思う事なし――令和5年3月3日氏神様

ひなまつりですね。館山のひな人形を見に行きたいのですが時間が取れなさそうです。家族の送り迎えついでに、旅行の安全祈願と個人的なお願いで参拝しました。運勢は大吉。

和歌

思う事思うがまゝになしとげて思う事なき家の内(うち)哉

何の比喩もない、読んで字の如き歌ですね。なんでも思い通りになりそうです。

解説

目上の人の思いがけない引立で 心のまゝに調(ととの)い家内仲良く暮らされます
色を慎み身を正しく目上の人を敬って目下の人を慈めば愈々(いよいよ)運開きます

これまでずっと「待て」「待て」ばかりだったのが、いよいよなんだそうです。目上の人の思いがけない引立ってなんでしょう。評価されるのかなあ。

「暮らされます」の「れる」は可能の意味で使っているんでしょうかね。日常場面では「暮らせる」という表現のほうが使用頻度が高く思われるところ、とても響きが美しく思われます。こういう言い回しに出会えるのもおみくじの好きなところです。

分野ごと

願望 思う様に運ぶ家屋(いえや)敷田(しきでん)地売買(うりかい)共に吉
待人 早く来る
失物 静かに落付いて探せ
旅行 商売(あきない)ならよし
商売 上吉さわぐと損
学問 安心して勉学せよ
相場 待て 動かせば損
争事 勝つ 心落付けよ
恋愛 誠意を尽して接せよ
転居 さしつかえなし
出産 さわりなし
病気 すべて信神でなおる
縁談 他人の言うまゝにしてよし必ず叶う

家屋敷田地……のくだりは他に書けそうな欄がないから願望欄に書かれているような印象を受けます。「落ち着く」ではなく「落付く」という漢字表記が気になりますが、昔はこういう書き方もしていたんでしょうかね。旅行、「商売ならよし」というのは仕事の出張以外やめておけということでしょうか、これはちょっと困ったものです。「上吉」というのは「よい」程度の意味だと思っていいんですかね?(よくわからず……) 病気はすべて信神でなおるそうです、病は気から。

完璧とはいきませんが、全体的に思い通りになるようなことが書かれていて、大吉なのも納得感があります。

神の教

 曇るかがみに姿は見えぬ、磨き上げようそのこゝろ
曇った鏡に人の姿は映らない。曇った心、汚(けが)れた心に神様の御陰(みかげ)は宿らない。神様を離れた心ほど暗く寂(さび)しいものはない。此の心の曇り、心の汚(よご)れが、凡(すべ)ての禍(わざわい)の源となる。心に塵を溜めぬように、祓へ給ひ清め給への神語を唱え、神様の御陰を心に宿せば、身体健やかに心穏(おだ)しく、家内安らけく過ごされる。

祓へ給ひ清め給へ。

完全に薔薇色ではないものの、かなり運気の開けそうな内容ですね。ここまで良いとなると、次のおみくじを引くのが少し怖くなってしまいます。こういう効力はいつまでも続くわけではないでしょうから、心に塵を溜めぬように気をつけよ、といったところでしょうか。

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