全体から細部へ深める音楽ワーク
アヴェ・ヴェルム・コルプス(モーツァルト晩年の小さな合唱曲)を中心にしたオンラインワーク。
今回は、白いキャンパスに全体に薄く柔らかなスケッチをし、徐々に細部へと深めていくようなものになっていきそうです。
10月23日に一回目がありました。
普段私たちは楽曲と向き合うときに、
楽譜の最初、左端から譜読みしていく、という取り組みから始めますが
それは、絵画に置き換えてみると、キャンパスの一点から描き始めるようなものかもしれません。
ここではそうではなく
例えば、真っ白なキャンパスに全体のイメージのラフスケッチをしておいて、
だんだんに全体から細部へと描きこんでいくのに似た方向になると思います。
特に今回は、モーツァルト最晩年のあまりに美しく苦悩と慈愛に満ち、にもかかわらず柔らかで天に昇っていくようなこの「ave verum corpus(めでたし、まことのおんからだ)」。最初何気に選んだものでしたが、理解が深まるにつれ、とても役不足だろう、と思うこともありましたが、逆にそういう身構えが良くない。モーツァルトのこの曲に私たちもときほぐされようじゃないか。
無理のないワークになったら良いなと気持ちが切り替わっていきました。
なので、この日のその場所に流れる音楽のそれぞれが感じる空気感、質感、速度感などを丁寧に余白を持って味わうところから。
音楽を分析するよりも、その気分を丁寧に拾うこと。
色や。
そうしながらこの曲の持っている呼吸感
そして徐々に解像度を上げていく
楽譜を出してきて、規則的な繰り返しがないかを確認。
ラテン語の歌詞を言葉に出してみて、その動きを捉え、
歌ってみる。
モーツァルトよりまだ古い時代、聖歌を歌うのに
指揮者は動線を描くように指揮をしたらしい、
それをキロノミーというのだそうですが、
それに似ている、というか、おそらくは同類のものなのではないか、と
私は思っています。
私たちが、こう描こうとしてこうなるわけではなく
描いているうちに音楽の連動が聞こえてきて、流れの向かう先へクレヨンが動いていく、という感じが近い。
描くうちに、整っていく。
オンライコミュニティでシェアした記事のコメント。
”みかさんが、オスティナートで、大きく回った後、渦巻きみたいに内に入りたいって、言ってたこと後でとても納得しました。音形もほんとにそうなってるなぁって、、、”
このオンラインでの音楽ワークショップは
10月、11月、12月の3ヶ月シリーズになっています。
10月の「柔らかなリズムとオスティナート」は終了しましたが、
みてみたいというかたがもしいたら
オンラインコミュニティの「自由散策コース」に加入後、
「オープンワークチケット」というのを購入することで、
録画の視聴ができます。
11月 ハーモニーと主音への道
12月 メロディワークとアウトプット
はこれからになります。
11月・12月の参加についてはこちら
一般参加が5000円
オンラインコミュニティ参加の場合少し割安で、毎週の10分間ワークや、一緒に歌ってみる企画などがついてきます。11、12月だけ入ってやってみるのも良いかもしれません。
instaの予告編
愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!