【譜読みの仕方を変えてみる】5まとめと演奏
ベートーヴェン ピアノソナタ7番一楽章を最創造する
楽譜を手にした時から「楽譜を読む」という段階をできるだけ早く手放して、内的に音楽を作りながら練習を進めてみたい、という想いが湧いてきました。
一体そこで何が起こるのだろう?出来上がりだけでなく、そのプロセスを楽しみながらやってみることに。
そこで、今まで耳にしたことがなかった曲(この曲をきいたことがないなんて全く勉強不足という他ないのですが)、ベートーヴェンのピアノソナタ7番にとりかかりました。これを、いわば内的に再創造(最構築ではなく・・)する気持ちで。
練習時間はせいぜい日に40分。
その経過は4っつ記事に上げているので、下にリンクを貼っておきます。
まあまあ、弾けるんやけど、なんかな、とおもっていたところにあるきっかけがあって、拍の向きとテクニックについて考えざるを得なくなり、ちょうど練習していたこの曲もその影響を受けて、一から拍・拍節の見直しをしました。
紆余曲折あって、一昨日やっと録音。
(余談、最近、車の中にエディヒギンズトリオのCDがずっと入ってるんだけど、時々キュートなミスタッチがあります。何度も聞いているうちにそこがむしろ好きになっていく、愛されるミスタッチ。これも、熟練のなせる技なんやろうなあと。
何が言いたいかというと、ミスもありますが、そもそも、ノーミスという世界線でやってないので、というか、ノーミス意識すると音楽のフレームが一段ちいさくなってしまうので、その辺が私の限界でもあるし、でも、それをあきらめているわけでもなくてかと言って卑下してるわけでもなく・・・おおらか聞いてやってください。)
ベートーヴェンって、ロックやなあ、とつくづく。
音の身体化、ではなく、身体の音化。しかもそれを昇華してる。
どのくらい追いついてるのかわからないけれど、私が今まで出会ってきたベートーヴェンとまた違う面に出会えた気がします。
全楽章やりたかったのだけど、今確保できる練習時間では、難しいかな。
リヒャルトシュトラウスの8つの歌の伴奏や、他にもいくつか歌の伴奏をしたいのがあったり、あと、そうこの「譜読みの仕方」のもとの研究のほう、もっと身近な曲でたくさんやっていきたいというのがあるので、ベートーヴェンの7番については一旦ここまでにします。
そして、最初のテーマ「譜読みの仕方を変える」ということでとりかかった、最初のフレーズから音楽の縦の全体性をとらえながらゆっくりと暗譜、という方法。
これは、仕上がりにも大きく影響をしたと思います。なにより、弾いているのがたのしい。譜読み=暗譜、というとっかかりは正直たいへんではあります。自分のなかのいろんなものを総動員してやらなければいけないので。かろうじてそれができたのは音楽プロセス体験でのutena drawing での経験がやくにたってくれたことも嬉しい。苦労はあるけれども、それ以上に成果はおおきいとおもったし、こうやって音楽的感覚をそだてていってれば、もっとはやくに「自分の演奏」にたどりつけていたのではないかな、とおもいます。
だから、この体験は、かならず生徒さんや参加者さんのワークをするときにも影響していくとおもうな。私としてはもっとシンプルな曲や今までやってきた曲を改めて洗いなおしていきたい、と思っています。
ということで、このシリーズの過去の記事を入れておきます。