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三歩先の未来のために二歩下がる
三歩進んで二歩下がる。
水前寺清子さんの『三百六十五歩のマーチ』の歌詞の一節です。
三歩進んで二歩下がるとは、たとえ、後戻りしてしまっても、1歩は確実に歩いているという意味です。励まされますが、二歩下がってしまうことで、がっくり肩を落とすこともあるかもしれません。
三歩進んで二歩下がる。
下がった二歩分が、惜しく感じる。
どうしたら、そのまま進んでいけるんだろう。
二歩下がっても、一歩は確実に進んでいるじゃないかと、自分を励ますものの、落ち込む自分も否定できません。
私は、西洋占星術とタロットをちょっと学んでいます。ついでに、四柱推命もかじっています。ほんのひとかじりです。
西洋占星術には、太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の10天体があります。
その内、太陽と月をのぞいた8天体は、いつも順調に動くわけではありません。逆行という現象があります。
逆行とは、本当に天体が後戻りしているわけではなく、地球から見ると、逆向きに動いているように見える現象です。
逆行期間中、何が起こるのかと言いますと、物事の遅延、スムーズに進んでいたことがストップする、ふり返りの機会が訪れる、何かが戻ってくるなどが起こりやすいと言われています。
悪いことが起きるような気もしますが、逆行期間中は、今まで進めていたことを見直したり、一度立ち止まって方向性を確かめたり、段取りをし直したりする機会と言っても良いかもしれません。
なくしたと思ったものが返ってくる、古い知人との交流がもてるなど、うれしい機会も訪れるでしょう。
どんどん前へ進む。
ぐんぐん物事が進行していく。
滑りがよくスムーズで、何も心配ないと、ずっと思えるでしょうか。
どんどん前へ進むことで、置いてけぼりになった気持ちがあるかもしれません。
ぐんぐん物事が進行していくことで、小さなミスや穴がそのままになっていくかもしれません。
学校なんかですと、定期的に廊下にワックスをかける時期がありました。ワックスをかけた後は、つるつるとすべって、転ぶ生徒さんもいますね。
同じように、物事が滑っていくとき、その先で転ぶこともあるかもしれません。
天体が逆行するとき、もしかしたら、物事がスムーズに進まなくてイライラするかもしれません。
見直しを求められたり、心身のケアが必要になったり、誰かと話し合いの機会をもつこともあるでしょうか。
スムーズにいっていた時期に、拾いきれなかったものを、ひとつひとつ拾い集めていく作業が発生するかもしれません。
決して悪い時期ではありませんが、地味な作業が多くなるので爽快感はなくなるかもしれませんね。
私は、西洋占星術の星の逆行という現象を知って、ちょっとだけ気が楽になりました。逆行があるのなら、順行の時期もあるからです。
順行の時期を迎えるためだと思えば、肩の力が抜けるような気がしました。
そして、三歩進んで二歩下がるというのは、三歩先の未来に身を置いたからこそ、二歩下がることで、三歩先への未来へ歩むための準備をしようとしているのかもしれないと考えるようになりました。
オープンキャンパスで先輩や先生から話を聞く、インターンシップなどで短期間働いてみるなど、未来を先取りする経験がありますね。
実際に学校に通うのとオープンキャンパスに行くのは違います。
実際に働くのとインターンシップは違います。
それでも、必ず来るであろう未来に触れる経験ができます。未来の空気がちょっとだけ心身に入ってきます。
オープンキャンパスでどう感じたか、インターンシップでどう感じたか。
本当にこのまま進んで良いのか、もう一度考え直した方が良いのではないか。そういった自分の心や考えを見つめなおす機会がもてます。
このように、もう一度、考え直す、自分の心を整理する機会が持てるというのは、先へ進むためにも大切な時期です。
三歩進んでみてどう感じたでしょうか。
そのまま、進んでいけるでしょうか。
自分にはできないと落ち込んでしまうかもしれません。
方向転換した方が良いんじゃないかと、気づくきっかけになるかもしれません。
迷い、不安、恐れ、悩み、希望、期待、情熱。
いろんな感情が混ざり合って、どうにも身動きが取れないような気分になることもあるでしょう。
三歩進んで二歩下がったと思ったとき、西洋占星術でいう星の逆行期間のようなものかもしれません。
三歩先の未来を見たからこそ、わきあがってきた想いがあります。
気づかなかったことに、気づけるかもしれません。
見えなかった道が、浮き上がるように出てくることもあるでしょう。
絶対に開けないと思っていた扉の取っ手に、手をかけることもあるかもしれませんね。
二歩下がったことを悔やむかもしれません。私もやっぱり悔しいです。
天体の逆行期間は、新幹線や飛行機の遅れで飛び立てないときのような、焦りや苛立ちを感じるかもしれません。私もやっぱりスムーズに進んでほしいです。
たとえ、三歩下がって二歩下がったとしても、三歩先に見えた未来を大切にしていきたいですね。