小さな鎌をめぐって
お気に入りの小さな鎌があります。
敷地に生える野の草の、
外来の蔓延る種類のものを地際から刈り取ったり
不耕起の畑の草を掻いたりするのに
今や一番頼りになるのが、この小さな鎌です。
程よい重みがあって、厚みもあって、小さなギザは角度も良くて、くさにふれるだけで、さくっと切れるので体の負担がとにかく少ないのです。
これは、三間の道の駅にやってくる高知の刃物屋さんで買ったもの。
1000円だったか、1500円だったか。
刃が鈍ってくると、買ったところへいって、店のおじさんに研ぎ直してもらいます。おじさんの刃物談義はいつも面白くて、ためになります。
何様小さいのでよく草に紛れて無くします。
はっときがついたらすぐに中断して、見つからないと何十分でも探しします。
そうして刈った草のなかからみつけて
ほっとしたり。
とにかく大事な相棒という感じ。
こいつのおかげで、この好きな場所が良い感じ。
柔らかい茎の黄色い花がいろいろ咲いています。
去年より確実に雑草の種類も増えてきています。
愛媛のほうでのワークのときに、この鎌の話をして、購入をお勧めしたら、買ってみたい、という方がいたので、先週帰った時に、道の駅に立ち寄ってみました。
私のももうかなり刃が埋もれてきたので、研いでもらうか、新調しようかと思いながら。
ところが、残念なことに、
この鎌はもうない、とのこと。
もう、作り手がつくるんやめたんよ。
と。
うそやろ、それは困る・・・・
だって、いまごろ、数百円でこんな鎌うっとるんやもんな。
たちゆかんわな。
と。
いやいや、ホームセンターでうっとるやつとこれとは別もんやと思いますけど。
というと
そういうお客さんばっかりやったらいいんやけどな、みんな安い方を買うんやわ。
研いどいてあげるわ。(有料です)
だいじにつこうたらええわい。
と、おじさん。
店をまわって、取りに行って、
ありがとう、というと
おじさんが
こっちこそ、ありがとうな。
だいじにつこてな。
と返してくれました。
なんともあったかくでも寂しい。
なんかな。
なんとかならんもんかな。