どうぶつの森 ポケットキャンプ コンプリート-1

　いまやすっかり実業家となったたぬきちの部下、しずえさんに頼まれてキャンプ場の管理人となった主人公・うたたね。右も左もわからないながらも必死に海、川、南の島などをめぐり、出会ったどうぶつたちとの友好を深めながら、キャンプ場へと招き入れる日々を送っていた……。

　さてクリスマスイベントが始まっていて、期間限定家具の中にコーヒーショップが。カタログにはあの人の姿が
　まさかね……この小さな販売所の中にあの人が来るわけがない。恐らくカタログの写真はあくまでイメージ。出来上がるのは店舗だけで、キャンプ場に来た人たちが中に入ってお店屋さんごっこを楽しむのでしょう。
　そう自分に言い聞かせながら、家具職人のカイゾーさんに依頼したうたたね。完成した家具を、期待しちゃだめだという思いとは裏腹に胸をときめかせキャンプ場に設置。

　マスター……！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
　密かに期待に胸を膨らませておきながらも、会えると思っていなかったうたたね。普段着のジーンズに「キャラメルちゃんとおそろいにしよ！」などと軽い気持ちで着た『きいろツイードのふく』(それも半袖)といういでたちでまさかの再会を果たしてしまった。
「お待ちしてましたよ・・・」
　なんて、それはうたたねの台詞だ。彼はいったい今までどこでなにをしていたのだろう？
……違う。そもそも勝手に島を飛び出したのはうたたねのほうだった。『あつまれどうぶつの森』で、他の人と楽しそうに話すマスターを見ているのがつらくなったうたたねは、行き先も決めないままドードーエアラインズに飛び乗って、気づいたらここにいたのだから。
　しずえさんがキャンプ場の管理を任せてくれたのは、ひょっとしたらうたたねのマスターへの想いに気づいていたからかもしれない。

　突然島からいなくなったうたたねになにも聞かず、そして自分がなぜここに来たのかも言わず、ただマスターはうたたねにコーヒーを出してくれた。
　島では200ベルのコーヒー。だけどここでは彼はお金を受け取ろうとしない。

　コーヒーはブラック派のうたたねだけど、今日は特別。久しぶりのマスターとの再会だもの。胸の奥に広がる甘さは、マシュマロのせいだけではなさそう……。

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