掛ける。
「農産品の価格が高騰しているようです。しているようです。しているようです」
「ステルス値上げ」の症状はかなり悪化しているらしい。
油断めさるな
「米騒動も収まったようだし一安心だ」などと暢気に構えていて大丈夫なのか。
早くも衆院選のことばかり考えている政治家たちや、利益優先の某巨大企業はあてにならない。
時代劇にたとえれば「おのおの方油断めさるな」の心境である。
我らイッパンピーポーにも生活がある。なんとかそれを阻止する手立てはないものか。
武智倫太郎さんが運営するマガジン『ステルス値上げ対抗宣言』には似たような思いを持つ人々が集まってきている。
※この記事はマガジンに賛同し参加するために書いたものです。
お米の価格をはじめ会話の内容はほぼリアルです。
最後はジョン・レノンの名曲をお届けします。
聴きながらマガジンの記事などお読みください🙆♂️💪
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