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人の素行 vol.4 - 社会心理学「社会的ジレンマ」の罠 - 便利なまま気持ちよくサステナブルシフト、の壁 -

ドジなのび太みたい(後半)からの続きです。

じゃぁドジなのび太状態の私たち(大多数側の)人間が、自ら喜んでサステナブルシフトに向かおうとするのかを日々考えていると。
なんともひょんなきっかけでヒントっぽいものに出会いました。だからといって解決策まで見えたわけではないですが汗笑

あー、あるある!人間やってると、これ、あるねー!ってものを、こんな感じのことを書いているとタイミングよく発見してしまいました。
悪循環に陥るパターンの人の素行を、大昔に心理学者さんが見つけていたみたいなんです。

社会的ジレンマ


最近文字中毒になってきた弾みで、いろんな本に手を出してみた中に、社会心理学についての本に出会いました。その中にあった、社会的ジレンマ。
これが、私たち人間を一人の存在として見た時に、ドジなのび太状態にさせる心理的作用として、ピッタリ当てはまる概念だったんです。

例えば、みんなで居酒屋に行って割り勘する時

そんな前提で。
ちょっと高いけど食べたいものを見つけてしまったら「1人ぐらい高いものを注文してもどうせ割り勘だし」とつい考えてしまう。
でもそんなふうに考えるのは皆同じで、一人一人が自分の利益を大きくするように行動することで、全体の負担が大きくなってしまって、割り勘とは言え、想定以上の金額になってしまった。
そういう状態のことを社会的ジレンマと言うのだそう。

他の身近な例で言えば、
宅配便の再配達や、

災害時のトイレットペーパー大量買いなど、

一人一人、個人としては合理的な選択だとしても、全体の利益としては損われてしまっている、
そう、こんなご時世になって、教科書で小さい時に読んだオイルショックの写真の通りのことを、現代人の私たちも何十年も経って尚、繰り返していましたね。
あの現象のことです。

社会的ジレンマについてのその本では、このように締められていました。
「一人ひとりにとっては合理的に行動する方が利益となるものの、全体としてみれば一人一人が合理的でなく行動する方が利益となる。」

いやー!分かったところでむずいですね!笑

ね?解決はできないでしょ、これ。人間の持って生まれた性質だから。
神様もなかなか難解な宿題を課してくれているもんですね(笑)
頑張れば割り勘の居酒屋でだったら、できるかもしれない信頼、つまりはあんまり高いつまみを頼まないという信頼(なんじゃそりゃw)が。
町内とか、近所とか、絶妙な関係値の人間関係・コミュニティの中で、自分の生活レベル、家族が不便にならないこと、そこを合理的に解決させるために、
どれだけその絶妙な関係の他人を信頼できるのか。
つまり、コミュニティー全体の利益を誰しもが、常に優先できるのか、を問われることになるわけなんですけど。
少なくとも、それができたらもしかしたらドジなのび太は乗り越えられるかもしれないという1つの解である可能性はありますよね。全然できる気しないけどwww

次回、人の素行 vol.5 ムリゲー気味だけどやるっきゃない - 便利なまま気持ちよくサステナブルシフト、の壁  - 

引用: カラー版徹底図解心理学(新星出版社)

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石井祐介(アマSF小説作家 / 考察家 #印象は事実に勝る / ソーシャルベンチャー代表 / 環境エッセイスト
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