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フジベンたずねて三千里

フジカラーのベンチ、
略して私は“フジベン”と呼んでいる。

皆さんも見たことがあるのではないだろうか。
鮮やかな緑色、そして背もたれのところに「フジカラー」もしくは「FUJICOLOR」と、白字、もしくは赤字で書かれているベンチを。

あなたの記憶の片隅にもきっとある、
フジベン。

私がフジベンに再会したのは、
2019年3月23日、京都、八坂神社にて。

セカンドインパクト・フジベン

これを見た時、幼少期、でも何歳なのか、そしてどこでなのか分からないけれど、フジベンを見た過去の記憶がおぼろげに蘇った。

たしか家族旅行やお出掛けに行った際、いつも側にはこのフジベンがあったような記憶がある。ベンチで休憩すると云ったら、フジベンに座った記憶がある。急にノスタルジックな気持ちになった。

この頃から私はフジベンを探す“ベン・ハー”(フジベン・ハンター)となり、フジベンを見かけると必ず写真を撮るようになった。

そしてイメージロゴも自作した。

何の意味もないロゴ

次に見つけたのは近場であった。
地元、伊勢の市役所近く。
八坂神社で見かけた同年のこと。

遠影

ちなみにこちらは今は撤去されている。

それからも日常生活を過ごす中で、街でベンチがあったら必ずフジベンを入念に探すようにしていたが、全く見つからなかった。

もしかして、フジベンってかなり貴重な存在なのだろうか。
自分の中ではベンチと云ったらフジカラーというイメージがあったが、それは遥か昔の記憶なのかもしれない。

色々調べているとフィルムカメラの存在が関係しているようだ。

かつてデジタルカメラやスマホが登場する前は、フィルムカメラが主流であった。実家にもフィルムカメラがあり、旅行や七五三などの人生儀礼などの際には必ずフィルムカメラを持参していた。近所のカメラ屋さんに撮ったフィルムを出しに行き、現像してもらうまでが楽しみの一部であった。

しかし、今ではめっきりフィルムカメラを使う機会は減った。

考えてみたら容易いことである。
フジベンがあるそのほとんどの場所は、道の駅やサービスエリア、はたまた公園や寺社仏閣。観光や行事で記念に写真を撮る場所。そしてその側の売店には必ずといって良いほどフジカラーのフィルムが売られていた。

フィルムカメラの盛衰がフジベンの数に比例していた。


…しかし、そんなことはどうでもいい。
私はフジベンを探すのみ。そこに意味はない。
見かけたら写真を撮る。ただそれだけ。

それがベン・ハー。


そして次にフジベンを見つけたのは、
フジベン探しを始めて2年後の2021年のことであった…。

テンション
ぶち
上がり

兵庫県姫路市の白國神社という神社の境内にて。
仕事の関係で当宮に行った際、ご祈祷の待合所と喫煙スペースになんと3個もあった。久しぶりの再会を祝うように盛大にフジベンは出迎えてくれた。感動のあまり、同行している先輩社員にはトイレに行ったフリをして離れて写真を撮りまくった。テンションぶち上がり。

しかし、次の再会はまた先のことであった。
2年後の2023年。

ガソリンスタンドで発砲騒ぎがあったことで、
有名な津山市

岡山県津山市の「焼肉 千恵」というホルモン焼肉の名店の近くにて。
(ここは何食べても本当に美味しいので、津山に行った際には是非)
(瓶チューというレモンチューハイと肉の相性が抜群)
(人気店なので予約して行った方が良いです)

焼肉 千恵
瓶チューとホルモン

ところで私がフジベンと会える周期は2年と決まっているのだろうか。
最初のフジベン再会が2019年、姫路で2021年、津山で2023年。そして今、2025年。
最後のフジベン再会から2年経つ。
今年はまたフジベンと会えるだろうか。


おわり


※友人が送ってくれたフジベン。状態が良い。

東海大学の博物館の前の土産屋さん(2023)

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