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1年6ヶ月のイギリス駐在を終えて思うこと


こんにちは、ゆーたろーです!!
海外とは無縁の人生を送ってきた人間でしたが(28歳で初めてパスポート取得しました)先月、1年6ヶ月のイギリス生活を終えて帰国しました。

正直な話をすれば、良かった事よりも、キツイ事・しんどい事・嫌な事の方が多かったように思います。特に妻のキャリアを中断させてしまったことを始めとして、家庭全体で見ればマイナス面もかなり大きいです。それでも、もし私がもう一度1年6ヶ月前に戻ったとしてら、間違いなく渡英する道を選択しています。それぐらいに貴重な経験で間違いなくこれからの人生を大きく変えると確信しています。

簡単に感じたことを6点に纏めました。
駄文ですがお時間ある時にお読み頂ければ。
これから海外赴任する人の少しでも参考になれば幸いです。

1. 「海外に住む」ことにビビり過ぎていた

渡英前には住居・食事・医療・子育て等々心配ごとだらけだった。自分の中で「海外 = 危ない」だったので、渡英直後の日本人会で、「BRPカード(英国の身分証明書)って財布に入れて大丈夫ですか?スられないですか?」と質問して失笑された事もあった。今振り返ると、「コイツ何言ってるねん(ビビリ過ぎやろ)」という感じですが、当時はそれぐらい海外で生活することをビビっていた。ケンブリッジは夜に女性の1人歩き出来るぐらい安全な都市で (日本よりも安全に感じる)、犯罪はおろか、困った時は色んな人が助けてくれた (渡英当初はパブで知らない人に周辺の事情を聞いたが快く教えてくれた)。もちろん国によっては危険な場所もあるはずなので、そのあたりの情報収集は大切ですが…。

2. 改めて日本は素晴らしい国である

改めて日本の素晴らしさにただただ感謝している。安全・清潔・高品質なサービス・美味しい食事を安価に得られることは驚きしかない。例えば食に関して言えば、最近ロンドンはかなり改善されているしお金を出せば美味しい日本食も食べられる。けど、残念ながらケンブリッジには無かった。帰国したその日にコンビニの100円おにぎりを食べて、あまりの美味しさに感動して思わず「えっ!?」と声が漏れたことを今でも覚えている。

日本の将来に関して言えば、科学技術の成長が鈍化し財政的にも将来不安だらけであることは事実だが、一方で依然として数多くの外国人が日本文化に興味を持ち、いつか日本を訪れるため一生懸命に日本語を勉強しているのも事実。渡英前は私自身も日本の不満ばかりでしたが、一旦外に出た今となっては控えめに言っても素晴らしい国だと強く感じている。

3. ここでは自分が日本代表

決して私自身は礼儀正しい人間では無いですが、それでも私を見て「日本人はpolite」だと言われる事がしばしば。これは過去の諸先輩方が築いてくださった日本人像であり感謝しかありません。そして今後の彼らにとっての日本人像を私が積み上げる事になる。私の言動、所作を見て「日本人は○○だなぁ」と印象を持つし、日本のニュースが報じられれば意見を求められる。つまり、彼らにとっては私が日本代表なのである (これは逆も然りで、自分にとって彼らを見てイギリス人は○○、スペイン人は○○、というイメージを構築している)。

4. みんな違って、みんな良い

ケンブリッジはイギリスでも特に多様性のある街で、イギリス人以外にもヨーロッパ全土から、また中国韓国インドをはじめとしたアジア人、北南米出身の人が沢山いた。日本にいた頃の自分はかなり保守的で、周りの目に付かないような言動をする傾向にあった (それでも十分尖ってると言われていましたが…笑)。けどケンブリッジでは周りの目なんて一ミリも気にする事なく、自分がやりたい事をやっていた。自分が着たい服を着るし、髪型だって自分が良ければそれで良いんじゃね?って感じで。日本が良いとか悪いとか、そんな議論に意味は無いしするつもりもない。ただ自分にとって日本が少し息苦しいのは同調圧力が強い事、つまり多様性が低いからなのだと思う。ケンブリッジのようにみんな違ってみんな良いって環境を日本でも作りたいし、子供には見せてあげたい

5. 英語が話せるってやはり素晴らしいこと

英語力に関して、ほぼ高校卒業時のまま(いや劣化して)、それ以降特に真剣に取り組む事なく、何となく趣味でオンライン英会話や会社の英語研修を受けた程度だった。いざ渡英して英語を話せるだけで皆んなとコミュニケーション出来る事、思い通りに伝わらない事、国籍によって皆んな違う英語を話す事を知って、もっと英語を勉強したいと思った。よく「英語は手段」と言われるしその通りだと思う。最も大切な事は相手と意思疎通出来る事だと思う。けど、英語が出来るだけで、コミュニケーションが容易になるのも事実。帰国したら論文を読む以外に英語に触れる局面はほぼ皆無となるが、それは自分にとって非常に残念である。自分の中に芽生えた(再度思い出した)英語は楽しいという感覚を大切に、これから少しでも多くの方とコミュニケーションを取り続けられればと思う。帰国して業務中での英語使用が1/10以下となり、大半が日本語となった事が非常にストレスであるが、それを埋めるために毎日4時間以上英語に触れる時間を確保している。

6. 海外赴任は「孤独感」との戦い

最後に、海外赴任の厳しい面を書いて終わりにしようと思う。これはイギリスではなく海外赴任全般だと思うが、「孤独感」が強かった。もちろん現地の会社に行けば同僚や上司と毎日顔を合わせる。一緒にプロジェクトの課題と解決策を考える。それでも、やはり本社と出向先には考えのズレがあり、その間で私は板挟みになっていた。出向先のメンバーは(お世辞も含めて)本当に僕の仕事を褒めてくれた。例えネガティブデータが続いて落ち込んでいても、少しのポジティブデータと僕の頑張りを評価してくれた。しかし日本の同僚や上司からは何のレスポンスすら無い事もあった。だから私は「まだまだ足りて無いんだ」と解釈していた。足りて無い→頑張る→思った結果は出ない→何のレスポンスも無い→足りて無い→頑張る のサイクルが自分の中で焦りに変わり、成果には出ない空回りが続いていた。その当時のストレスを振り返ると、今でも嫌な感覚を鮮明に思い出す。この経験を通して、物理的距離・時差を超えてしっかりとコミュニケーションを取る事こそが、海外派遣成功の鍵なのでは無いかと思った。近々私の後任が渡英するが、その際には技術的な面のみならずコミュニケーションの面でもしっかり支えたい。

以上、私が海外赴任を通して感じた事を簡単に纏めてみました。海外赴任を検討されている方の参考になれば幸いです。これからは、海外赴任に帯同した妻のキャリア再構築を全力でサポートすべく、仕事と育児を頑張ります。時間が無い中での英語学習、家事、育児などについて今後発信しますので、フォローして今後の動向を見守って頂ければ幸いです。




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