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BtoBセールス必見!新規顧客を増やすPDCAサイクルの回し方【実行編④】

今回は新規顧客獲得にフォーカスして法人営業のPDCAの回し方をまとめていきます。
サービスが決まり営業するだけ!になったら、どのようにPDCAを回すのかが大事になってきます。
どんなKPIで何を基準にするかで売上が変わるんですよね。

僕はD(実行)が得意なので、どうしても他が適当になりますが、PDCA全体を押さえるだけで営業活動がグッと楽になります。

そして年商1億円ぐらいまではD(実行)だけで伸びていきます。
ただ、1億超えて来ると仕組み化をしないと伸びなくなるので、これまでの経験をまとめてみました。

この記事が参考になるのはこんな人

・法人営業で全然売れない
・行動してるけど何が良いか悪いかわからない
・社員がてんでバラバラに動いている

そして法人営業全体の話はこちら。


✅前提

この記事は事業ピボットと密接に連動していきます。
PDCAを回しても上手く行かなければ、その事業はピボットすべきだと言えます。
成果の出ない事業をしても時間の無駄なので見極めが必要です。
なぜならば、どんなに筋が良いビジネスでも行動して結果がでなければ机上の空論だからです。

せっかく考えたビジネスに思い入れがあるのも分かりますが、PDCAを回して結果が出ないならピボットを検討して次に繋げましょう。

下記の記事で事業ピボットの見極めをまとめてます。

✅結論

BtoBセールスで契約までの歩留まり率を悪くするのがアポ取りです。
表で新規営業手法をまとめてますが、例えばテレアポはアポ率2%程度なので、100件架電しても2件程度しかアポが取れません。

そのため、アポ率を上げるために一番意識するのがPDCAを回すスピードです。
起業当初は、どのような営業手法がマッチするかわからないためチンタラやってる余裕はありません。
超高速で色々な営業手法でPDCAを回してください。

時間軸だと早くて1ヶ月、遅くても3ヶ月には1周回しきりましょう。
理想は各営業手法を同時進行で1ヶ月で回せるようなスピード感で動ければいいのですが、そのために意識するのがPDCAの中でCとAになります。

✅Plan(計画)

ここからPDCAの全体像からまとめていきます。
まずは計画です。
サービスが決まって行動する前に机の上でやることがあります。

ゴール設定

売上目標やKPIを具体的に設定します。
月間アポイント獲得数、契約率、商談数などですが、
大事なのはコントロールできる行動も指標に入れることです。
例えばテレアポなら架電数だし、メールなら送信数、知り合いならDM数とか入れましょう。

行動量を可視化する管理シート作成

ゴール設定をしたら管理シートをこのように行動量を担保できる形で作成してください。

※管理シートを欲しい方はご連絡ください。

ターゲットリストの作成

次はリストです。
顧客の属性(業界、規模、課題)を分析し、優先順位を付けしましょう。
顧客のペルソナを明確にして、それに基づいたアプローチ方法を検討します。
リスト作成の詳細は後ほどまとめます。

営業資料作成

リストが出来たら顧客の課題やニーズに応じたソリューションを提案する資料を作ります。
そして営業資料はとっても大事です。
細かい資料作成方法は別記事でもまとめようと思いますが、大枠下記がおすすめです。

表紙スライド
アジェンダ
現状と課題の整理
ソリューション概要
具体的な機能と特徴
導入事例
導入のメリット(ROI分析)
導入プロセス
料金プラン
次のアクション

トークスプリクト

営業資料を見せながら話すトークスクリプトを構成しましょう。
この流れをベースに作成してみてください。

  1. オープニング

  2. 顧客の課題の確認

  3. ソリューションの提案

  4. 具体的な事例の提示

  5. 次のアクションの提示

✅Do(実行)

実行は新規営業手法でまとめた手法をやればいいだけです。
行動しないと何が良くて悪いか分からないので、靴がすり減るぐらい行動しましょう。
DO!DO!DO!

