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世の中はクリスマス

ホワイトクリスマスじゃない街にはもう慣れてしまった。
雪が降らなくても世の中はクリスマスに彩られて、私だけが物足りなさを感じている。


小さい頃、私は物を欲しがらない子供だった。
だから親は毎年クリスマスプレゼント選びに困っていた。

サンタクロースが存在しないことも、子供ながらプレゼントに値段設定がされている時点で何となく気が付いていた。
だからサンタの正体を聞いた時も特に心に傷を負うことなく夢を見ることなく育った。

冬といえば私の故郷は"なまはげ"という鬼の見た目をしている神様が家々を暴れ回る行事がある。(言い方)
言うことを聞かない悪い子供は山に連れて行かれると言われていて、見た目も相まって子供は大体みんなトラウマになる。だから子供は悪いことをすると皆「なまはげ来るよ」という決まり文句を親によく言われていた。
しかし私はひょんなことから正体が人間であることを早々に知ってしまい、周りの子が泣いている最中一人だけきょとんとしていて親達が騒ついていた。

幼少期、可愛くない子供だったと今は思う。

いや、大人も詰めが甘すぎるのだ。



こういうことがきっかけなのか分からないけど、イベント事に対してあんまりワクワクしなくなった。
俯瞰な目で見ているわけではない。
イベントが終わり、夜明けと同時に昨日まで浮かれていた人達や街中が何事も無かったようにスッと戻ること、それにどこか寂しさがあるのだ。すぐに移り変われてしまうことが寂しい。
だから最初からいつも通り過ごすことに徹するのが当たり前になったのだと思う。

そんなクリスマスイブの今日。
私は今年を締める本を買った。
この時期は毎年締めくくりの一冊を自分にプレゼントしている。



クリスマスは嫌いじゃない。

誕生日じゃなくても無条件で美味しいケーキが食べられるから。




皆様、よいクリスマスを🎄

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