見出し画像

『写真✖️音楽のコラボ作品』を鑑賞して

先月、群馬県にある「太田市美術館・図書館」にて開催されたアート

トライノアシオト〜海の波は石となり、丘に眠る〜


こちらは写真家(津田直さん)✖️音楽家(原摩利彦さん)コラボ作品展です。

*この展示会は終了しております。現在、写真集や音源などの販売はされておりますので、この記事でご興味を持たれた方は以下のサイトへ😊


今回は、作品鑑賞時に感じたことや作品展の概要(一部)について話を進めていきます。


『概要について』


この作品展で得られたこと、

それは!!

「クリエイターの視点」です!!

作り手の視点を余すことなく津田さんと原さんが解説して下さったので、大変勉強になりました😭

クリエーターを目指す私にとっては最高の時間でした。開催中、あまりに良すぎて2回も行ってしまいました!?本当に素敵な作品をありがとうございました😭

さて、こちらの作品展は、太田市美術館の1階(展示室1)、2階(展示室2)、3階(展示室3)の構成となっています。1階から3階まで全てがアート作品となっていました。移動中の廊下にも音楽や写真の演出もありました!!

テーマは「群馬」の魅力を「写真」✖️「音楽」で伝えること!!

お二人は「古墳」「馬」「埴輪」を群馬の魅力として追求していきました。

「古墳」=お墓という概念を見直すことも意識されていたそうです。さらに、中国から日本への文化の流れや物流、そして群馬の歴史も研究されたそうです。

改めて、アート作品の作成において、歴史や文化を知ることの重要性を実感しました!!教養大事なのね〜✨



展示会は、古墳の外側を「明」、古墳の内側(石室)を「暗」と捉え、
展示室1では「明るい古墳の外側のイメージ」を表現し、
展示室2では「暗室の中に波の音が聞こえる内側(石室)のイメージ」を表現していました。
展示室3では作り手2人と群馬歴史博物館の館長との3人の作成秘話(ビデオ鑑賞)の3部構成となっています。この展示室3の作成秘話がとても勉強になりました😭

以下の記事に写真が載っております!!


『展示室1(明)〜古墳の外側〜』


まず、展示室1は明るく広い空間に、バイオリンやチェロなどの弦楽器で抽象的な音楽が流れている空間でした。明るすぎない、ほのかな明るさのある音楽という印象を受けました。

そして、古墳の一部の写真を等間隔に飾ってあり、各地の古墳の曲線の一部が飾ってありました。遠目に見ると一つのつながりで古墳に見えるような工夫がなされていました。

津田さんは写真を撮る前段階に「フィールドワーク」として古墳の上を歩き、古墳の「スケール」を体に染み込ませたそうです。

すると足元から伝わる古墳のエネルギーのようなものをひしひしと感じて、湧き上がる何かを実感したそうです。

改めてクリエーターは、体の「全感覚を解放する」必要があるな〜と実感しました。

また、展示室1に流れている楽曲名は…

「sol」!?←楽譜に音を起こした時の音楽の起伏と写真の配置もリンクしているようです!!

ちなみに曲は、明るいイメージの「G」をメインに使用した曲らしく、それが「ソ」の音階を中心に使っているそうです。

あれ?「soul」も太陽って語源から取っていたので、なんかリンクしました←勝手な親近感🤣


『展示室2(暗)〜古墳の内側(石室)〜』


展示室2は、暗い空間でした。暗室の中に入ると波の写真が中央に飾られており、波の音が空間内に響いていました。他にも写真や土器が飾られていました。

なぜ波?

と思ったのですが、これには理由があり、原さんと津田さんが石室に入ったとき、お二人とも「」を感じたそうです。

石室に敷き詰められた丸石を見た時に「中国から海を渡ってきた石」と「中国から日本へ伝わってきた文化」がリンクしたそうです。

展示室2には「」の音が流れていました。

実は「波の音」のようで「波の音」ではなかったのです!?

この音楽は、原さんが、石室の中に一晩中、レコーダーで録音をしました。
録音した中身はもちろんサイレントでしたが、音量を上げていくと、
「ホワイトノイズ」が入っており、その素材を使って波の音を再現されたそうです。

もはや本物の波の音にしか聞こえなかった〜😂

さらに波の奥に鐘の音が微かに聞こえていました。

これがまた面白い演出で、世界の鐘の音色を奏でるAIソフトに展示室1でかけていた「sol」を読み込ませて、波の奥に微かに「solを奏でる鐘の音」を入れたそうです。

もはや、展示室1のsolとは別物にしか聞こえませんでした。
ここで「明」と「暗」の表現を、同じ軸で違う表現するという…非常に粋だな〜すっごい勉強になる😭


『展示室3(作成秘話)』

展示室3では、作成秘話だけでなく、群馬の由来や歴史のお話を群馬県立歴史博物館館長とともに話されていました(ビデオ)。

特に印象に残っている言葉があります。

津田さんは「歴史は緩やかに繋がっている」とおっしゃっており、「今」と全く別物ではなく繋がっている。

個人的にですが…

私は、ずっと群馬が嫌いでした。「グンマー」とか他県の人からバカにされるし、海ないし、特産物もイマイチだし…他にも色々。。。

しかしながら、お二人のアート作品を通して、群馬の魅力に気付かされました。
「とても素晴らしい土地に住んでいる」と実感しました。

綺麗なこの日本に住んでいること、そして、文化の発展も過去の歴史や頑張ってこられたご祖先様たちのお陰だなと、ひしひしと感じました。


アートって素晴らしいですね。


記事のまとめです。アート作成には、

  1. ・「歴史・文化」を知ること。

  2. ・「フィールドワーク」すること。

  3. ・「感覚を全解放」すること。

今週も長文記事を読んで頂き、誠にありがとうございました!!
励みになります😊


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?