手洗い遊戯化マニュアル
石鹸泡立て謎技術と手洗い歌
生徒が音楽室に入ってきてまず最初にすることは手洗い。
音楽室には小さな手洗い場がついているので、ちっちゃな子は踏み台に登って、おっきな子は庭を眺めながら、じっくりと手洗いをすることになっています。
ボトルの石鹸は使いません。固形石鹸が一個あるだけです。
私も一人ひとりに付き合って一緒に手を洗ううち、基本凝り性なんで、固形石鹸のあわを卵白のようにふわふわに盛り上げる謎技術が日々格段にアップしてきています。(更に更新中)
あんまりきれいに泡立つものだから、生徒たちにも伝授したくて、ついつい熱が入ってかなりに時間を手洗い場ですごすことになったりします。
ついでに、その謎技術ですが、まず、石鹸分をこぼさないように、片方の手にくぼみを作って水を垂らす。そして、もう一方の手を泡立て器のように4本の指を揃え、でも4本を塊にはせず、それぞれの指に意識を集中して、石鹸分をホオリ投げるように素早くすくい上げる。そうして、空気をはらませながら、ローリングしていくと、最初は大きな泡ぶくが立ち、それが徐々に細かな泡になり、そして弾力が出てきて、さらに細かく育てていくとふわふわしてきます。水と石鹸の配分もだいじ。ふわっふわのふわふわりんに泡を立てて、手のひらいっぱいに盛り上げて、子どもの手のひらに渡して上げたりします。もちろん、子どもは大喜び。私は得意。
そうして、「ここはてくび」のわらべうたでてをくまなく洗います。
(下の記事を書いたときはまだ泡だては下手でした。)
うっかり私が他のことに気を取られている間に、そそくさと手を洗ってしまう子にはダメ出しして、もう一回洗わせる、念の入れよう。
泡立て手洗い修行の3つの効能
たかが、手洗い。石鹸の泡。笑。でも、せっかくやるなら、いろいろイベントを盛り込んでしまおう、という画策。
子どもたちはまだまだ、石鹸を刷り込んでしまうので、上手く泡立たない。
大人すごい、やってみたい、習いたい、と思わせる策略。
自分の手にもっと愛着を持って感覚を育ててもらうために。どこに自分の指がどんなふうについてるか、気がついてない子がほとんどですから!これはしいては、ピアノの技術にもつながる、はずであります。
もちろん、一生懸命泡立てながら、”ここはてくび”も手抜きなくクリアして、コロナ対策として、手首から指先まで全部洗うこと。歌に合わせて習慣化すること。
それからおまけに、もう一つには、たかが手洗い、この退屈で不安の象徴のような作業でもたくさんの情報を引き出して、膨らませて楽しんでほしい、ということ。おまけ?いや、これが一番なのかも。
子供らは、また来週音楽室にきてやってみるし、なんなら、毎日何回も練習する機会もある。
いつ、ふとおもいだして、それをやってみようとおもうかな。
そういう仕込みをするのが私は好き。
愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!