アプローチの実施

BtoBの新規営業の手法は下記の中から合う手法を参考にしてください。

営業全体の記事で詳しくまとめてますが、商談では顧客の課題をヒアリングし、カスタマイズされた提案を行います。

で、必ずPlanで作った行動量は担保してください。
よくある営業で成果がでないのが、ターゲットが間違えているとかKPI設定が悪いのではなく、そもそも行動量が足りない場合が多いです。
どんな理由であれ行動量が担保出来ない限りは次のCとAには繋がりません。
行動できませんでした!というレベルの低い言い訳はやめましょう。

スプレッドシートに記載する

営業活動を記録し、顧客情報や進捗状況を一元管理します。
売上1億をが見えてきたらCRMツールを活用して、フォローアップやリマインドを自動化を検討してもいいでしょう。

チーム内の連携

社員が増えてきたらマーケティング部門やサポートチームと連携し、リードを育成します。
フィードバックを受けながら、より効果的なセールス活動を展開していきましょう。

✅Check(評価)

行動したら必ずチェックをしてください。
チェックの目的はフィットする営業方法を見つけることです。
チェックをしないと何が良くて悪いか分かりません。

KPIの進捗確認

設定したKPI(商談数、成約率、アプローチ数)を定期的に確認します。
ここで、営業プロセスごとのボトルネックを特定します。

顧客フィードバックの分析

顧客からの反応やクレームを収集し、提案内容や対応を振り返ります。
ここけっこう大事です。
文章でまとめるのが面倒なら、顧客の許可を得て商談を録画するとか文字起こしツール使うとかして、まずはデータにして振り返るようにしましょう。

成果が出た方法を特定

成約率の高いターゲット層や効果的なアプローチ方法を特定します。
成果がでる営業方法が見つかったら取り切るぐらい繰り返し行動しましょう。

✅Act(改善)

最後に改善です。

プロセスの調整

評価結果をもとに、営業プロセスを改善します。
よくあるのがリード選定基準の変更やアプローチ方法の改善などになりますが、逆におすすめしないのがプロセスを増やすことです。

プロセスを増やすと管理が煩雑になるので、最低限の営業時間と人材で回せるようにしましょう。

社員のスキルアップ

改善するのがそもそも営業スキルの場合は、営業トレーニングを実施し、スキルを向上させます。

ロープレからやり直すなど考えられますが、そもそも起業初期で成果がでない人材がいること自体ミスマッチなので、組織拡大を慎重になってください。

新しい戦略の導入

テストした新しい戦略やツールを営業活動に組み込みます。
ターゲット市場やセグメントを再評価し、優先順位を再設定します。

✅Check(評価)とAct(改善)が重要

冒頭で伝えましたが、PDCAを回す中で特に大事なのは、Check(評価)とAct(改善)の部分です。
これらが弱いと、単なる「行動の繰り返し」に終わり、成果につながりません。
よくあるのが最初は「営業するぞ!」という形でモチベーション高く行動するけど、結果が出ないとモチベーションも下がります。
それで諦めるパターンですね。
ここを仕組み化してフォローできるのがCとAになります。

それぞれの重要性を詳しく解説します。

 Check(評価)が大事な理由

Cが大事な理由は現状把握と学びを得るためです。
営業は最初から上手くいきません。計画(Plan)や実行(Do)がどれだけ上手くいったかを振り返り、データに基づいて効果を分析します。
成果を出すためには、良い点・悪い点を具体的に把握することが不可欠です。

重要なポイント

  • KPIやデータを定期的に確認: アプローチ数、商談数、成約率など、設定した目標に対する進捗を追います。

  • 定性・定量のバランス: 数字だけでなく、顧客のフィードバックやチーム内の感想も反映します。

失敗例

  • 評価をせずに「思いつきで行動を続ける」ことで、同じミスを繰り返す。

Act(改善)が大事な理由

Aが大事な理由は成長する仕組みを作るためです。
評価結果を基に、次のアクションを具体的に変えるプロセスがなければ、PDCAはただの形式的なサイクルに終わります。
ビジネス環境は変化するため、常に改善を加えることで競争力を維持できます。

重要なポイント

  • 具体的な改善策を導入する: たとえば、商談トークのスクリプトを見直す、アプローチ方法を変えるなど、実行可能な施策に落とし込む。

  • 小さな改善を積み重ねる: 完璧な解決策を求めるよりも、小さな改善を継続的に行うことが成功への鍵。

  • チームの共有: 成功事例を組織内で共有し、全員がスキルを高める。

失敗例

  • 評価をしても改善を怠ることで、「同じ結果」が続いてしまう。

PlanやDoはどうか?

