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【東大Diligent×CPA会計学院】第3回スペシャルセミナー 2024/5/9
東大Diligentでは簿記、会計、ビジネスなどの勉強に興味がある!という東大生を対象に、業界最大手のCPA会計学院様をお招きしてのスペシャルセミナーを計三回企画しました。
今回は最終回ということで、簿記の資格や公認会計士の資格を取得するとどのようなキャリアを歩むことができるかという話題で講演してくださいました。
公認会計士のキャリアを目指している方はぜひ一読してみてください!
1. 簿記取得のキャリア
(Ⅰ)簿記2、3級のキャリア
簿記は就職の際に有利に働く資格として位置付けられるようです。転職の際も専門知識として役立ちやすく、始めやすいのでぜひ有効な資格として認識しておくと良いかと思います。ちなみに先日、東大Diligentの先輩がCPAコラボ2回目の講義の3日後、早速簿記3級を受験し合格されていました(笑)。さらに今月2級を受けるそうです(笑)。医学部の先輩なのですが、会計の分野まで極めようとしていてとても尊敬します。
(Ⅱ)簿記1級のキャリア
「会計のスペシャリスト」として考えられる簿記1級では、上場/大手企業の管理、会計事務所、コンサルティングファーム、企業の経営企画のような本格的な会計のプロとしての仕事をすることができます。
平均年収は600万円を超えるとのことで、会計の道で進んでいきたい方は取得しておくと信用の点で有利かと思います。
2. 公認会計士のキャリア
(Ⅰ)公認会計士(会計人材)が活躍する7つのフィールド
以下に公認会計士が活躍できる代表的な職種を概要とともに紹介します。
①監査法人・・・ブランド・年収共に高い。長く居続けるというより、あくまでファーストキャリアとして就き、転職していくことが多い。
②税理士法人・会計事務所・・・法人向け税務顧問業務を中心に、国際税務、連結納税などのコンサル業務やアドバイザー業務を提供(資産税業務など他にも)。優良・ブラック企業の差が激しいので入念に選ぶべき。
③コンサルティングファーム・・・M&Aに係るDDやバリエーション等が有名。戦略コンサルに行く会計士は、会計の資格というより単純にビジネススキルが評価される。
④大手・上場企業・・・経理、財務、経営企画、内部監査など。WLBや福利厚生が充実していることが多い。
⑤ベンチャー企業・・・CFOのようなポジションで働くことが多い。大手より体制が進んでいないことが多いのもあり、人事など会計以外の業務もある。不確実要素も多いが、夢ややりがい重視なら楽しい。
⑥外資系企業・・・経理・財務職として働くことが多い。最終的にはCFOやコントローラーを目指す印象。日系企業と比べて年収が高く、人事評価も合理的。しかし、景気変動の影響を受けやすかったり、退職金という概念がなかったりといった側面もある。
⑦金融系・・・銀行・保険・証券・ファンド系など。日経と外資系で実態が大きく異なる。管理部門は大手・上場企業に、投資やファンド系のフロント系はコンサルにやや似ている。事前リサーチや選考準備は必須。
現在は⑦の金融系がトレンドらしいです。また、上記7つ以外にもキャリアは多様にあり、あくまで「王道」の7つだということらしいです。
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(Ⅱ)実年齢とキャリアの可能性
公認会計士のキャリアは、「実年齢5年ごとに節目が訪れる」とのこと。以下に大まかな流れをまとめます。
25歳・・・早い人の初めての転職活動
30歳・・・最も転職が増える時期
35歳・・・コンサルへの転職のラストチャンスになってくる・管理職的能力の要求
40歳・・・キャリアの方向性がほとんど決定
45歳・・・キャリアの集大成が見え始める
特に35歳以上だと、①マネジメント能力、②突出したスペシャリティー、③営業力の3つが強く要求されるとのことです。
(Ⅲ)働く上で大切なこと【3+αの法則】
「『やりがい』・『お金』・『時間』のうち、満たされるのが1つ以下になると転職する傾向が強い」という法則。
仕事をして生きていく上で当然重要になるであろう3つの条件を使ったシンプルな法則で、確かにそうかもしれないと思わされました。
これは公認会計士に限らず、他のいろいろなキャリアでの働き方を考える上でも重要でしょう。
◎「+αの要素とは…」・・・人間関係!
人間関係が悪化したら上の三つが揃っていても仕事を辞めてしまうことがあるということです。社会で働く上でやはり足場になるのは友好な人間関係。協調的なスキルやコミュ力も持ち合わせていたいものです。
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今回でCPA会計学院様とのコラボイベントは最終回でした。3回の講義を通して、理系の自分が授業では触れない会計・ビジネスの知識をつけることができ、視野を広めることができました。今回の一連の記事で会計に興味を湧かせたり、会計士へのキャリアの道筋の参考にしていただければ幸いです。
(過去2回分の記事はこちら↓)
文責:田渕辰樹