双極性障害の妻をもつ夫の話 第2話
私の妻は、双極性障害だ
最近は、理解が進まないので異人種だと思って、双極人と呼んでいる
双極人なんて言葉が正しいかどうかは知らないが、
そう呼んでる日とがいたので、自分もそうすることにした
昨年、2回の不倫未遂があり、そのうち一回は、未遂かどうかも怪しい
その時は完全に頭がイカれていたし、
家族がどうとか、子供がどうとか何も考えられなかった状態だったのだが、
流石に自分もキレてしまった
キレてもどうしようもない、そんなことは分かっている
妻の退院後、今後一切、異性と連絡を取ることを禁止すると約束した
はずだった
いつの間にか、Xに裏垢らしきものを作り、自分の病気のことについて
綴っていた
そのうち、「今日は、インスタで初恋の人と連絡をとりました」などと
まるで少女のようなポスト
もう完全に頭がイカれてしまっている
おそらく近日中に、入院せざるを得なくなるだろう
そう思いつつも、前回の通院時に、先生に、頓服を何回まで飲ませてもいいのか聞いておいた
その上で、日常的に飲む薬も増やしてもらった
そもそも、頓服をいつ飲めばいいのか、もう本人には判断がつかないようなので、
しばらくの間、頓服は強制的に飲ませてみようと思う
その上で、眠剤が足りなければ、頓服用の眠剤も追加する
多分そうやってやらないと、もう何も自分で考えられない、判断できない状態
家族に双極人がいると本当に苦労する
結婚を選択しないカップルが増えていたり、子供を持たない選択があったり、
色々意見はあるだろうが、どれも正解ではないだろうか
本人に自覚がない分、家族は本当に辛いよ
本人が一番辛いんだ、なんて言ってあげられないくらい辛いよ
本人を助けてくれる人はいても、その家族を助けてくれる人はいないよ
愛したのが家族だったと、最後に言えたら、結果としては幸せなんだろう
だけどそこまでの道のりは、先が見えないほど遠く、手解きなしに登れる山ではない
しかし、本人には、何を求めても無駄
悲劇のヒロインになりきっている
助けてくれる王子様を探している
こんなにも苦しい気持ちでなんとかしなければと思っているのに
そんなことには、微塵も気づいていないのだろう
家族とは、なんなのだろう
夫婦なんて、結局は、書類だけのつながりなのか
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