もちろんPとDも大事です。
こんな理由。

  • Plan(計画): 最初の設計が甘いと、成果が出にくいので重要。ただし、計画ばかりで行動に移さないのもNG。

  • Do(実行): 行動しないと成果は出ないが、ただ動くだけでは改善につながらない。

特にBtoBセールスでは、営業プロセスや顧客ニーズの変化に敏感である必要があります。
データとフィードバックを活用したCheckと、柔軟かつ迅速なActが成功の鍵です。

✅BtoBセールスのKPI設定方法

ここからノウハウを細かくまとめていきます。
まずはKPI設定です。
ゴールが契約だとしたら、その間にどんな指標を決めるかが大事です。

冒頭から書いてますが、重要なのは自分がコントロールできる行動までに落とし込むことです
例えば、テレアポでアポ◯件!はこちらがコントロールできないですが、架電を1日100件する!は自分はコントロールできます。
KPIと行動量はセットで考えてください。

KPI設定の基本原則

まずはKPI設定の基本を押さえましょう。

  1. SMARTの原則に基づく

    • Specific(具体的): 何を測るのか明確にする。

    • Measurable(測定可能): 数値で測れる指標を設定する。

    • Achievable(達成可能): 現実的に達成できる目標を設定する。

    • Relevant(関連性): 会社やチームの目標に直結する指標を選ぶ。

    • Time-bound(期限付き): 期限を設定する。

  1. 営業プロセスに合わせる

    • リード獲得から契約締結まで、各段階で異なるKPIを設定します。

  1. 定量・定性をバランスよく設定

    • 数値目標(例: 月間契約件数)だけでなく、質的な要素(例: 顧客満足度)も考慮します。

営業プロセス別のKPI例

次にBtoBセールスにおける典型的な営業プロセスと、それぞれの段階でのKPI例をまとめます。

① リード獲得フェーズ
そもそもリードがないと何も始まりません。
ただ集めればいいのではなく、質の高いリードを獲得することが重要です。
ターゲットの精度を確認するために、適合率を設定しましょう。

  • KPI例

    • 新規リード数(月間○件)

    • リードのターゲット適合率(%)

    • 資料請求数やウェブサイトからの問い合わせ件数

② 商談設定フェーズ
次はアポ取りです。
営業の効率を確認するため、レスポンス率やアポイント率を追ってください。

  • KPI例

    • アポイント獲得数(週○件)

    • アポイント率(リード数に対するアポイント獲得の割合、%)

    • メールや電話のレスポンス率(%)


③ 商談フェーズ
商談の質を向上させるため、進捗率を追います。
顧客の課題解決に焦点を当てる提案ができるかが重要です。

  • KPI例

    • 商談数(月間○件)

    • 商談進捗率(商談が次の段階に進む割合、%)

    • 提案書作成数や送付数

④ 契約フェーズ
クロージングは営業のセンスがでます。
契約はゴールではなく、スタートになるので無理な契約はトラブルの元です。慎重に進めましょう。

  • KPI例

    • 成約件数(週または月○件)

    • 成約率(商談数に対する成約の割合、%)

    • 平均契約単価(1件あたりの売上額)

⑤ 継続・クロスセルフェーズ
顧客との長期的な関係を構築するための指標を設定しましょう。
売り切りのビジネスでも口コミをいただけるかがポイントになってきます。

  • KPI例

    • リピート率(%)

    • クロスセル率(追加契約の割合、%)

    • 顧客満足度スコア(NPS: ネットプロモータースコアなど)


 KPI設定の具体例

年間売上目標が1億円のチームを例としてKPI設定を考えてみました。

  1. 売上目標(結果指標)

    • 年間:1億円(月平均830万円)

  2. 営業プロセスの分解

    • 平均契約単価:200万円

    • 必要契約数:50件(年間)

    • 月間契約目標:5件

  3. プロセスKPIの設定

    • 商談数(月間25件 → 成約率20%)

    • アポイント数(月間50件 → 商談化率50%)

    • 新規リード数(月間100件 → アポイント率50%)

KPI設定の注意点

注意点をまとめます。
やみくもにKPI設定をしたところで、社内は混乱して自発的に動かなくなるので注意が必要です。

  1. 全体のバランスを見る

    • 一つの指標に偏らず、プロセス全体の指標を設定します。

  2. リアルタイムでモニタリング可能にする

    • CRMや営業管理ツールを活用し、進捗状況を定期的に確認します。

  3. チームの合意を得る

    • 営業チーム全員が理解し、納得する目標であることが重要です。

  4. 改善余地を考慮する

    • 最初から高すぎる目標を設定せず、徐々にレベルを上げていく。

BtoBセールスのKPIは、営業プロセス全体を可視化し、具体的な行動に結びつけることが重要です。
リード獲得から契約締結までのプロセスを細かく分解し、数値と質の両面から成果を追い続けることで、持続的な成長をしていきましょう。

