【Voice of Cards ドラゴンの島】迷いの森・抜け道にて【第2章】

　リディちゃんの案内で迷いの森の抜け道へ行こうとした矢先、ひとりの老人に声をかけられた。オーヤさん、とリディちゃんが呼ぶこの人は彼女に1枚の紙を手渡す。
　ははーん、きっとオーヤさんはリディちゃんとお母さんが住むお家の家主さんで、今までせっせとお母さんの代わりに家賃を払ってきた彼女に、これまでたいへんだったね。こっちのことはもういいから、その人たちをしっかり案内してあげなさい、的なお手紙ね。もしくはお母さんから、今まで苦労を掛けて申し訳なかった。これからのことはどうにかするので、その人たちを(以下同文)かもしれない。

　真逆だった。てか火災保険未加入で全額自己負担……この時代にそんなシステムあるんか(笑)。
　火災保険は火災で被害に遭ったときだけに使うイメージだけど、実は大雨で壊れてしまった雨どいや水道管破裂による床上浸水、泥棒に窓を割られたりバッグを盗まれたりしたときの補償、子どもが壊してしまった家電なども保険が下りる場合があるので、申込内容にもよるけどなにか家財道具や外壁や屋根などが壊れた場合はダメ元で申請してみるといいかも。最近は年間で5千円なんてものもあるのでね……入っておいて損はないかと。

　話を戻して、と。
　月末までに払うようオーヤさんに言われたリディちゃんは、なぜか焦るどころか余裕たっぷりの表情でダストくんからもらった笛を取り出し、おもむろに吹き始める。するとなぜか魔物が現れ戦闘に。まあトレントという木の魔物はもう散々戦っているのでクロエさんの火魔法で楽勝ですわ。

　リディちゃんは古い文献に書いてある
『お金の悩みを大解決！金運を呼ぶラッキーメロディ』
　なるものの譜面を吹いたみたいなんだけど、なにせドがつくほどのへたくそなので……そう。昨夜の炎の魔物もリディちゃんがへたな笛を吹いたせいで寄ってきてしまったのです。ダストくんが文献の隅っこに小さな字で「※メロディを間違えると魔物が出現する場合があります」て書いてあるのを確認したのでもう間違いなしかと。
　結局ダストくんがリディちゃんから笛を取り上げ、二度と吹くなと命じるけど、リディちゃんはその笛がないと金運が逃げる、と文句タラタラ。

　クロエさんがまともに見える……そういえばこのやり取りの間、メルブールちゃんってどうしてるんだろう。なんかさ、ひらひらと舞うちょうちょとか目で追いながらぽけぇっとしてそうよね。可愛い。

　迷いの森の抜け道は広いというほどではなく、レベル上げにはちょうどいい。宝箱が3つほどあったかな。あとリディちゃんはレベル7で一旦仲間になってくれている。パーティは3人で組むけど、組まれていない人も経験値が入るので、レベルは上がってくれる。ありがたすぎる。
　ちょっとね、あまりにもダストくんが頼りないというか通常攻撃も弱いしサイコロの引きが悪すぎるので(MAX3までしか出ない。ごくまれに6。バグを疑いたくなるレベル)リディちゃん、メルブールちゃん、クロエさんでパーティを組むことにした。まだ回復役を必要とするほど強い敵に遭遇しないし、アイテムもあるのでね。

　無事に迷いの森を抜けて、ダストくんがリディちゃんにお礼と別れを告げると、彼女は自分もドラゴン退治に連れて行って欲しい、と言い出した。
　えっ、だってオーヤさんにお金払わないと……てか病身のお母さんはどうするの？見捨てるの？
　とりあえず、なんでドラゴン退治に行きたいのかをリディちゃんに尋ねてみると、またもや古い文献を取り出し、あるページを開く。

　なんとなく思ってはいたんだけど、リディちゃん持っている本、文献って書いてるけど今でいうオレンジページとかレタスクラブみたいな生活雑誌じゃない？(笑)金運アップの譜面が載っていたり、今週のラッキー魔物(ラッキー魔物とは)が載っているって……たぶん森のきのこで簡単・時短レシピなんかも載ってるんじゃないかしらね。
　まあドラゴンを倒せば借金が完済できそうだから、というのがリディちゃんの本音だけど、賞金の分け前が減るのを極度に嫌がるダストくんは猛反対。
　その後もふたりはもめにもめて、最終的にはクロエさんから今の戦力ではドラゴン相手には心許ないし、連れて行けばいいと言われ、しぶしぶ承諾。
　4人となったダストくん一行は、いよいよ共生の村に向かうのでした。

　ここでどうやら2章クリアのようです。意外とひとつの章が短い？こういうもの？
　相変わらず安元さんのナレーションが心地良い。時々読み上げを噛んだり、咳ばらいをしたりするのがまた現実味があってにやけちゃう。　

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