【Voice of Cards ドラゴンの島】火口にて-3【第6章】
人類が常用している様々なお薬が、ドラゴンを虐待して流させた『竜の涙』からできていることを知ったダストくんたち。
ドラゴンが望む通りに彼を殺せば、当然ながら竜の涙は手に入らなくなる。この先お薬は作られず、すでにお薬に依存しつつある人類と人間社会は崩壊の一途をたどるでしょう。
かといってドラゴンをこのまま生かせば、再び彼は死なない程度に痛めつけられ、竜の涙を搾取され続ける。
どちらを選んでも、選ばなくても、ダストくんたちは選んだこと・選ばなかったことを後悔し続けると思う。
私が選んだのは『ドラゴンは殺せない』。
本当なら、この悲しい真実を知って、ドラゴンが望むままに殺してあげたい。でも、前回も書いたように、ドラゴンには生きて欲しい。もちろんそれは竜の涙を取るためではなく、自由に生きるために。
だからダストくんたちというか私にとって真の敵は、ドラゴンを傷つけて竜の涙を取り続ける人たちなのよね。
恐らくダストくんたちの決断にヴァルツさんも胸をなでおろしたんじゃないかな。少なくともダストくんたちはもうドラゴンを傷つけない。
戦わないことを選んだのだから、もうドラゴンは自由の身。ここでゆっくり傷を癒してね……と思っていたら。
えっ！？あっ！忘れてた！！！
火山の下に落ちた白の教団の存在！戻ってきた！
教団の人たちの魔法で、ドラゴンの近くから弾き飛ばされてしまったダストくんたちはどうすることもできず。ヴァルツさんももうボロボロだしね。
ごめんよドラゴン……捕獲されてまた竜の涙を搾取されてしまう。
つまりドラゴンにひどいことをして竜の涙を強奪し、お薬を作っていたのは白の教団ってことよね。
そういえば白の教団はお薬を世界中に無料配布してまわっているって話も聞いたっけ。じゃあなんで海岸の街のおばあちゃんやお母さんは風邪薬が高いって嘆いてたんだろう……無料のはずなのに。海岸の街、知られてないのかしら？
すごくどうでもいいんだけど、ドラゴンはドラゴンって言うのに、どうして『竜』の涙なんだろう。ドラゴンの涙とは言わないのね？(本当にどうでもいい)
さあ、ドラゴンを捕獲して……とハクジに促されたシロクさんがドラゴンへと歩み寄ると。
！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
は！？！？！？！？！？！？！？！？なにしてんの！？！？
て驚いたのはダストくんたちだけではないみたい。シロクさん以外の城の教団の人たちも、捕獲するのでは……？と固まっている。
でもそういえばここに来る前、病気の村で会ったときにシロクさんは「薬さえなければ」みたいなこと言っていた気がするから、この人はひょっとしたらお薬そのものに反対なのかもしれない。
あの場所？あの場所ってなに！？どこ！？シロクさんだけが先を歩いている気がする……この人とお近づきになれば色々知れそうなのに。
それにしてもシラハさんたちさえも置いて行ってしまうシロクさん、彼だけはなにか違う思想の持主みたいだけど本当に教団の人なのかな……一応シラハさんたちの上司みたいだいけど。
切り裂かれたドラゴンの遺体をのみ込んだ火山が活発になり、今にも噴火しそう。巻き込まれる前に脱出しようって話になり、ヴァルツさんも連れて行こうとクロエさんが提案するんだけど、彼はここに残る、と拒否。ドラゴン亡き今、もうヴァルツさんは生きる理由がなくなってしまったのね……。
そんな彼から最期の頼みが託される。
竜の涙はまだどこかに保管されているのね。とにかくシロクさんやシラハさんたちを追いかけなくちゃ。
元来た道をジャンプでたどればあっという間！と思っていたのに。
別の道ができあがってしまった……。
しかも
・ドラゴンを倒したところから100歩以内に火山を出ないといけない
・ジャンプ不可(そもそも新規の道なのでジャンプできないけど)
・セーブ・ロード不可(ただしスタート前に最後のセーブができる)
・当然だけど一瞬でダンジョンから出られる『導きの鈴』は使用不可
という条件付きで、右も左もわからないのに～～～と脇汗全開でどうにか出口付近へ。時間制限がないだけよかったけど、こういう条件付きルートが非常に苦手。こわい。
出口付近で魔物と戦闘があるけど、火山内にいた魔物と同じなので(マグマタートルが少しHP高かったかも)特に苦戦することはない。
火山を脱出したところで6章はおしまい。
竜の涙の謎を解かなければ……そして白の教団、特にシロクさんがなにをするつもりなのか。状況を整理するために、一度病気の村に戻ってみようと思います。
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