BCC観戦記6 葉弥さん編
6節 1戦目 葉弥さん
めっちゃスロースターターな葉弥さん
なぜか平場の再序盤だけいつも不安定になりがちだが
後半に進むにつれてどんどん鋭くなっていくタイプ
点棒が動けば動くほど得意な場になるが今回はどうか?
入りはどうか注目していきたいと思います!
東1局 南家
形は悪いが高い手も見えそうな配牌!
字牌を立て引いたら4ブロックでホンイツも見れる形
19字牌を縦引いたらチャンタも視野?
これは23p引いても4p切ることほぼなさそうなんで素直に1pが丸そうですね。
チャンタに必要な牌が少なく、リスクを負うならチャンタの2000~2600よりホンイツの方が強そうです。のちの愚形残りの選択や手役との比較がめっちゃ難しくなるんですが、逆に強みではあるんで考慮で評価値がひっくり返るか?ぐらいの差ではありますね。
そして数順進み
ここはめっちゃらしさが出てるなーって思いました。
ナーガ的な評価値が低いのはホンイツターツが足りていないなら
57sというカンチャンの中の良型変化率が一番高いカンチャンを
嫌った場合ソウズが全部使えなくなるデメリットがあるからですね。
ですが相手に威圧を与えながら安全を取る進行
もしこの瞬間に3mとか8mなんてチーできた場合
相手は相当受けに回ると思います。
だって24mと79mと57s
普通に考えたら残すのは57sですし再序盤は
どのマンズを晒してもドラが絡むか手役が絡んでいるように見えます。
前回の対局でもそうですが、葉弥さんはいやらしい選択を好みます。
相手が上手ければ上手いほどカンチャンの比較とかは目につきます。
今回は特に守備型のとらふくさんも居ますし”””あえて””圧をかける選択を
取ったのかもしれません。
東1局 1本場 南家
難しい選択が来ます。
上家の切り順を見てみましょう。
5s→字牌ドラ→8s
この間に字牌ドラが切られてることが大事です
ここに字牌ドラが挟んである場合は8sはフォロー牌であることがめっちゃ多いです(七対子、チャンタ系が結構否定されるため
668s→5s切られてるからない
678sに赤5s引き→上の三色みてたならまだある
778sに7s縦orヘッド固定→タンヤオじゃない場合はレアケ(69待ちが強いため)
899s→よくある
788s→よくある788sから69s引きもある
788sだった場合に8sは実質3枚目なんでこのカン8sは死にメンツになってしまうリスクがあります。
選択は・・・?
ソウズをまだ横に伸ばす選択+決め打ちのデメリットの片あがりや9mが上家にトイツのリスクをみてスルーしましたね。
2000点で押し返したくないメンバーであることも影響したでしょうか。
そしてこの局面
上記の読みのとおり9sが待ちになる可能性が
899s
788s
とかなり多くあります
2mは下家に切りやすい
9sはトイメンに切りやすい
それを比較したうえで
ナーガには怒られてましたけど、8sチーの時の思考で69sが危険だなあと感じていたんだと思います。人間だから感じた違和感へのリスクヘッジ
って感じがありますね!
自分の思考を打牌に込めた1打でしたね
悪手率あがってましたけどwwwww
東2局1本場 東家
サクッと2和了してトップ目
この手牌が来ます
なんでかわかりますか?
それは西家がラス目だからです。
最近めきめきと力をつけてきているげんぶ選手ですが、両サイドは魂天2人
その二人を叩くよりラス目の育成選手を絞ろうというのが
この一打でわかりますね。
いや真意はわかりません・・・ww
勝ち続けるには必要な選択かもしれませんが、大人げないと思います!
(ヘイトスピーチ
東3局 北家
ここでも同じようなシーンが見られます
ヘッドがなく副露した場合安定しないが?
「ラス目の親流したいよね?」
と声が聞こえるような仕掛け。結構点棒のリードがあったら
中々できないのですが、心理的に揺さぶりをかけていきます。
自分は鳴いた方が少し得だけどリスクを負う選択ができないんで
やっぱりこういうところが強みかなぁと思います。
この後も毒牙を仕込みます。
この後にくる危険牌に対して3mプッシュでのケイテン+おりうちが狙える牌で相手にメンタル的負荷を狙うのを見越しての選択。
そしてトイメンの6mプッシュを見て
通りやすそうな牌をきって安全に聴牌を取る選択+おりうちも狙える待ち
狙い通りですね!
瞬間期待値じゃなくて進行していくうえでの選択が本当にうまいです。
そして問題の局が来ます。
東4局 西家
まず上家にカンが入ります。
そしてドラポンを下家にされます。
そして分岐点・・・
この発がトイツ落とし中にひいた余剰牌かわかりません。
聴牌にも見えます。
葉弥さんの選択は・・・
下家の次の手出しで14mはもう押せない。
勝負するなら聴牌率が50%の今しかないと切り込みに行きました。
普通の人なら7mきって先延ばしにしてそうですが、ここで決着をつける選択を取りましたね
まじて押すならここしかないってタイミングでした。
発切りに時間があったことなどを考慮して聴牌していないのを読み切ったのでしょうか?
そして1mは鳴かれて8sもさらにカンされて・・・
さっき踏み込んだってことはお分かりですね?
葉弥さんがとった選択は
はい、やりすぎですね。
やりすぎなくらいがちょうどいい。
南3局北家
軽い手で場が進んでトップが近づいてきたところで
事件が起きます。
実は南には偽ラグが掛かっていてトイメンのワンスルーだと思っていたようです。
鳴かせてやるかーと切り出した選択が裏目に(今切らなかったら次順にげんぶさんの放銃だった未来もあった)
勝負は最後まで歯茎を見せたらダメですね。
過信ダメ、ゼッタイ
オーラス 西家
そしてオーラス、上とは5300差
10002000ツモ足りない微妙に遠い点差・・・
上2人
下2人の状況になりました
ようやく手になってきたところに上家からリーチが入ります。
ここで取れる選択肢は2つ
降りて2位を狙いに行く。
押して1位を狙いに行く。
流石に親に放銃してラスはやってないので
第三の選択
「子のリーチにマンガンまで差込ながら押す」を選択
この選択をみて下家のとらふくさんが聴牌から降りを選択
葉弥さんの意思表示が幸か不幸か
流れが変わります。
5mは無筋でも安全な部類
ここで細い細い糸を葉弥さんがつかみます
奇跡の上がりでしたね。
普通に言葉が出ませんでした。
多分この1局はBCCが優勝した時のハイライトに100%乗りますね。
結果
運だけトップに見えたり悪手にみえたり
ナーガだけではわからない強さがこの1局に詰まってると思いました。
本当に悪手は悪手なのか?
改めて考えないといけないですね。
思考の上に出た悪手と無意識のミスの悪手じゃ意味合いが全然変わってきますし
牌譜だけだとわからないことは多々あります。
Σリーグという特殊な環境下の空気感をうまく使ったトップだなぁと思いました。
牌譜だけに目を通すと本当に雀豪3に見えてしまうかもしれません。
ですがみんな思考の上に打牌をしています。
その思考を評価するかしないかは自由ですが私はこの
少し昭和を感じる""いじめっ子麻雀""が大好きです。
今後とも数字に囚われない同卓したら嫌だなぁと思われる立ち回りでみんなのメンタルをガンガン削ってほしいです。
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