【イベントレポート】茂野明彦氏に聞く!インサイドセールスの現在地~生産性を大きく向上させる“2つのキーワード”とは?~
7月25日(木)、ユーソナーは日頃からユーソナーのサービスをご愛顧いただいている企業様とサービス導入検討中の企業様を当社にお招きし、ユーザー交流会を実施しました。
「他社がどのようにユーソナーを利用しているか、もっと知りたい」「ユーソナーユーザー同士で情報交換したい」
そんなお声を普段から多数いただいていましたが、今回、満を持しての開催となりました!
本イベントの最大の目玉となったのは、インサイドセールスプラス 代表取締役 茂野明彦氏によるセミナーです。日本にインサイドセールスを定着させた第一人者である茂野氏に「インサイドセールスの現在地」というテーマでレクチャーいただきました。また直接質問できる貴重な機会とあって、イベントは満席で大いに盛り上がりました!
今回のセミナーレポートでは茂野氏が語った、今インサイドセールスに必要な「生成AI」や「企業データ」の活用方法についてまとめました!
インサイドセールスの現在地
茂野氏は、今年のインサイドセールスのトレンドとして「生成AI」と「インテントデータ」の2点を挙げました。これらの技術は、リードジェネレーションからフォローアップまで、インサイドセールス業務のさまざまな場面での活用への期待が高まっています。
一方、日本の企業一般における生成AIの利用率は低いのが現状です。理由として企業の利用制限やAIの精度への不信感が挙げられます。しかし、茂野氏はAIの精度が7~8割であれば十分活用可能であり、人間である自分が立てた仮説が30%当たれば良いよねという現実と比較しても、高い精度であることを強調しました。特に、AIは情報収集や仮説立案に優れており、業務効率を大幅に向上させる可能性があると語りました。
生成AIの活用事例
インサイドセールス部門における生成AIの活用方法
生成AIの有用性と課題を語ったところで登場したのは、「ChatGPT」。インサイドセールスにおけるChatGPTの活用方法をChatGPTに尋ねた結果、リードジェネレーションから社員のトレーニングまで幅広く活用できるという回答でした。
例えば、リードジェネレーション支援に関しては、生成AIを利用することで、リード情報の収集をするだけではなく、購買意欲やニーズに基づき、確度の高いリードを選別することが可能です。このプロセスにより、リードの質を向上させると同時に、インサイドセールス担当者の負担を軽減します。
また、SDR(インバウンド型のインサイドセールス)における初期の問い合わせ対応も生成AIで十分対応することが出来る、かつリマインダーメールの作成や情報提供などフォローアップも可能です。これにより、担当者は商談などお客様とのやり取りに集中することが出来るのです。
さらに新人教育においても、生成AIはトレーニングセッションやシミュレーションにまで活用可能です。例えば、新人教育の場面で、様々なセールスコンテンツを用意する必要がありますが、想定する企業の条件やIR情報をインプットさせることで、壁打ちをすることが出来、実践的なトレーニングを効率的に行えます。
上記の回答を踏まえ、茂野氏は生成AIが最も活用できるのは「準備」の場面だと言及しました。シナリオ作る、情報を集める、それを分析集約する、資料を作る…こういったことは、AIが非常に得意としていること。つまり、大枠を生成AIで作成し、出来たものに対して人間が手を入れていく。それを繰り返してブラッシュアップしていくことで精度を高められます。この方法により担当者の工数を大幅に削減することが出来るのです。
アプローチ時における生成AIの活用方法
では、架電前の準備における生成AIの具体的な活用方法はどうでしょうか。茂野氏はChatGPTの情報をもとに「リサーチ」や「トークスクリプト生成」について解説しました。
生成AIを活用することで、自社はもちろん、顧客の競合も調査することが可能です。さらに、「どんな製品か」「どんなことを解決が出来るのか」「顧客がどんな状況か」などの情報をインプットすることで生成AIがいくらでもトークスクリプトを作成してくれます。
インサイドセールスの課題として多く挙がる「時間」の問題については、オペレーションを研ぎ澄ませば、それだけ煩雑になって工数がかかり、担当者の時間をどんどん圧迫していく。それが行動量の低下につながり、本来、割くべき顧客との接点時間も減っていく…という悪循環に陥ってしますのです。
こういったインサイドセールス組織の課題を解決するためには、生成AIを上手に活用し、生産性を上げていくことが必要不可欠だと茂野氏は提言しました。
インテントデータの活用
続いて茂野氏は、「インテントデータ」を活用することの重要性について言及しました。
ファーストパーティーデータの重要性
まず、セカンドパーティーデータやサードパーティーデータを活用する際、企業が保有する自社データ、つまりファーストパーティーデータの量と精度が全ての土台となることを強調しました。ファーストパーティーデータが整備されている、かつ量があることで、他のデータと組み合わせた際の精度が高まり、より効果的なマーケティング活動が可能となるためです。つまり、ファーストパーティーデータの管理が、企業としての競争力に直結するのだと言います。
その上で、さらに加えるべきデータが「インテントデータ」です。この、ユーザーが“現在”どのような“意向や関心”を持っているかを示す情報が加わることで、より確度が高くパワフルなデータになるのです。こういったことを踏まえ、昨今のインサイドセールス部門では、再度オペレーションを見直してしっかりデータ整備をしよう、という機運が高まり、トレンドになってきています。
アップセル・クロスセルの動き
さらに、茂野氏は、インサイドセールス部門でアップセル・クロスセルに注力している企業が増えてきているという点にも言及しました。アップセル・クロスセルの戦略も、ファーストパーティーデータの活用によって強化されます。既存顧客に対する販売活動を強化することで、新規開拓だけでなく、顧客維持と売上の最大化を図ることが出来ます。こういった背景から、カスタマーサクセスのKPIとしてアップセル・クロスセルが重要視されているのだと茂野氏は語りました。
今後の展望:ISの進化とAIの役割
茂野氏は、インバウンド型のインサイドセールス(SDR)の役割が減少する一方で、AIの活用が進むことでインサイドセールスの生産性が飛躍的に向上する可能性を示唆しました。AIを利用することで、インサイドセールスの業務効率が向上し、営業活動の質も高まるとのことです。
また生成AIとインテントデータの組み合わせは、インサイドセールスのパフォーマンスを大幅に向上させる鍵となります。これらの技術を効果的に活用することで、インサイドセールスが事業成長の強力なツールになるのです。茂野氏は、今後の展望として、企業はこれらの技術を導入し、業務効率と精度の向上を目指すことが必要不可欠であることを強調しました。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。いかがでしたか?
茂野氏の講演内容をもとに「インサイドセールスの現在地」というテーマでインサイドセールスにおけるAIと企業データの活用についてご紹介しました!
今回の記事を読んで、「企業データベースやインテントデータをもっと有効活用したい」と思った方向けにお役立ち資料もご用意。
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