詩窓 -UTAMADO-

詩のなる庭を眺める窓辺。そんなニュアンス。 詩歌の収穫、はたまた詩作のうちにやってきた…

詩窓 -UTAMADO-

詩のなる庭を眺める窓辺。そんなニュアンス。 詩歌の収穫、はたまた詩作のうちにやってきた思いを綴っていければと。

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短歌に癒される日 〜詩窓コト始め〜

あなたは「和歌」を覚えているでしょうか? そう、後になって「短歌」と呼ばれることになる、あれ── 私たちが学校で習った57577の字句で書かれる詩歌です。 学生の頃、私にとって古文の授業で取りあげられる和歌も、単語や文法の知識を身につけて解く「問題文」でしかなく、鑑賞して楽しむ「芸術作品」ではありませんでした。 ところが、学校を卒業し、大人になってみると、和歌や短歌は思いのほか心地よくて、日常生活に疲れた心を癒してくれることに気が付いたのです! 私が和歌のことを「いいな

    • 裸ん坊が贈られている/令和6年4月12日の短歌

      幾百の生理の果てに血みどろの裸ん坊が贈られている

      • 星のまにまに夜の始まる/令和6年4月10日の短歌

        ふだんより早くに寝るに真夜中に目覚めにひとり夜の始まる 見あげれば星のまにまに闇のある闇のまわりにさまよい歩く 目の覚めた夜の遅くにいまここにふたりのあいだに夜の始まる

        • 歌詠みの悩みの種となる人よ/令和6年4月9日の短歌

          歌詠みの悩みの種となる人よ君うつくしく我くるおしく 願はくは我が詠み歌の宛となり詩女神様の名を享け給え この胸のいっさいを賭け選びとる言葉も今は無力と知った

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        短歌に癒される日 〜詩窓コト始め〜

          どの道も行けど尽きせぬこの世なら/令和6年4月8日の短歌

          太陽も東を西へゆくのだし朝な夕なと生きてみませう どの道も行けど尽きせぬこの世なら気の向くままに出逢えや出逢え 陽のひかり背にやどしては先にたち後につづける人を照らさむ

          どの道も行けど尽きせぬこの世なら/令和6年4月8日の短歌

          あつき血潮に触れもせば/令和6年4月7日の短歌

          その華奢な肩にまわしてみたくある腕持ちぶさたの恋をしていた やわ肌のあつき血潮に触れもせばきみ走らせる電流ながれむ 理解から遠く離れた運命の人とそれでも呼びたくなって

          あつき血潮に触れもせば/令和6年4月7日の短歌

          つどつどに旅立ちつづけ/令和6年4月6日の短歌

          つどつどに旅立ちつづけ人生に果てなどはなく悠久の夢 知っている道はいつでも知っているところへぼくを連れて行くだけ 問いびとにそれは旅だと答えみて笑えてしまえ空に浮雲

          つどつどに旅立ちつづけ/令和6年4月6日の短歌

          花らの恋の季節に鼻啜るひと/令和6年4月5日の短歌

          鼻啜るひとひとりあり鼻啜るひとふたりめのすぐに聞こえり 鼻啜る音のひとつが聞こえいてひとつふたつと後につづけり 啜りねが電車のなかに立ちにけり花らの恋の季節に抱かれ

          花らの恋の季節に鼻啜るひと/令和6年4月5日の短歌

          ノルウェイの森春のクオリア/令和6年4月4日の短歌

          おもむろにコーヒー一包あけひらき深呼吸する春の午後かな しばらくは散ってくれるな咲く花よ舞い落ちるのの極楽往生 そしてまた魔がさすように読みたくて村上春樹ノルウェイの森

          ノルウェイの森春のクオリア/令和6年4月4日の短歌

          恋にしぬひと、愛にいくひと/令和6年4月3日の哲学

          いつだって無いものねだりするように過ごす時間に愛は生まれて ため息は日々こみあげてため息は逢瀬のときにもこみあげるなり 恋に生き恋に死ぬるが本望の人に語れる愛を知る人

          恋にしぬひと、愛にいくひと/令和6年4月3日の哲学

          プラネタリウムのおもひで/令和6年4月2日の短歌

          仰向けに席をとりつつ星狩りは夢幻のごとくありけり 幻灯を透かし見果てぬ宇宙をゆくまぶたの奥の夢見の如し くらやみにぽつんとひとつゐる君もまなざし一縷に群星となり

          プラネタリウムのおもひで/令和6年4月2日の短歌

          プラネタリウムの天蓋を見あげ/令和6年4月1日の短歌

          暗闇に影の無数の仰ぎみる天蓋浮かぶ星を探して 天蓋に星を探せるまぶたへと星をしまえる安楽の午後 天蓋の真下につどう人々のひとみにうつる星々の夢

          プラネタリウムの天蓋を見あげ/令和6年4月1日の短歌

          流離ひの旅人、出逢う人々/令和6年3月31日の短歌

          たびゆけばたれもひとりになりぬれどこそにいであふひとのあるらむ 流離ひのたびとはこべるみふねにて媼そびらの廣きをみたり 流離ひのひと焉んぞ最果ての孤立孤島のひととならむや 

          流離ひの旅人、出逢う人々/令和6年3月31日の短歌

          今日は良い日と早起きの人/令和6年3月30日の短歌

          なにごとかあったわけではない日にも今日は良い日と早起きの人 悦びは頂いたものいつの日かお返しをするわたしの人生 悦びは頂いたもの悲しみは預かったものわたしは生きる

          今日は良い日と早起きの人/令和6年3月30日の短歌

          君に関する忘れじの夢/令和6年3月29日の短歌

          きみが今何も知らずに眠る夜に眠れずにいる哀れな男 ひそやかに恋心燃え誰もまだ眠れぬ夜にひとり夢見る 面影を彫りこめられて夜もすがら君に関する忘れじの夢

          君に関する忘れじの夢/令和6年3月29日の短歌

          ふたりのあいだに夜のはじまる/令和6年3月28日の短歌

          いまここで始まったことにしちゃおうよふたりのあいだに夜のはじまる あなたとは遊びじゃないと言いながら遊びにふける大人の付きあい さっきまで君がいた助手席をみた明けがたのぬれた道走りだす

          ふたりのあいだに夜のはじまる/令和6年3月28日の短歌