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誰がなんと言っても、ヴィジュアル系は最高。異論は認めない。
先日、合コンに行ったんですよ。そう、合コンに。会社と家の往復だと明らかに出会いの場がないので、社会人は率先して場を作りに行く必要があります。
で、あるあるシーンとして、趣味の話題になったんですよね。
「映画とかですかね。アマプラとかネトフリとか」
「カフェや美術館巡り、好きですね笑」
「釣り! 一緒に釣りに行ける人募集です~」
みなさんそれぞれ無難な趣味をあげる中で、合コン初心者である筆者は勢いよくこう答えました。
「ヴィジュアル系!!」
すると、場面がシーーーーン……、と、人が死んだかのような静寂につつまれました。一瞬で。
あれ、わたし何かやっちゃいましたか? と思うまでもなく、ある一人の参加者がぽつりとこうこぼしました。
「え、中二病……w?」
その日の合コンは、ぶっちゃけよく覚えてません。というか、できるだけ忘れるように努めました。
わたしが勢いよく初手でミスったのは事実ですが、こういうことは珍しくありません。というか、けっこうあるあるなんじゃないですか? 「ヴィジュアル系が好きです」と話すとき、だいたいこういう感じに別れます。
①さっきみたいに思いっきり否定派
例:中二病、痛い、なんか怖い、病んでる
②知ってるけど深くは知らない
例:アニメの主題歌で知ってる、兄弟や友達が好きだった、昔テレビで見た
あと、
③まったくわからない
これもあると思います。このように、ヴィジュアル系に好意的な意見が実はレアだったりするんですよね。
ここでひとつ注意したいのは、ヴィジュアル系の規模が小さいと言いたいわけではないです。ホールやアリーナツアーを全国規模で行っているヴィジュアル系バンドも複数いますし、GLAYやゴールデンボンバー、ラルク……はヴィジュアル系かはわからないですが(何をヴィジュアル系バンドとするかは諸説ある)、みなさん知ってるバンドも多いと思います。
ただ、以前に比べて「知らない」派が増えてきたというか、なんとなく否定的な感じに言われることが、もっと増えてきたような……。
たしかに、高校生のときヴィジュアル系を知った時から、「肯定派」はもともとそんなにはいませんでした。なんとなく怖い、なんとなくとっつきづらい、人を簡単に寄せ付けない異様な雰囲気はありました。それを逆手にとって「ヴィジュアル系バンドだけどユーモアに特化する」がゴールデンボンバーだったわけですが。
そして、それがヴィジュアル系バンドの最大の良さだと思ってます。
社交的であるべき。明るくあるべき。前向きに生きていくべき。
高校に進学して、クラスに馴染めなかった筆者は机に突っ伏しながら有線イヤホンで音楽を聴いて自分の世界を守っていたことがガチでありますが、キラキラとした陽キャをジト目で追いながら、「陽」を打ち砕き「陰」を肯定してくれるヴィジュアル系がどんなにありがたかったか。
つまり、それって逆転の発想なんですよね。
黒、十字架、血液、ときに自殺、ヴィジュアル系では服装と目元と世界観は黒ければ黒いほどよい、暗ければ暗いほど良いとされます。
明るくなくてもいい、元気じゃなくてもいい、生気もなくていい、と肯定してくれたからこそ、逆説的に自分は今まで生き延びられてきた気がするんですよね。
……と言いつつも、実は、この世界観がヴィジュアル系の全てではないんです。
ヴィジュアル系も多種多様、黒から白、カラフル、メイクも薄め濃いめ、メイクもしない、白塗り、ピコピコサウンド、あるいは女性オンリー、ステージでスイカを丸かじりする、客席へミルキーを投げる、墨汁を吐いて学習机に昇る、楽器を演奏しない、等々、ほんとうに、ほんとうに多種多様な……。
ヴィジュアル系ってなんだよ。
正確に答えられる人は、おそらく、誰もいなくて、そう、俺たちは雰囲気でヴィジュアル系を追っかけている。そういう流れはある。
えー、なので、ヴィジュアル系も一枚岩ではないので、どんな人でもハマれるバンドも一つあるはずなので、みなさんも是非チェックしてみてはどうでしょうか。
バンギャも優しいですよ(諸説あります)。この前バンギャの集会で、ぽろっと「最近ゴスロリを着るようになって……」と言ってみたら、
「いいですね! 」
「わたしも着てます!」
「黒服で神宮橋に群れたいですね~」(90年代に黒服を着たバンギャが神宮橋に集まるムーブメントがあった)
あれ、なんだこの好感触。バンギャ、仲間と認めた人に優しい説ある。ぶっちゃけ合コンの一億倍くらい楽しかった。
そのあと、バンギャたちでヴィジュアル系反省会を行ったのですが、やはり、二十代の若手が少なくなってきていることが懸念として上がりました。
少子高齢化の波はここにも来ていました。そう、高校生のときには「めっちゃかっこいいお兄ちゃん」だったバンドマンたちも、いつのまにかアラサーどころか、アラフォー、アラフィフ、アラ還も珍しくない事態。何歳になっても活動してくれるバンドマンがいる一方で、次世代が少なくなってきている傾向もあるんです。
このままだとヴィジュアル系は途絶えてしまう可能性すら……。そして、わたしも生活の中で、二十代の時よりヴィジュアル系に離れがちになっていく。仕事だってあるし、ライブ以外の趣味も増えてきたし、いろんな人間関係もあって、何より金銭的な都合もある。
そう、バンドマンは「バンギャの財布は無限」と思う人もいらっしゃいますが、実は、バンギャの財布って有限なんですよね。わたしもたまに忘れる。富豪はともかく、わたしはふつうの社員でしかないわけで、時間も金銭も無限につぎ込めるわけじゃない。
このままヴィジュアル系から離れるべきか。
自分にはもっと他のことを優先するべきじゃないか。
もっと合コンに行くべきか……と思いながら結局ライブのチケットを買って、そのたびに「行ってよかった~(⌒∇⌒)」と思うので、結局これからもライブに行き続けることでしょう。
だから、頑張ってくれかっこいいお兄ちゃんたち。では、引き続きヴィジュアル系の布教活動に戻るぞ。
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— メリー (@merry_official) November 7, 2024
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