【Voice of Cards ドラゴンの島】病気の村にて-4【第6章】

　ジルバさんにちゃんとご挨拶もしないまま出てきちゃった感じだけどいいのかな……まあたぶんダストくんが飛び出したあとクロエさんが「えっ？あ、すみません、私たちこれで失礼します！」て頭を下げて出てきたと信じたい。

　もう少し情報収集を、ということで村の中を歩いていると、見覚えのある魔法使いの姿を見つけたダストくん。

　白の教団って無償でお薬を世界中に配布してるのよね。そんな人たちでもお薬を買うのね？ダストくんも同じ疑問というか興味を抱いたらしく、薬屋さんの前で聞き耳を立ててみることに。

　バニラ女王の胃薬とかかしら……もしくはもっとたいへんなことになっているお尻のほうの……？そんなのわざわざ西の島まで買いに来ないか。
　ただお薬を買っているだけで、別に変ったこともないので移動すると、村の出口付近でまたもや見知った顔が。
「関わると面倒だ」
　てダストくんは物陰に隠れたけど、面倒にしたのはあなたよね？そもそもシラハさんのお財布スろうとしたのが原因でしょうよ。

　そうか。白の教団同士だもん。知り合いでも不思議はないわね。このあと見ているとブランさんとハクジさんがシロクさんに対して敬礼していたので、どうやらシロクさんは上官みたい。

　火山にいるのねドラゴンは。そこにシラハさんが戻ってきて、薬ビンをシロクさんに手渡しながら、火山へ入るための準備が整いました、と。そのままシロクさん、シラハさん、ブランさん、シロクさんは去っていった。

　ドラゴンに関する情報を得たダストくんたちだけど、いくつか謎が残っている。

　火山はリディちゃんが指差して西の方角。煙の立ちのぼる山があるので、恐らくそこを目指せばいいのかなと。

　次に気になったのは『ドラゴンを捕獲する？』。白の教団は確かに『捕獲する』と言っていたけど、バニラ女王が命じたのは討伐よね？つまり教団、少なくともシロクさんやシラハさんたちは討伐ではなく捕獲するつもりみたい。

　最後に『さっきの薬ビンは？』とみんなに聞いてみると。

　冷たい薬とかいてレイヤク。霊薬じゃなくて冷薬なのね。シラハさんが薬屋さんでなにか買っていたのを見たのもあり、さっき買ったんじゃない？とブルーノさん。でも今まで入った薬屋さんで冷薬なんて見たことないなぁ。

　思ったよりまともに会議を進めていた中ふとダストくんが気づいたこと。

　そこか(笑)。『はずがない』とまでは思わないけど、確かに今までならみんなでふざけてたというかとんちんかんなことばかり言っていたはず……。ひょっとして病気の村に来てみんなまともになっちゃったの？まともな人は病気に、そして色んな意味でビョーキの人がまともになる場所なのかも(多方面に失礼な発言)。

　ひとまず冷薬を買いに薬屋さんへ。
「冷薬を売ってないか？」
　ダストくんが聞くと……。

　唐突な質問になぞなぞかクイズかと思ったけど、クロエさんが合言葉では？と気づいてくれたので、先ほどシラハさんが言っていた『特別な薬』を選択肢の中から選ぶと、なんだ、答えを知ってたのか、と。

　思ったより安くてびっくりした。100ゴールド？上傷薬と同じなの？あらゆるものを一瞬で凍らせることができるんだよ？持ち運べる瞬間冷却装置よ？もっと高額でもいいはずなのに。

　さて、これでドラゴンを探しに行く準備は整ったんだけど、レベルや装備に不安が残るので、レベル上げとゴールド稼ぎに勤しんでから進みます！

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