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ピアノ教室で生徒に渡すテキストの選び方
ピアノ教室で生徒に渡すテキストは、先生が使い馴染んだものが良いと思います。
使っているテキストを全面的に信頼するみたいなことではなくて、世の中に山ほどあるピアノテキスト・メソッドはどれも一長一短なので、そのテキストの癖を知り尽くしておくほうがいいという意味で。
足りない部分は、生徒の進み具合や自分の匙加減で足したり引いたりができて、いらない曲はさっさと飛ばして、必要なら順番も変えてしまば良いし。そういうことができるためにも、よく知ったテキストである必要があると思います。
テキストに使われてはいないでしょうか。
テキストに生徒の成長を委ねてしまってはいけない。
オートマチックにこれをやっていればピアノが弾けるようになるとか音楽がわかるとか、そういうテキストはどこにもなくて、いや、もしあったとしたら、それはつまらないと思うんだな、先生として、芸術行為として。
創意工夫があるから、毎日のレッスンが楽しいんだから。
そのテキストは一曲一曲知り尽くして、自分の手のうちにあった方がいいです。
その曲の楽しさをどう生徒に伝えるのか、それもいろいろためし尽くして、いつもでも今ここで生まれてくるように驚きを持って伝えられるように。
10年はそのテキストを使ってみるといいと思います。
よく使いこなせば、良い相棒になります。
そう考えたら、テキストというのは道具に過ぎないと思うんです。
余計な機能はついてない方がいい、枝葉もいらないです。
過剰な音は、下手に音楽を難しくしてしまうから。
余計なものが多いと、ずっとその本のご機嫌をとってないといけなくなります。
足りないくらいの方がいいと思います。
キャラクターもいらない。
ストイックに聞こえるかもしれないけれど、
その方が結局生徒は音楽に真っ直ぐ向き合うことができるから。
テキストが道具に過ぎないとしたら、
教え、伝えていく音楽はどこにあるのか、
もちろん、先生のその胸と手と耳の内に。
生徒と向き合えば向き合うほどに見えてくるものや
また、自分の音楽をそっと大事に育ててきたその
内的な音楽フィールドを指針にすれば良いんです。
難しい、と思うでしょうか?
大丈夫、音楽を学んできた先生なのだから、
心にある音楽を信じてあげてください。
未熟でも大丈夫、完璧な音楽なんてどうせ一生かけたって
届きゃしないんだから。
マガジン
utena music fieldは
音楽の先生も、音楽をこれから初めて学ぶ人にも
「自分の音楽フィールド」を育むことを
提唱しています。
音楽するプロセスを大事にしていくこと、
自分の感覚を置いてけぼりにしないこと。
そうやって学ぶ方法を「音楽プロセス体験」と呼んでいます。
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