✅営業手法を把握するための指標

営業手法を評価するために、把握する重要な指標があります。
サービスによって使い分けが必要ですが、基本は以下です。
すべて入れ込むのもいいですが、まずは自社に合う大事な指標を1つだけでも見つけてください。

営業サイクル時間(Sales Cycle Length)

  • 意味:最初のアプローチから成約に至るまでにかかる平均時間。

  • 目的:営業プロセス全体の効率を把握し、リードタイムを短縮するための改善に役立つ。

接触頻度(Touchpoints per Deal)

  • 意味:成約までに必要とされる接触の頻度。

  • 目的:アプローチの回数と営業効率の関係性を分析するのに役立つ。

キャンセル率(Cancellation Rate / Churn Rate)

  • 意味:アポ取り後、成約まで至らないケースの割合。

  • 目的:アポ取りの質や顧客満足度の傾向を把握し、リードの質を向上させるために役立つ。選べなければキャンセル率を入れるをおすすめします。

リード獲得率(Lead Conversion Rate)

  • 意味:ターゲットリストや見込み客に対してどれだけのリードを獲得できたかの割合。

  • 目的:ターゲット企業のニーズや関心に対してどれだけアプローチが響いているかを確認できます。

レスポンス率(Response Rate)

  • 意味:メールや電話などのアプローチに対して、相手から返事が来る率。

  • 目的:アプローチ手法がターゲットに対して有効かどうかの指標です。

顧客獲得コスト(CAC: Customer Acquisition Cost)

  • 意味:1件の顧客を獲得するためにかかるコスト。

  • 目的:獲得したリードに対して、投資が最適かどうかの判断材料とする。

平均受注額(Average Deal Size)

  • 意味:成約した案件の平均受注額。

  • 目的:どの規模の企業や案件に注力すべきかの判断に役立つ。

顧客生涯価値(LTV: Customer Lifetime Value)

  • 意味:顧客が成約からどれだけの利益をもたらすかの予測値。

  • 目的:顧客維持による長期的な価値の可視化。

リテンション率(Retention Rate)

  • 意味:成約後にリピートしてくれる顧客の割合。

  • 目的:一度成約して終わりではなく、長期的な顧客価値を見込めるかを測る指標。

これらの指標を複合的に分析することで、営業手法やプロセスの強化が可能になります。
各指標は業界や企業によって重要度が異なるため、優先順位をつけてモニタリングすると効果的です。

✅営業リストの管理方法

次は営業リストです。
CRMツールは年商1億を超えるまでは必要なく、営業リストはエクセルやスプレッドシートで十分です。
スプレットシートは柔軟でコストも低いため、小規模な営業チームや個人営業で効果的です。

