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音の始まりと終わり(個人ワークでのこと)
数年前の個人ワーク書きかけの文章が出てきましたので、振り返ってみようと思います。
音の一生
音楽を描くワーク4年目のTさんと対面での個人ワーク、今回は、音の鳴り始めにこだわってみました。
これまでは、どちらかというと音の出だしよりも、音のしっぽにきちんと意識が届くようにという練習でした。でも、Tさんの様子から、それでは私が片手落ちだったなぁと気がついたのです。音の始まりのための時間をとったことがなかったことが。
それは、むしろ音の始まりというのは、あまりにもみんながあたりまえにききすぎていて、即反応してしまうことが多いので、手放すことを促すことを重要としてきたからではあります。
でも考えてみたら、音の始まりから音が鳴り終わるまでがその音の一生。
だったら音がやってきてから帰って行くまでのそれを味わい尽くす、ということを この時はTさんとやってみたくなったのでした。
そこで、一旦utena drawingをやめて、ピアノという楽器がどういうふうに音を生み出しているのか、一緒に探ってみることにしました。
ピアノの蓋を取っ払って中身が見えるようにして実際音をならしながらその動きと音の連動を確認したり、アフタータッチに実際に触れたり。
そうやって物理的に音がなるシステムにふれてもらったのです。
楽器は身体の延長
身体の延長に楽器があります。そして、楽器と身体が地続きになったところで音が鳴ります。触れなければ楽器はうんともすんともいわないのですから。(テルミンをのぞけば・・)
それは、例えばボールが地面にぶつかる時、またあるいは水の中にものが落ちていく時、質の違う2つの物質が出会う時に起こることと同じ出来事です。
だったらそれもやってみよう。
そんなレッスンをしました。
4年目だからこそできる遊び。
振り返ってみて
今読み直してみて、面白いことやってたなあと思いました。
オンライン化を進めてきたことによって、うんと前進できたこともあるけれども、こんな、音の本質に向かって遊びにいくようなワークが今できているのかな?
やってることを手放しながら、寄り道しながら。
この方は毎月一回のリアルワークでした。
対面でのやりとりの重要性もだし
継続の大事さ、数を重ねることの大事さも、改めて思うところ。
遊び、がちょっと欠けてきてるかもしれないな。
遊べるシステムを、オンラインでもキープしておきたい。
遊びたい。
オンライン案内
そんなこんなを思いながら、明日は
オンラインでどなたでも参加いただけるワークショップをします。
サン・サーンスの動物の謝肉祭「白鳥」を楽曲として選んでいるので、
ピアノ伴奏譜の左手にメロディを埋め込んで練習してるんだけれども
チェロっぽい空気感がなかなか出ない。
3回シリーズになっているので、講座しながら、模索していこう。
それも私としては楽しみの一つ。
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