「対立」を「対話」に変えるファシリテーションの実践
演劇や美術などの感想をSNSに投稿するのは、心理的ハードルが高いという。「こんなものを面白いとか言ってるなんてダメだ」などと叩かれたらどうしよう、と不安になるからだそうだ。
ぼくも、劇場や美術館で心の底から感動したとしても、それを「好きだ」とツイートするとき、少し躊躇がある。なぜなら「嫌いだ」という人と対立してしまうのが怖いからだ。とくにTwitterは対立を助長する。「そんなことで友達や知人と関係が悪くなるならつぶやかない」という人は多いし、ぼくも少なからずそうだ。
しかし、SNSではなく対面で語り合うことによって「対立」を「対話」に変えることができる。対話のグランドルールを共有し、違いを面白がるファシリテーションをすることで、他人と自分の「好き/嫌い」「わかる/わからない」をすりあわせ、新たなものの見方に止揚させることができる。
演劇や映画や美術の客席もしくはロビーに、そういう対話ができる時間を作っていきたい。ファシリテーションによって対立を対話に変えていく。
たかだか芸術作品の感想の対立にすぎない、問題にすらならない小さなことに見えるが、あらゆることは小さなことからはじまっていく。あらゆる対立が対話に変わりますように。
今日はそんな話を書く。
好きなシーンもあるけれど、物語に納得できない
まずは、ぼくが「嫌いだ」と思っているとある映画の話から。
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