こんな情報を入れて作成してみてください。

基本情報

まずは基本情報です。

  1. 会社名

    • 正式名称と略称。

  2. 所在地

    • 本社および主要拠点の住所。

  3. 電話番号 / 代表番号

    • 連絡可能な番号。

  4. ウェブサイトURL

    • 会社概要やサービス内容を確認できる。

ビジネス情報

次にビジネス情報です。

  1. 業種・業界

    • 該当する業界(例:IT、製造、小売など)。

  2. 事業内容

    • 主力商品やサービスの概要。

  3. 規模

    • 売上高、従業員数、資本金など。

  4. 設立年

    • 歴史や成長段階の判断に役立つ。

  5. 取引実績

    • 過去または現在の取引有無。

  6. 関連会社・グループ企業

    • 親会社、子会社、関連会社の有無。

ターゲット情報

そして誰が担当しているかターゲット像もまとめましょう。

  1. 決裁権者情報

    • 名前、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号)。

  2. 担当者情報

    • 現場担当者や窓口担当者の名前と連絡先。

  3. 意思決定プロセス

    • 購入や契約までのプロセスの把握。

  4. ニーズ・課題

    • 予想されるニーズや解決すべき課題。

営業進捗情報

今の営業情報が分かるとフォローしやすくなるので進捗情報も入れましょう。

  1. 現在の取引状況

    • 競合他社との取引有無や状況。

  2. 商談履歴

    • 過去のアプローチ結果や反応。

  3. 予算規模

    • 見込み案件の金額感。

  4. 購入頻度

    • リピート性の有無や購入タイミング。

  5. 導入可能性の評価

    • 製品やサービスの適合度。

カスタマイズ情報

顧客ニーズの整理です。何に興味があり何が困っているかまとめましょう。

  1. 興味を持つ可能性のあるトピック

    • 業界トレンドや法改正などの情報。

  2. 現状の課題に関連するトリガー情報

    • 新規事業、組織再編、技術導入などの兆候。

  3. 関連イベント・展示会参加状況

    • ターゲット企業が参加しているイベント。

実用的なエクセル機能を活用

管理しやすいように追加で下記のようにシートを入れましょう。

①フィルターと並べ替え
並び替えは便利です。
顧客データをフェーズ別や見込み額順にソートして、優先順位をつけてください。
フィルターで特定の業界や担当者ごとのデータを抽出できれば、すぐに情報が取れます。

②条件付き書式
見やすいようにステータスやフェーズに応じてセルの色を変更しましょう。
例: 「成約済み」なら緑、「失注」なら赤に設定。

③関数と計算
そして指標には関数を入れて定量化もしてください。
売上合計: =SUM(セル範囲)
・成約率: =成約件数/商談件数
・平均契約単価: =成約金額合計/成約件数

⑤グラフ作成
可視化しやすいようにグラフもおすすめです。
月別の成約件数や売上を棒グラフで表示。
・商談フェーズの割合を円グラフで表現。

進捗チェックリスト
それと、進捗チェックリストは必須ですね。
「次のアクション」の列を作り、進捗状況を一目で確認できるようにします。
「未対応」「対応済み」「要フォローアップ」などをドロップダウンで選択可能にするなど。

データ管理のルールを設定

で、管理するポイントはルールを設定することです。
リストを作ることが目的になり、情報がまばらな中途半端なリストになりがちなので、下記を徹底しましょう。

  1. 入力ルール

    • 必須項目(会社名、連絡先など)は空白を許さない。

    • 日付や金額は正しいフォーマットで入力。

  2. 更新頻度

    • 毎日、商談終了後にデータを更新。

    • 週次または月次で全体を見直し、目標達成状況を確認。

  3. バックアップ

    • 定期的にエクセルファイルを保存し、クラウドストレージ(Google DriveやOneDrive)を活用。

長期的にはCRMツールへの移行も検討

エクセルは強力ですが、データ量が増えると管理が煩雑になります。
年商1億を超えたあたりからCRM(顧客管理システム)ツールの導入を検討することをおすすめします。

  • ネクストSFA、HubSpot、Salesforce、Zoho CRMなど。

✅おすすめの習慣化:ロックフェラー式習慣

社員が増えてきてPDCAの基本が出来たら、次は習慣化していきましょう。
僕がおすすめするのはロックフェラー式習慣です。
これは経営者や企業がビジネスの成長を加速するための具体的なフレームワークで、ヴァーン・ハーネッシュ(Verne Harnish)が提唱しました。

このフレームワークは、ジョン・D・ロックフェラーが実践した経営手法に基づいており、企業の成長とスケールアップに必要な戦略と実行の習慣を体系化したものです。

著書『Scaling Up(スケーリング・アップ)』で詳しく説明されていますが簡単に抜粋します。

行動にコアバリューが反映されているか?

そもそも行動がコアバリューに沿っているかが大事です。
コアバリューの作り方は下記の記事を参考にしてください。

目標設定と共有

会社の「ビジョン」「目標」「ミッション」を全社員にわかりやすく伝え、一致団結して追求できるようにしてください。
四半期や年間の目標も共有し、組織全体のフォーカスを明確化します。

戦略の優先順位を明確にする

ここから大事です。
やりたいことがあっても、多くても3つまでの最優先事項に絞り込んでください。
目標達成のための集中力を高め、エネルギーを分散させず効率よく進めます。

デイリー・ウィークリーミーティング

毎日の短いミーティングや週次のチェックインをしましょう。
情報共有や進捗確認、問題解決を行うことで、チーム間の連携を強化します。
これにより迅速な対応が可能となり、問題が大きくなる前に解決します。

