Datura stramonium シロバナヨウシュチョウセンアサガオ
埃の膜が目立って来た棚板に枯れ葉や石や木片などの小物がひしめき合っている。それらの煤払していたら、シロバナチョウセンアサガオの枯れ枝がセーターの袖を掴んだ。
近所の畑の中にはシロバナヨウシュチョウセンアサガオと長ったらしい名前を持つ植物がぐんぐんと育ちやがて濃い目の緑の葉を茂らし、純白の花を咲かせる。名が示す通りの朝顔に似た花だがナス科の有毒植物で、薬としても利用されたと言うけれど、素人が手を出すのは危険だ。ちなみにチョウセンアサガオという名前を持っているのに原産国は北アメリカだという謎がある。
摘み取って生け花にしてみたくなる美しい花だが、棘が多くて素手で手折って持ち帰るのは辛い。
怒ったハリセンボンの様な形の種子カプセルもなかなかの見栄えで、立ち枯れのそれも美しい。種子が殆ど零れ落ちたカプセルを持ち帰り、暫く水に浸けてからブラシで擦ってみると残った葉脈の構造体が面白い。
しかし、このような植物が何食わぬ顔で最近やけに増えてきた近所の畑は大丈夫なのだろうか?日本では根をゴボウと間違えて病院搬送される様な事故もあるというが、ゴボウを食べないこの国ではあまり問題にはならないのかもしれない。