うすくらがりに灯るほたるのような・・オンラインワークで気付いたこと
オンラインは骨と筋と皮しか伝わらん、だからこそ
なによりも、生徒たちのゆるやかな笑顔に癒やされます。
utena music field でも、オンラインワークが一斉に始まりました。
youtubeでのビデオレターでの告知が功を奏し、また、先週のうちにセッティングも済ませていたので、順調にワークに取り組むことができました。
設定にはお父さんも多く参加していただいたり、私も家庭訪問みたいで、なにか、華やいだ気持ちになったり、オンラインでしか味わえない交流ができたことは意外な収穫でした。そして、生徒さんたちはみな、にこにこしてて、この日を待っていてくれたことが伝わってきます。ピアノのレッスンが、というより、子どもたち、ほんとに退屈してたんだと思います。
さて、そうやって始まった、ほぼ全員のオンラインワーク。
やっぱり、オンラインでできることは限られています。
骨と筋と皮しかやり取りできない。
そこは最初に始めたときから変わっていません。
ただ、私はこの半分感覚を閉ざされたようなやり取りの中で、この体験、なにかににてるな、と思って思い出したことがありました。
ダイヤログ・イン・ザ・ダークでの体験
ダイヤログ・イン・ザ・ダーク。それは真っ暗闇の中の体験でした。
最初は暗闇のエキスパート(視覚障害者)に手を引かれ、声で誘導してもらいながら、恐る恐る足を踏み入れた純度100%の暗闇の中、見えない、という不具合のなか、自分の感覚の中からそれまで気づきにくかった他の感覚がほのかに立ち上がってきたのです。
それは普段にもきっと自分の中にあるのに、視覚からくる強烈な情報量におされてその働きをふりかえることもない感覚・主に触覚と聴覚でしたが、それだけと言い切れない、様々な感覚がざわめき始めたのです。
それは、昼間に見ることのできないホタルが、夕暮れで薄暗くなっていくに従って光り始めるのに、どこかにているかもしれません。
ダイヤログ・イン・ザ・ダークに行ったときの感想
https://utenamuse.mimoza.jp/2017/06/12/dialog-in-the-dark/
できないものの中から立ち上がってくる感覚
あきらかに、普段と同じようにはいかないこの状況のなか、PCの向こうにいる子どもたちも、こちらの気配を感じようと普段以上に感覚を働かせてきている、それを感じるのはとてもエキサイティングな出来事でした。
普段よりも曲を少なくして、うんと的を絞って、どんなに時間がかかってもいいから、不具合なこのツールでやり取りをします。普段なら、5分で済ませるような内容に時間いっぱいかける。
私がそばについてあげられないから、自分でできることは自分でする。練習シール・カードまで自分で作る。
子どもたちの反応は、むしろ、普段より生き生きと感じられます。
それはきっと、退屈を強いられてきた、というこの状況によるのでしょうけれど、でも、なにはともあれ、今まで使わなかった感覚を立ち上げ始めている。
これは、思ってもいなかったフェーズに向かっていってるじゃないですか。
たのしい!!