KPIの活用と結果の追跡

達成すべき成果を測定するために、KPIを設定し、チームと個人の進捗状況を確認します。
これにより、どの領域で改善が必要かが把握しやすくなります。

社員の役割と責任の明確化

全社員が自分の役割と責任を明確に理解することで、意思決定のスピードが上がり、組織の一貫性と生産性が高まります。

データの見える化

組織にとって重要なデータを収集・共有し、可視化することで、全員が現在の状況を把握しやすくなり、データに基づいた意思決定が可能になります。

文化と行動の一貫性

企業文化を強化し、全社員が同じ価値観に基づいた行動を取ることで、組織の結束力とチームワークが強化されます。これには、リーダーによる模範行動も含まれます。

ロックフェラー式習慣のメリット

メリットをまとめます。

  • 成長に必要な一貫性が得られる:組織全体が同じ目標に向かって動くことで、成長のスピードと質が高まります。

  • コミュニケーションの改善:定期的なミーティングや目標の共有で、チーム間のコミュニケーションが円滑になります。

  • 適切な方向性を維持できる:優先順位が明確化され、組織が一貫して目標に集中できるため、方向性がブレにくくなります。

ロックフェラー式習慣は、特に急成長を目指す企業にとって有効な方法であり、規模が大きくなるほど管理が難しくなる問題を、組織全体の規律と一貫性を通して解決できます。
初期からこのようなフレームワークを実践することで、企業の成長に欠かせない基盤を築きやすくなります。

✅時間軸を意識する

色々まとめてきましたが、事業でKPIが達成する時間軸も意識してください。
例として下記の業態でKPIが達成するまでの平均期間をまとめてみました。
すぐに成果は出ないので焦る必要はないですが、時間軸を把握しないとズルズル事業を続けることになります。
自分のサービスもこのように当てはめてみてピボットと撤退も検討してください。

SaaS 

  • 平均期間: 2~4年

  • 主要KPI:

    • ARR(年間経常収益)またはMRR(月間経常収益)

    • CAC(顧客獲得コスト)対LTV(顧客生涯価値)のバランス

    • ユーザー数や契約更新率(リテンション率)

  • 背景: SaaSは初期開発に時間がかかる一方で、スケーラブルな収益モデルを持つため、適切なPMF(Product-Market Fit)に到達すれば急速に成長することが可能。

SNS

  • 平均期間: 3~5年

  • 主要KPI:

    • MAU(月間アクティブユーザー)

    • DAU(デイリーアクティブユーザー)対MAUの比率(エンゲージメント)

    • 広告収益やユーザーのリテンション率

  • 背景: 初期はユーザー獲得に注力し、ユーザー基盤が一定規模を超えるまで収益化が遅れることが多い。ネットワーク効果が重要で、達成まで時間がかかる場合がある。

人材紹介

  • 平均期間: 1~3年

  • 主要KPI:

    • 成約数(採用マッチングの成功件数)

    • 一顧客あたりの収益(ARPU)

    • 求職者および企業のリピート率

  • 背景: 業界の成熟度やターゲット市場に依存するが、早期に収益化可能なモデル。B2B取引が中心で、営業力やネットワークの構築が早期のKPI達成に影響。

Eコマース

  • 平均期間: 2~5年

  • 主要KPI:

    • GMV(流通総額)

    • CAC対LTVの比率

    • リピート購入率や顧客満足度

  • 背景: 在庫管理や物流の整備、顧客基盤の構築に時間がかかる。競争の激しい市場では、差別化戦略と適切なマーケティングが重要。

AIサービス

  • 平均期間: 3~6年

  • 主要KPI:

    • 契約件数や導入企業数

    • ソリューションの稼働時間やエラー率

    • 顧客満足度(CSAT)

  • 背景: AI開発は研究開発やデータ収集に時間がかかり、技術的成熟と市場ニーズの一致が必要。また、AIの商業化には顧客教育が必要で、導入のハードルが高い場合がある。

✅最後に

今回は僕がこれまで行動してきたPDCAをまとめてきました。
改めて下記を意識してください。

成功のポイント

■PDCAを高速で回す
小さな改善を繰り返し、迅速に次のアクションに移ります。

■データドリブンな意思決定
感覚ではなく、データに基づいて判断する。

■チームで取り組む
個人の成果ではなく、チーム全体での成長を重視します。

■顧客中心の考え方
自社の売りたい商品ではなく、顧客の課題を解決することに注力してください。

最後に初期は売上がすべてです。
まずはDに注力しつつ、売上が立つまでは社員は最低限でカスタマーサポートやバックオフィスも考える必要はありません。

そして期間を決めてガンガン行動しましょう!
BtoBセールスに悩みがあれば下記からご連絡ください。


いいなと思ったら応援しよう!

歌川貴之@企業顧問/シリアルアントレプレナー
最後まで読んでいただきありがとうございます! モチベーションになるので応援よろしくお願いします。