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音楽と自然のリンク
音楽と自然とはリンクしあっている。
互いの通路が開かれている。
それは、
音楽を生み出した人間の内面に
自然が息づいていることの証しでもあると、
それが、
「音楽が生まれるところ」に執着してきた自分の
行き着いたところだった。
間違いなく誰の身体のうちにも心のうちにも自然の営みは宿っていて
暗い内面でほの明るく、少し暖かく、
闇を照らし、暖めている。
それは音楽が内面で揺れているのと同じことだ。
それに気づかないか、気づくか。
気づかない人が多いのはみんな
「それどころではない」からなんだろうと思う。
ありがたいことに、
音楽が生まれるところに立ち会いたい、
という問いは
音楽と自然の深い同一性に
導いてくれた。
それを狙ってきたわけではない、
けれど、それは必然に。
やっと原点に辿り着いた感がある。
箱庭療法で学んだことは、庭作りに転換し、
そして実家の畑で実践になってしまった。
白く立ち上がる菌類の発酵と、植物のひびきあい。
時間のスパン
私の傷も、痛みも、過剰な興奮も一緒に醸されていく。
昔学んだ芸術療法の中に
園芸療法が加えられていたことの意味が今わかる。
音、動き、
視覚を通して感じる、五感
音と人の音楽的な結びつきは
周波数ではない。
もっと、深い
空の深さのように
風の強さ、生命の脈拍
葉っぱの形の繰り返し
花のメタモルフォーゼ
植物の美しさは生命の美しさだ。
その根までも。
水のたゆたい
光と闇のバランス
いつまで練習しても飽きないショパンのバラード。
ここにいる。
確かにここに、自然とも音楽とも重なり合う自分が。
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