第006講 リスク許容度って結局こういうこと
はじめに
こんにちは!
東大博士パパです。
今回は投資をする時によく出てくるけどいまいちわかりづらい言葉「リスク許容度」について説明します。
リスク許容度の一般的な説明
リスク許容度とは?と調べると、だいたいこんなような内容が書かれています。
投資において、どの程度リスクを引き受けられるか、ということ。
リスク許容度とはあなた自身の性格や特性を表すパラメータの一つであり、リスク許容度が低いとか高いとかいうものです。
よくネットで調べていると、リスク許容度を決める要素として、収入や資産額、年齢、投資経験、家族構成、性格などが挙げられています。
・収入や資産額が多いほどリスク許容度が高い
・年齢が若いほどリスク許容度が高い
・投資経験が長いほどリスク許容度が高い
・独身の方がリスク許容度が高い
・株価が乱高下すると気になって眠れない人はリスク許容度が低い
こういう説明を見て、じゃあ自分の場合はどうかな?と考えてみた人も多いのではないでしょうか。
私は、収入は少ない(低)、若い(高)、投資経験は無い(低)、独身(高)、性格は肝が座ってる方(高)だから、リスク許容度はちょっと高めかなー、、みたいな感じでしょうか。
…で?
となりませんか?
リスク許容度が高いか低いかがなんとなくわかったとして、それだから何なのかわからないですよね。
もう少し調べた人なら、リスク許容度が高い人は株式中心で、リスク許容度が低い人は債権中心で投資商品を選べば良い、と知っているかもしれません。かと言って、じゃあ自分は株式と債権をどのくらいの比率で買うべきかはわからない人がほとんどだと思います。
このように、リスク許容度とは、ネット上に説明はあるものの、イマイチ意味がよくわからないものだと思うのです。
そこで、以下では僕なりの解釈について説明します。一人でも多くの人がリスク許容度のイメージがちょっとだけでも明確になれば幸いです。
まずは言葉の意味
ここで言うリスクとは、不確実性のことを表します。リスクと聞くと危険なようなイメージを持つ人がいますが、リスク=危険というわけではありません。
リスクは不確実性のことであり、投資信託で言えば基準価額がどの程度の振れ幅を持っているか、ということです。
リスクが高ければ、基準価額が大きく上がる可能性もあるし、大きく下がる可能性もある。リスクが低ければ、基準価額はそれほど変化しづらいことを表します。
許容度とは、許容できる度合い、受け容れられる、許せる度合いのことです。
つまり、投資信託で言えば、リスク許容度とは基準価額の振れ幅の大きさとして受け容れられる度合いのことです。
リスク許容度の具体的な考え方
投資信託において、基準価額の振れ幅の大きさがわかれば、それを受け容れられるか否かを判断できそうです。
基準価額の振れ幅を知る方法としては、年間騰落率を見る方法があります。
騰落率とは、ある期間の始めと終わりとで価格がどれだけ変化したかを表すものです。例えば100円の価値のものがあって、これの1ヶ月の騰落率が-5%であったというのは、1ヶ月後の価値が95円になったということです。
年間騰落率とは、各月末における直近一年間の騰落率で表すことが多いです。
投資信託の商品の詳細説明(目論見書)を見ると、年間騰落率が何年分か載っていると思います。
これを見て判断すればよいわけです。
例えば、基準価額が10000円の投資信託を買うかどうか決める際に、年間騰落率を確認すると、過去5年間で、年間騰落率の最小値が-25%、最大値が20%だったとしましょう。そうすると、過去5年間と同程度の値動きをすると仮定すると、一年後に7500円から12000円の価値になり得るということになります。
このくらい価格が変動しても、家計として問題なく、心穏やかに投資を行えますか?ということを考えましょう。もちろん、長期積立投資なので、年々価格変動が積み上がっていくことも考慮しましょう。これがそのままリスク許容度を考慮したことになります。
このように、長期積立投資では年間騰落率から基準価額の変動を考えて、心穏やかに過ごせると思えれば、リスク許容度の範囲内であると考えれば良いと思います。
本記事のまとめ
・リスク許容度って何なのかいまいちわかりにくい
・長期積立投資では年間騰落率から基準価額の変動を考えて、心穏やかに過ごせると思えれば、リスク許容度の範囲内である