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夏日の午後


6月21日 夏日が続いている。

友人と共にグループ展覧会を見に出かけた。私も参加しているからである。
館内に入ると20人ほどのグループがスタッフに引率されている場面に出会した。
中の知った顔が手を振って 「よかったら話をしませんか?」という。
断るのも無粋だ。
エアーコンディショナーの無い館内の空気は蒸し暑い。
その部屋は二点が展示されているだけの静かな空間にもかかわらず、鮨詰めの部屋の中で、口をパクパクと開け閉めする私はきっと酸素不足で目をまわした金魚に似ていたに違いない。
役目を終えて外に出ると西洋菩提樹の花の香りを含む涼しい風にやっと息を吹き返す思いだった。

この小さな美術館はクレフェルド郊外の緑豊かな住宅街に佇むルードウィッヒ ミース ファン デア ローエの設計による私邸だった。
1961年に展示されたイヴ クラインの白い部屋は2009年に修復されて現在も存在する。何も無い真っ白な小部屋に入ると白い照明が眩しく平衡感覚が揺らぐ。
(現在はこの部屋は現在開催中の展覧会の為に閉鎖されている)
クレフェルドのハウスランゲ/エスター美術館は私の好きな美術館の一つ。


9月に2回アーティストトークの予定。




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