菅政権終焉で自民党が圧勝する理由
菅政権の内角支持率が低迷し、また保守論客の一部からも「二階幹事長の傀儡」扱いされて評判が悪い。だが、自民党が衆議院で圧倒的多数を占めているため、内閣不信任案が可決することは、原則的にはありえない。
また、これだけ支持率が低迷すると解散総選挙も打てないだろう。しかも、以前にも解説したとおり、6月以降に解散総選挙ができるタイミングがない。
また、自民党総裁の任期満了が近づいているため、自民党内で「菅下ろし」が起こる可能性もほとんどない。
このままいくと、菅首相は総裁任期満了まで勤め上げ、総裁選には出馬しないのではないだろうか。アメリカのトランプ氏じゃないけど、現職の総理大臣が総裁選で負けたら恥ずかしいからね。負けて退陣するよりも、自ら勇退して、次の首相の支持に回ることで影響力を残したいと考えるのではないだろうか。
もし菅首相が不出馬であれば、菅首相はおそらく河野太郎氏を支持することになると思う。また、麻生副総理も自派閥の河野氏を支持するだろう。
また、党員投票でも河野氏が圧勝するだろう。
そして、9月に河野氏が新首相に選任されて、10月には、解散総選挙ではなく、任期満了による衆議院総選挙が行われることになる。
今度は任期満了による選挙なので「どうして解散するんですか?」みたいな批判もできない。
結局、昨年の菅首相就任時に言われていた「新内閣の支持率が高いうちに選挙を」が、1年越しで否応なく現実になる。
このシナリオ通りになりそうだ。
もしかしたら、菅内閣が退陣する前に、河野氏に箔をつける意味で、一度内閣改造が行われるかもね。そこで、たとえば内閣官房長官に就任させるとか。