#noteが書きたくなるワークショップ を企画したワケ
「クリエイターはいつでも孤独。だから、他者が孤独に寄り添って、かたちになる前のアイデアを肯定し、方向づけてくれる機会は、とてもありがたい。」
1月22日(火)に外苑前の新しいピースオブケイク社で開催された、#noteが書きたくなるワークショップ の参加者の方のお一人の感想でした。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
詳細な内容に関しては、アラキナツさんのレポートが臨場感たっぷりにまとめてくださっていて、最高です。
ほかにも、素敵なレポートがたくさんアップされています。
ぼくは、ワークショップを企画した首謀者としての思いを書きます。
ランチからワークショップへ
このワークショップは、ぼくが夏にnoteディレクターの水野さんと出会い、ランチで「壁打ち」をしたこときっかけで立ち上がったものです。
「壁打ち」とは、「クリエイターのやってみたいことや好きなことなどぼんやりとした気持ちを言語化し、創作の勇気を与える会話法」であると定義しています。
これを学ぶワークショップを企画したい!と思い、ボードゲームデザイナーのミヤザキユウさんを巻き込んで企画をし、12月にテスト版を開催しました。
そのときのレポートは#水Pワークショップで読めるはず。今回の公式版では、テスト版の参加者のみなさんがチューターとして参加してくださいました。(ありがとうございました!)
「壁打ちの技術」を誰もが使えるものに
水野さんは「壁打ち」をするときに、クリエイターの言動を決して否定しません。相手の話を聞ききり、最後に「ぼくはあなたのこんな作品を見てみたい」と言って背中を押してくれます。
この技術を、誰もが学び、使い続けられるようにしたいと思ったんです。なぜなら、クリエイターは孤独だから。仲間同士で壁打ちできたら、孤独に向き合う勇気がわくはず。
ぼくが夢見ているのは、クリエイター同士がランチをしたり、お茶をしたり、オンライン会議をしたりして、60分のあいだで30分ずつ壁打ちをし、互いに勇気づけあうような風景です。
「空想の他者」を育てる
こうして仲間同士で壁打ちをするような世界のゴールは、「クリエイターが自らの編集者になる」ということです。
「あの人だったらなんていうかな?」とか「この人はきっと面白がってくれるはずだ」ということを想像しながら創作をすることができれば、きっと発展的継続ができるはず。
矢沢永吉さんは「おれはいいけど、YAZAWAはなんていうかな」と言いました。プライベートな自分とは別に、パフォーマンスを通してファンが見ている自分=YAZAWAを「空想の他者」としてつくりあげ、心の中に住まわせているのでしょう。
どうすれば「空想の他者」(=自分自身の編集者)の存在を、リアリティあるものに育てていけるか。
それはやはり、実際の他者との「壁打ち」を積み重ねることだと思うのです。そしておそらく不足しているのは、アイデアを発想し形成する技術ではなく、「壁/編集者役になる技術」の情報です。
ワークショップでは「パラフレーズ」「リフレーミング」「アイメッセージ」「目的確認」などの言葉と共に「壁になる」ためのテクニックを明らかにしましたが、まだそれはどうやら氷山の一角のようです。
今後やりたいこと
というわけで、こうなりゃとことん追求してやろうと思っています。3つやりたいこと。
まず、「リフレーミングのゲーム」をつくりたいと思います。
そして、水野さんの壁打ちに同行し、録画して会話分析をしたいと思っています。(本人の許可はまだ得ていませんが!)
さらに、ぼく自身も「壁になる技術」を磨くために、壁打ちしたいクリエイターを募集します。
そして2ヶ月後の「#noteが書きたくなるワークショップ」では、もう少しこの技術を開かれた形でおつたえできるように、精進してまいります。
*トップの写真は@poconenさん撮影。