第003講:投資をして最終的にはどうするのか?(前編)
はじめに
こんにちは!
東大博士パパです。
投資をした方が良いですよ、という話を以下の別の記事でしました。
それでは、投資をして最終的にはどうするのでしょうか?
漠然とお金を増やしたい、教育資金にしたい、老後資金にしたい、と思っている人は多いと思います。しかし、それらを達成するためには、どうすればよいのでしょうか?
今回は、投資の出口戦略について僕が勉強したことについて前後編2つの記事で解説します。
前提:老後資金のための長期インデックス投資
本記事で説明する出口戦略は、老後資金のために長期でインデックス投資を行ってきた場合についてです。
教育資金を目的にした場合や、個別株をたくさん買ってきた場合等は想定していませんので、予めご了承ください。
出口戦略とは投資した株や投資信託等から、どのように換金して取り崩していくかということです。極論を言えば、出口戦略が無ければ、投資していくら資産が増えて額面上何億も何十億も資産があったとしても、(配当金は別として)取り崩していかなければ何も使えるお金を持っていないのと同じです。つまり、適切な出口戦略が無ければ投資をする意味が無いのです。そのため、まだまだ先のこととは言え、出口戦略についてもしっかり考えておき、どのくらい投資に回す必要があるのかを知っておくことが重要だと思います。
僕が調べた限り、有効な出口戦略は以下の3種類があると考えています。
・配当金再投資の場合の4%ルール2種類
・ETFで配当金受け取り生活
・上記のハイブリッド
それでは、これらについて解説していきます。
前編の本記事では、配当金再投資の場合の4%ルール2種類について説明します。
残りの2つについては、後編の記事で説明します。
配当金再投資の場合の4%ルール2種類
この出口戦略は、配当金再投資を行う投資信託を積み立てて来た場合に有効な戦略です。
まず、4%ルールとは何かについて簡単に説明します。
毎年資産の4%ずつ取り崩した場合、非常に高い確率で30年間資産が底をつくことは無い、という理論です。
この理論は過去の株価の推移から経験的に導かれたものです。また、資産の75%をアメリカの株式市場全体に投資することを前提にして検証されたものです。そのため、日本株や不動産投資などの他の資産を4%ルールで取り崩してどの程度の効果があるかはわかりません。現代で言えば、S&P500に連動するインデックス投資をした場合であれば再現性は高いと思われます。
4%ルールの2種類とは、定率取り崩しと、定額取り崩しの2つです。
定率取り崩しとは、毎年資産の4%だけ取り崩す方法です。長期でみると評価額が右肩上がりになって、毎年残した96%の価値が値上がることにより、取り崩した4%分やインフレの分を埋めてくれることを期待することになります。
年によって一時的に評価額が著しく下がっている場合は、4%で換金される額も少なくなる点がデメリットです。逆に言えば評価額が大きく増えていると、換金される額も大きくなっていきます。
定額取り崩しとは、取り崩し始める時の資産の4%の額を毎年同額取り崩す方法です。インフレが進んだ場合には、同額であってもそのお金の価値は下がってしまう点がデメリットになります。理論的にはインフレが進めばその分株価も上がるので、インフレが進んでも残っている資産は増えることが期待されます。
いかがでしょうか?
4%ルールを用いれば、リタイア後30年は生活できることが歴史的には示されているわけです。あくまで歴史的ですので、30年保証されているわけではありませんのでご注意ください。
続きは後編で。