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音楽のたねをそだてよう

ミュージック リテラシー ワークブック

動線を描くことで音楽体験をインプット・アウトプットし、いろんな気づきをもたらせてくれる”音楽を描く(utena drawing)”ということをやっています。

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音楽を描くというやり方で、いろんなひとの音楽体験を一緒に見つめる機会もたくさんいただきました。

そして、多くの人が、音楽を必要以上に難しく感じていたり、シンプルなのにすごく寄り道をしていたり、逆にうんとていねいに実感で捉えていったら見えてくるところを雑にやってしまっていたり、通り過ぎたり、というのを見てきました。また、音楽の持っているいろんな面がバラバラで全体として感じることが本当に難しいんだということも。

何度も出会う人達とそれを追体験しながら、ドローイングはしぜん、今の先へいくのではなくて、音楽と感覚の根っこへ根っこへと向かっていきました。utena drawing は、だから、”今ここ”から原点にさかのぼっていくプロセスなのです。

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一方で、utena drawing とは、逆のプロセス・・まったく音楽が生まれるたねから、芽を出して枝葉を広げ、今の自分のところに届くまでを学びなおしていくことが、必要とされていると感じるようになっていました。心も身体も知識もが、連動し、一つになった音楽体験や演奏に昇華していく憧れを多くの人が持ちながら、それをどう叶えてよいのかさまよっているのではないだろうか、と。

ということで、そういうところをすくい上げる事ができるようにと工夫したワークブックを作っています。最初はうちの音楽室にきている生徒向けに作っているつもりでしたが、作りながらいろんなパズルのピースが整ってきて、上に書いたようなことにもつながってきて、そうか、そういうことだったかと、そうならば、もう、とことん、このワークブック utena式に掘り下げてつくっていこうと思いました。大人も子供も躓くところは同じ、伝えたいことも同じ。

音楽理論だけでもない、実践だけでもない、リズムだけでも、音感だけでもない、自分の中で音楽が産声をあげるようなものになれるようにいろいろ考え考えしながら、やっと一巻目の目鼻がついて、まえがきを書いたところです。

まえがきはこんな出だしになりました。

音楽の海に漕ぎ出す船を!


大人も子どももここから始める音楽ワークブックができました。このワークブックは、ひとりひとりが音楽の海に漕ぎ出す小回りのきく船を作るようなつもりで作っています。
音楽の海に乗りだすには、船の設計図が必要です。
その設計図に則ってつくるその船は、まず手抜きのない仕立てであること、応用が効くこと、それから、自分で運転ができること。そして音楽の海は深く広いもので、一概に正解、というものがあるようで、ない。ないようで、でもその深さゆえに、様々な意味での美しさが潜んでいているし、人間を導いてもくれるものです。
多くの人は、音程が取れるようになる、リズム感がつく、楽譜が読めるようになる、楽器が演奏できるということを当面の目的としがちですが、本来の目的はそこではなく、きっとだれもがその先に音楽の海へ自分で漕ぎ出したいという思いがあるはずで、そこを人はつい忘れがちになってしまいます。
このワークブックでは、ある一定の事ができるようになってから音楽がはじまるのではなく、始めの一歩から、そしてどこまでも、音楽とともにあるためにだいじなのはなんだったかと考えながら作りました。海が小さな泉から始まるように、最初は本当に小さな小さな音楽の湧き水をすくいあげるようなところから始まります。
・・・つづく・・

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オンラインへの期待

utena drawing がオンラインでできないだろうか、という問い合わせも頂いていますが、今は難しいかなと思っています。一番はわずかに起こるタイムラグへどうやって対応すればよいか、まだ思案しているところ。これは、うちの音楽室の生徒立ちとやったオンラインレッスンでの体験をおもいだしながら、方法を模索していこうと思っています。
そして、なにか気づきがあったときに、そこからさかのぼっていく自学できるシステムが必要、と思っていて、そういう手助けとして、いきあたりばったりではなく、ちゃんと音楽について理解が深まる内容のもの・・ミュージックリテラシーワークブックはそういうものにも、なってきてるのではないかなと思っています。

また、ご報告します。読んででいただいてありがとうございました。

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音楽を描く(utena drawing )に関しては、こちらがわかりやすいと思います。
中に、やってみる(有料記事)の案内もあります。


愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!